ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

活動家的ドクター、近藤誠さんを悼む

2023年01月30日 | スポーツ・健康
昨年8月、医師の近藤誠さんが亡くなりました。
このお医者さんについては、私個人もいろいろと感じることが多く一度当ブログでも振り返ってみたいと思っていました。まずはご冥福をお祈り申し上げます。

私の切り抜きノートに、当時46歳の青年医師、近藤誠さんの記事があります=写真
東京新聞「こちら報道部」1994年11月24日。
「近藤誠慶応大講師に聞く」「抗がん剤“不要”9割のがんに効かない」「薬価差益高く医師の安定収入源に」「健康な体、逆に壊す危険も」

一貫して現代の医療界に迎合せず批判的な見方をしてきた反骨の医師と思います。

ウィキペディアでは「日本の医師免許を保有の反現代医療の活動家」とし医師というより社会運動家のように評している。「人生の後半は独自理論が医療界で受け入れられず慶大医学部専任講師のまま・・」と。

卓越した原子力専門家であるにもかかわらず、反原発を貫き京都大の助教のまま退官された小出裕章さんにも通じる「信念の人」でありました。

近藤誠理論は「現代医学を全否定している」という激しい批判が多数ですが、彼の提起したことが「極論」であったとしても、今の大きな流れの巨大な医薬産業体に、力強い一石を投じ、患者に対しては「考えること」、「選択をすること」を教示してくださったと思います。

医者と患者の対話、説明合意の「インフォームド・コンセント」を日本に広めた人のひとりの評価もあります。

彼の著書が良く売れたことでやっかむ批評もありますが、それは本来彼がめざしたことではなかったことでしょう。
自然治療派の近藤医師の享年は73歳。死因は虚血性心不全。野村克也監督と同じ病名。

「少数派から真理を」の当ポポロ舎のスピリットにもつながる「活動家的ドクター」でした。十分にご活躍され立派な生涯であったと思います。(合掌)

 
 




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フリカン ナビジャロン 2023

2023年01月01日 | エスペラント
ポポロ(Popolo)のみなさん 新年おめでとうございます!
ことしもエスペラントでの初春のご挨拶を申し上げます。

Felican Novjaron Por vi !
(フリカン ナビジャロン ポー ヴィ=謹賀新年)

ロシアの隣国ウクライナへの侵攻から10か月がたちます。
病院や電気、水道など生活施設へも攻撃がおよび大変なお正月だと察せられます。
使われている言葉にもたたかいの影響が出ています。
ウクライナでは国定言語はウクライナ語ですが、日常生活ではロシア語と両方が使われている。二つの言語をまぜこぜにした「スルジク語」で話す人も少なくないそうです。戦争相手の国の言語は拒否したいと思うのも無理からぬことです。ウクライナ人にとってウクライナ語はアイデンティティのよりどころになってはいます。

強者と弱者の関係が言語には、はっきりみられます。同じ日本国内でも上司が関西出身で職場では関西弁が幅をきかせている場合、いつの間にか関東出身のごますり部下が関西弁でしゃべっているということがありました。支配と被支配の関係が言語にも表れます。

そんな言語の違いが、不和(争い)の原因といち早く着眼し優劣を生まないようにと世界共通語、エスペラントを創案したのがザメンホフ博士です。

【ルドヴィコ・ザメンホフ】1859-1917 ポーランドの眼科医


恒例となりますが国際語エスペラントの創始者ザメンホフ博士の詩『道』の一節です。

うまずたゆまず
種をまき、種をまく
のちの時代を考えながら・・・

百の種は滅びても
千の種は滅びても
いつもかわらず種をまき、種をまく

「おい、やめろ!」
といって人々は笑う
「やめるな、やめるな」
と心に聞こえる
「がんばって進め!」

孫たちが祝ってくれるのだ
しんぼう強く、しのいだならば・・


発信回数は激減していますが、今年もポポロ通信舎へのみなさんのお越しをお待ちしています。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔


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