Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

商業捕鯨再開が必要な訳

2019-07-02 13:37:26 | 社会・経済

令和期最初の 7月も、拙ブログを宜しくお願い致します。先月下旬来の梅雨本番。特に西日本と九州の各地で大雨の影響が出ている様で、水害の被災各位には一言のお見舞いを申したい。それを踏まえた上で、拙方には好い報が二つ。一つは自動車レースの世界トップ F-1世界選手権にてエンジン供給をするサプライヤーとして、チーム・レッドブルと共闘するホンダが久々の優勝を遂げた事。他の国際プロ・スポーツ界でも一定はそうらしいが、日本勢が優勢となると、大会規定の変更などで不利な立場に追い込もうとする動きが否めない様だ。その様な状況下、諦めずに血と汗の努力と研鑽を惜しまなかったホンダには、心よりの讃辞を贈りたいものだ。

もう一つは 本当に身近な所かもだが民放TVの長寿芸能番組「笑点」の今の顔でもある落語の名跡、春風亭昇太さんのご成婚。本当に「待たせたなぁ!」の風情で 記して良いやら悪いやらだが、還暦近くでの吉報には何かしらホッとさせられるものがあるのも事実だ。同師匠がこれまで未婚だった所を「笑点」の共演各位から折々ネタにされてきたものだが、これからはそれらが聞けなくなる寂しさをさし置き 今は心より奉祝し、前途のご多幸をお祈りする次第。又「偉大なマンネリ」と揶揄される「笑点」の今後のご清栄も併せて祈念したいもの。「偉大なマンネリ」が長く君臨できるのは、正に平和の証だからだ。

さて、噺家・春風亭昇太さんは 勿論我国固有文化「落語」の大きな担い手たる訳だが、昨日よりは「食の固有文化」につき 大きな動きがあった。昭和末年以来 31年ぶりの商業捕鯨再開である。昨年暮れ、我国は反捕鯨国や同勢力が優勢となった国際捕鯨委 IWCから脱退、同委員会の意向を受ける形で行っていた遠洋での調査捕鯨の取りやめと入れ替わる形で、今回の商業捕鯨再開となったもの。捕鯨海域は基本 我国領海内及び排他的経済水域 EEZ内に限定して行われ、捕獲の上限も IWC採択による算定基準により定められた上限までとされる。向こう一年は 概ね去年まで行われた調査捕鯨分 637頭をほぼ四割下回る 383頭までに設定された。内 227頭が今年末までの捕獲上限の由。又 種類による上限もあるが、詳細は割愛させて頂く。

我国の商業捕鯨再開に際し 主要メディアが決まって問題視するのが欧米メインの反捕鯨諸国の反発などだが、今回よりは前述の我国領海と EEZに限定される以上、基本は我国の内政問題ではないか。確かに小規模な国民市民レベルではこうした各国で反対意見の表明などがある様だが、どこも政府や主要な環境保全勢力の見解としては出ていない。内政干渉該当の可能性がある以上、当然の事だろう。又、先年来関係が芳しくない大韓民国よりも 商業捕鯨再開への懸念が表されている様だが、同国の懸念は自国近海の漁業資源への影響からで、欧米の反対勢力の様な 鯨自体への保護感情(実は過保護感情)からではない。それこそ外交ルートの説明で理解を得るべき事柄だろう。むしろ こうした事を糸口にして、将来的な日韓関係回復へと繋げられる好機かも知れないとみるのは拙者だけか。

大韓民国も一定はそうかもだが、欧米の反捕鯨勢力の言い分を一瞥しても、我国の食糧安保からの視点が全く欠けている事を強く主張しなければなるまいて。既成メディアも「報道しない自由」とかを行使して、正面から取り上げようとする気配はない。反捕鯨諸国の多くは牧畜大国、つまり我国に多くの食肉を売り込んでいる諸国である。ご存知の通り、我国は古くから鯨食に親しんできた。戦後の高度成長期に至って 食糧輸入が容易になり、これに悪乗りする形で「我国は農水関係に注力する必要はなく、食肉などは大生産国から輸入すれば良い」などと安易な風潮が蔓延り、これらが我々を鯨食から遠ざけてきたのは事実だ。もう一つが、鯨を水産物とは見なさない欧米の価値観がゴリ押しされた所・・これが今の IWCの多数意見とか。

しかし少し冷静になり考えると、昨今は地球規模で気象が大きく変動している。極端な猛暑、厳冬、風水害に旱魃などなど・・。一度畜産飼料が不作に陥り、食肉生産国に輸出余力がなくなった時どうするのか・・? やはり拙者は、我国独自の蛋白源を複数の chに亘り確保する 日頃からの努力が必要とみるものだ。再開された商業捕鯨は、当面は採算が疑問視されるとの見方もあるが、そこはやはり関係各位の地道な営業努力と 行政も加わっての国民的教育啓蒙が大切といえるのではないか。我国の食糧安保はあくまでも内政問題。周辺を初め諸外国は どこも心配などしてくれず、我国が主体的に意思決定し 強く取り組んでいくべき事柄だ。

我国是の一つは対外協調かもだが、それは独立国としての健全なあり様が確立した上での事だろう。決して、安易に反対側の気勢に圧される様な事があってはならないはずだ。昨日の再開挨拶席上で表された 長谷成人・水産庁長官の挨拶「我国は 古来から鯨を大切に利用する文化や生活を育んできた。これからも科学的根拠に基づき、水産資源を持続的に利用するという考え方を粘り強く発信したい」この心がけが 世代を超えて永く続けられなければならないと考えるがどうだろう。今回画像は、先年のもので恐縮。三重県下の熊野灘に面した内海・新鹿(あたしか)海岸の模様。古くはこの辺りも、鯨にまつわる営みと縁があった様です。海岸を行く線路は JR紀勢線。 

コメント (4)
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