♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■十戒 -自由への励まし 47 / 大嶋重徳

2018年03月15日 | Weblog
2018/2/8放送

世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。聖書には十戒と呼ばれる神と人との間に結ばれた約束があります。十戒を始めとした聖書ことばは人間を縛りつけるものでなく自由へと導くためのことばなのです。

 十戒の第五戒には「あなたの父と母を敬え」とあります。しかし私たちにとって親を敬うことはそんなに簡単なことではありません。私たちの育った家庭の中では両親の不仲がありました。親子の会話の断絶もあったでしょう。もしかすると育児放棄、虐待、暴力、暴言が満ちていたかもしれません。そんな環境に育った私たちにとって家族関係こそがすべての人間関係の中で一番緊張を強いられるということも少なくありません。そして親や家族、兄弟や親戚との関係を断ちたいと願っている人にとって十戒第五戒の戒めは「あなたの父と母」という一緒に生きるのが一番困難に思う存在と生きることを求められます。しかもここでは尊敬を抱いて生きて行きなさい、と。そうなると、もはや脅迫めいた教えとなって響いて来るでしょう。

 さらに問題は、なぜ父と母を敬うのかという理由や根拠がはっきりと記されていないことです。私たちはどこに立ってこの戒めと向き合うことが求られているのでしょうか。このように誰か生きる事が難しい時代の中で、私たちは果たして親を代表する誰かと生きていかないと本当にいけないのでしょうか。

 私たちが自分以外の他者と生きることの理由は、私たち人間を造られた神様の創造のわざに根拠があります。聖書の一番最初の創世記にはこうあります。

 「さあ人を造ろう。われわれのかたちとして、われわれに似せて。」(創世記1章26節 新改訳第三版)

 ここには、「さあ人を造ろう」と神の意気込みが伝わってきます。ここで神様は「われわれ」と複数形で描かれ、神様は「われわれ」という交わりを持つ神であることを私たちは知ります。聖書の神様は、父なる神、子なる神、聖霊なる神が永遠において「神は愛です」と愛ゆえに一つなる交わりを持っておられるのです。これを「三位一体の神」と言います。神ご自身はその愛の交わりに満ちたりておられました。そしてこの神の愛の交わりに似せて人は造られたのです。それゆえ人間は愛し合う神のかたちに似せて誰かを愛して生きるように造られているのです。愛し合ってる神様が私たちの愛し合う根拠なのです。神様が愛し合っておられるように愛し合う。これが誰かと生きるスタート地点になるのです。

   ( PBA制作「世の光」2018.2.8放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


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