Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

病院にて

2013-10-27 22:35:21 | 日記・エッセイ・コラム

コナサン、ミンバンワ!重ねての災害が心配された第27号、第28号の両台風も、当初予想よりも沖合を通過、先の第26号による風水で大害を蒙った伊豆大島の重ねてのダメージも、今度は概ね適切な避難判断により、軽度にとどめ得たのは良かったのではと心得る。今年は台風の故郷たる赤道近くの太平洋の水温が高く、台風やその予備軍 熱帯低気圧が生じ易い環境が続いている様だ。台風は11月にも我国本土に接近上陸した前歴もあり、今暫く、ここの所急に朝晩の気温が下がり始めた秋の気候と共に、注意した方が良い様であります。さて今回は、先日拙生涯で初めて受けた大腸検査とその折訪れた病院の様子について、少し触れてみたく思います。

「絶対に、受診すべきだ」 日頃、決して快調とは言えない拙胃腸の様子を知る岐阜の悪友の語気は、これまでにない厳しいものだった。昨年、同様の検査を受けた彼は、早期の癌に見舞われている事が判明、適切な手術もあって事なきを得たのだが、日頃、そして今春の俺の体調より思い当たる節があったのかも知れない。

実は、今春インフルエンザを拾って難儀した事は既に述べたが、これにはちと後日談があり、罹患の折に減少した体重が、今夏頃まで戻らず、やや不安になったのも事実である。拙記憶が正しければ、この事を悪友に話した事もあって、受診に至った所もあった様に心得る。基本は胃カメラと同様だが、下方よりセットする事が決定的に異なるのと、前日位より食事制限、当日朝は要絶食なるも、水分もアウトの胃とは異なり、大腸の場合は水分のみ基本OKである。

そうは言っても、検査前夜より下剤服用の必要有。当日午前は、腸内洗浄目的の、再度の下剤服用で、かなり下すのも事実である。午後早い段階でのカメラ検査に備え、待機部屋が用意されるのは〇。上手くすればTVもあり、普段なら絶対見られない国会中継を見られたのは、苦しいなりに幸いであった。カメラ検査は、初めてとあって確かに辛い所も数回あり、何しろ長さのある臓器につき、時間も30分近く要する様だ。ただ、この苦痛は数十分後報われる事に。検査結果は「今回は異常なし」だったのである。

正直、この結果は少々意外だったのも事実。便秘気味や膨満感は時々あり、後半生とあっては、まあクリアとは行かないだろうと、ある程度の覚悟はしていたからである。それだけに、これまで色んな事で不運な状況に陥った事もありはしたが、殊健康面については「ひょっとすると、俺は強運なのだろうか」ともふと思ったものだ。勿論、できる所で栄養バランスに一応は注意し、なるべく不規則を避け、大きなストレスもできるだけ受け流すのが良いのは分っているつもりだが。これらの実行は中々に難しいが、これからも可能な所でできればとも思っている所。悪友の話では、今後2年毎の受診を続けるべきだろうとの事。結果がクリアでも、1回に数千円超の費用を要するのも事実だが、症状が進んでからでは遅いのも事実。今回の結果を、次への糧にしなければとも思っている所であります。

1日で完了した今回検査の帰途、夕方近く会計待ちをしていたのだが、平日の日中も、受診に訪れる患者各位は多く、又、入院されている方々も少なくない。医療費も増大している折、予防医療の拡充により、患者数の抑制を図る施策も強く求められる所だろう。医療費が抑制できれば、医療保険の負担を今より下げる事も可能かも知れない。そうした思考も、今の我々には求められている事共かも知れない。それにしても、今回適切なアドバイスをくれた悪友には、改めて一礼であります。

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森林鉄道催事に行って来た

2013-10-20 12:37:35 | 旅行記

久し振りで、雨の日曜日となった。今朝、若干の買い物が必要となり外出した他は、ここまで主に在宅にて過ごしている。夕方、実家への往復予定だが、明日より又出番。なるべく疲れを取っておきたい所であります。又、悪友達や日頃お世話になっている医療関係各位の勧めもあり、今週後半、大腸健診を受ける予定もある。又も南方にては、大型台風が我が本土を窺っている気配があり、荒天にならない事を祈りたい所だが。

明日から臨時国会。この折に、過日も触れた国家特定秘密保護法制に関する案が審議される運びだが、条件付きながら賛成の俺としては、同盟国とのより良い外交面の連携が望める、適正な集団的自衛権の行使に道を開く事と共に、是非成立、それが無理ならせめて継続審議に持ち込んで頂きたいと願っている。左派野党や護憲的法曹専門家の勢力より、反対意見が相次いでいる報にも接するが、連中の見解は、正直な所、戦後すぐより何も変わっていないのが実情ではないか。高度成長の頃の冷戦時代より、国際情勢は又変わり、最大の同盟国米合衆国を初め欧州、そしてアジア圏との向き合い方も、時代の変化に応じて見直しが行われなければならないはずで、その為に外交安保上、少なくとも当面は非公表としなければならない事項はどうしても存在する。国際関係の健全な維持発展の為にも、必要な秘密が守れないとあっては、我国の対外信用は地に落ちてしまい、国家としての存続すら危うくなるだろう。例えば数十年後を目途とした、秘密事項の原則事後公開のあり様も考えなければならないが。国民の「知る権利」やメディアの報道権との整合も、それは必要だろうが、短い期間でそれらをクリアし、強い姿勢にて法制化して頂きたいものである。「話にならない相手」はどこまで行っても話にならない。時間は限られるだろうが、少しでも必要性を認める民主、公明、維新、みんなの各党と、議論を煮詰め、より説得力のある取り決めを願いたいものである。

さて話は変わる。今月初の事だが、岐阜の悪友よりの情報を受け、長野県下は木曾町辺りに広く展開していた、旧木曾森林鉄道の保存行事を覗いて来た。1916=大正5年に初開通したこの小柄な鉄道線は、現在の農林水産省の外局、林野庁所管の複数の営林署による、国有林の木材搬出の為に建設されたもので、昔の筏流しによる運材より格段の輸送力向上をもたらし、山林開発に弾みをつけたのは良く知られる所。又、筏流しの様が、有名な民謡「木曾節」に歌われているのも有名な所であります。

創始期には米合衆国より、所謂軽便鉄道規格の小型蒸気機関車や貨車などが輸入され活躍。昭和期に入っては、我国の工業発展に伴い、木材輸送用のディーゼル機関車や運材貨車、林野職員の巡視の為の小型ガソリン動車、正式な営業ではなかったものの、地域住民の便宜を図っての乗用客車などが増車され、先の大戦中の苦難を越えて、戦後の高度成長期まで良く頑張ったと言う所だろう。高度成長期を過ぎると、我国の山間でも道路整備が徐々に進み、又、性能の良い大型トラックの開発普及に伴って、森林鉄道は使命を終える事となる。営業終了は1976=昭和51年で、丁度60年の歴史を積み重ねた事になる。

20世紀終盤になると、一度は廃れた森林鉄道を、地域の観光資源として生かそうとする機運が高まり、同じ木曽町内の赤沢森林鉄道が1987=昭和62年に観光路線として、冬場以外に一部の路線が再開している様だ。今回参ったのは、赤沢森林より少し離れた旧大滝森林鉄道の一部だった所で、国道19号沿いの木曾町の中心部よりやや西に入った所にある。現状は3年に一度の公開だそうで、廃止前現役だったガソリン、ディーゼルの各車両のデモ走行や人数限定の体験乗車会、史料展示や地元特産品の販売などもあって、親子連れや鉄道愛好者をメインに中々賑わっていた。ご存じの方もあろうが、木曽路は雨の風情も中々で、出かける前は、俺も「木曾なら降られても仕方ないか」と思いもしたものだが、開けてみればまず上々の秋晴れ。悪友と共に、日頃の行いがまあ良かったのが報われた形で、概ね良い気分で見物ができたと思う。これは、当日訪れていた各位の、無理のないまずは良好なマナーに支えられていた所も大きいだろう。この様な催事がこれからも維持され、まずは毎秋、そして赤沢森林同様、冬場以外の通年動かせる様になれば良いと愚考する次第である。

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プロ野球中日、来季の態勢は

2013-10-15 00:11:22 | スポーツ

コナサン、ミンバンワ!昨日は、10月第二月曜日となった「体育の日」そして、141回目の「鉄道記念日」でもあった。この連休中は、概ね晴天に恵まれ、三重・鈴鹿にて開催の自動車レース「F-1日本GP」も、強豪レッドブルの完勝と、老舗ロータスの大健闘などで無事閉幕となった様だ。来年こそは、空白中の邦人レーサーの復帰を期待したいし、再来年よりの、ホンダ復帰へ向け、良い繋がりをつけたい所である。

話は変わり、今季のプロ野球シーズンも終盤に入り、CS戦とそれに続く日本シリーズへと関心が移っている様である。遺憾ながら、当地の中日ドラゴンズはBクラス4位に終わり、日本一に輝く可能性あるCS戦に絡む事はできなかった。昨年よりチームを指揮した、高木守道さんの執行部は今年まで。つい先日、かつて横浜ベイ・スターズに在籍した谷繁元信捕手の、現役を守りながらの監督就任と、一昨年までの監督、落合博満さんの同球団としては初のゼネラル・マネジャー(以後GMと略す)就任が明らかにされた。谷繁捕手は来年、連続試合出場記録がかかっている由で、その為もあって、当面は現役続行を望まれたのだろう。現役を守っての監督、プレイング・マネジャーの立場の大変さは、東京ヤクルト・スワローズで同じ立場だった古田敦也さんも語られている様だが、応援の立場よりも、とに角無理のない様両方のポジションを上手く立て、それぞれを進めて頂きたいものだ。

その難しさもあって、初のGMが置かれる事となったのだろうが、落合さんのご就任は、まあ順当な所だろうか。複数回のリーグ優勝と、俺が知る限り一度は日本一を極めたその力量を、球団も谷繁新監督も認めたと言う事だろう。可能性ある若手の登用、無理な世代交代を避け、ベテランでも底力のある選手は、一線に出られる機会を与える。落合~谷繁ラインなら、その辺りの事共も概ね適切に判断し、対応して下さる様な気がする所だ。

勿論、初めから多くを期待してはいけないのも事実。今季までの高木執行部の良かった所と反省点も検証し、これからに役立てて頂きたい気もする所。とに角「全員野球」の原点と初心に立ち返る事が、一度は沈んだチームを再び浮上させる鍵であるのかも知れない。現に、去年まで長らく低迷していた広島東洋カープは、そうして復調して来たのではないだろうか。大きな事は申せないが、ライバル球団に学ぶ事も、少しは必要な感じもする所だ。

とに角、これから中日Dに求められるのは、リーグ優勝の目標は勿論、当面は3位以上のAクラス定着を確実にする事だろう。落合~谷繁ラインによる新執行部の強い取組みを望むと共に、応援する我々も、少なくとも暫くは、その方針を静かに見守りたい、と今は思う。

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鈴鹿F-1週間に寄せて

2013-10-11 00:37:01 | スポーツ

コナサン、ミンバンワ!前回、伊勢神宮の式年遷宮と言う節目に当たる今年、引き続いての平らかな世を望みたい旨の記事を少し書いたのだが、そうした願いとは裏腹な、遺憾な事件などが依然相次いでいる現状だ。

東京都下にて又も生じたストーカー殺人。女優志望の、タレント研修を兼ねていた女子高校生が犠牲となった。こちらも、前回の横浜市内の踏切事故同様、被害者に一言弔意を表した上で、やはり課題がある事を指摘しておきたい。同様の事件は、九州や当地愛知でも生じているが、やはり警察の対応が縦割り的で、後手に廻っている印象が付き纏う。今回の件でも、被害者一家は、早い段階で、脅威を以て付き纏う加害者の出方を学校に相談されたにも関わらず、警察の対応は浅いもの。学校より警察への通報レベルでも「自宅を所轄する署と相談を」などとして、言わばたらい回しにした印象が拭えないのだ。最早ストーカー事件は年に1000件以上発生し、当事者双方が嵌っていた、ネットによる男女交際の危険性共々、社会問題化しているのだ。そうである以上、警察は全国レベルの問題として、凶悪犯の全国指名手配レベルに格上げして、この問題に取り組むべきではないだろうか。それと同時に、取り上げたくはないが、被害者一家にも陥穽があった様だ。命懸けで守るべき子女に死の危険が迫っている時に、自宅二階の窓を施錠していなかったとは、やはり隙があったと見られてもやむを得ないのではないか。加害者はそこを冷酷に見抜き、留守宅に潜入して被害者の帰宅を待ち伏せしていたのだ。この辺りは、この手の事件の再発を食い止める上でも、是非糾されて良いと思うがどうだろう。

これ以外でも、某大銀行の反社会勢力への不正融資疑惑や、東京電力やJR北海道などによる、更なる不祥事など、本当に見たくなくなる程枚挙に暇がないレベルだが、これらの事件事故については、この度来季の指導部態勢の決まったプロ野球中日Dと共に、近く稿を改めて見て参る事としたい。今週の当地は、鈴鹿サーキットにて執り行われる、F-1日本グランプリ週間。いよいよ明日より3日間に亘り繰り広げられるレースとその関連行事に、今から期待が持たれる所だろう。先日は、拙方にも観戦に赴く知友の方より、「今年も見て来る」旨のご挨拶を賜った所。どうか、安全裏に、頂上決戦に相応しい、高いレベルと内容の闘いを望みたい所である。

今、地元紙中日スポーツの、F-1GP特別号を入手して、ボツボツと予備知識を仕入れている所。今季のレースは、イタリー国産のピレリ・タイヤの必ずしも安定していない性能に各チームが振り回されている感があり、為に思わぬ混戦も生じている様だ。まあ有力なレッドブル、フェラーリ、マクラーレンと言ったチームが有利な状況にそう変わりはないだろうが、そこの所が一つ見所ではとも思う。それともう一つは気象の問題。今日明日は、10月らしからぬ高温で推移するも、土曜辺りより、大きく気温が下がる予報が出ているのだ。目立つ降雨の心配はなさそうだが、この温度変化が、不安定と言われるタイヤの状況にどう影響するか、注視しておいても良いのでは、とも思う。

20世紀の話で恐縮だが、俺は以前、当時の知友と共に鈴鹿サーキットを訪れた事がある。まあレースの見所としては、長い直線が続いて速度も上がるグランド・スタンドの辺りだろうが、写真撮影に臨まれるなら、速度の下がるホーム・ストレート前のカシオ・シケインと呼ばれる障害曲線、それにホームとは反対側のヘアピン・カーブ付近がお勧めだろう。まあ鈴鹿なら、観客席のある所ならどこで観ても後悔しない事だろう。まあ指定席が殆どだろうから、そう自由に移動して観る事は叶わないかも知れないが。

それと、レース愛好者なら周知の事に、来年よりF-1エンジンの規定が大きく変わる事が挙げられる。排気量が現行の2400mlより1600mlへと大きく引き下げられる代わりに、1988=昭和63年を以て封印されていた過給システム、即ちターボ・エンジンがほぼ四半世紀ぶりに解禁されるのだ。勿論、当時よりも過給圧などは大きく規制されるだろうが、この辺りの変化にも留意して観られると良いかもだ。再来年よりの復帰を決めた我らがホンダも、この辺りの変化を念頭に、これからの準備を進める事となるのではないだろうか。

最後に、モーター・スポーツは、戦争や凶悪犯罪の抑止にも貢献すると言われている。モーター・ジャーナリスト 赤井邦彦さんがスポーツ紙上で触れていらした事だが、特に我国を含む多くの国々で、産業技術や文化にも貢献するモーター・スポーツへの正しい健全な理解が、まだまだ不十分とのご指摘であった。これには俺も同感。この理解を妨げているのが、一つには左派勢力主導による「誤った平和教育」にある事は、かなり濃厚だろう。戦争のみならず、性犯罪やストーカー事件の抑止にも、相当な効果が望めそうだ。防犯の見地よりも、そうした努力を蔑ろにしていては、再び悲劇が繰り返される事になりはしないか。

Suzuka

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横浜の踏切事故に思う事

2013-10-05 18:58:39 | 社会・経済

コナサン、ミンバンワ!2013=平成25年10月も、拙ブログを宜しくお願い致します。

まだ日中は夏の名残の残暑もある当地愛知だが、朝晩などはめっきり気温が下がり、秋らしい風情になって来た。芸術やスポーツ、それに食や読書の秋ともなり、各地色んな行事があるだろうが、やはり三重・伊勢神宮の20年毎の大行事、式年遷宮が頂点ではないだろうか。既に主な神事が無事終了、後はご神体のつつがないお引越しを祈るばかりとなった様だ。次の20年、同社にとり、又我々日本及び日本人にとり、平らかな意義ある時季となる事を願ってやまない。

又、来週は同じ三重にて自動車レースの頂点、F-1世界選手権日本GPも催行される予定。日本車メーカーや邦人レーサーの、直接の関与がないのがちと残念だが、再来年よりこの道の兵、ホンダのエンジン及び走行系メインの、所謂ドライブ・トレーン担当としての復帰が決まり、今から期待が抱かれるのも事実。こちらも、くれぐれも事故などない様、つつがない栄光の闘いを望みたい所だ。

さて話は変わる。今月初日、横浜市内を行くJR横浜線の緑区内踏切にて、線路上に倒れた男性を救助すべく進入した女性会社員が、進行して来た列車にはねられ落命と言う、大変遺憾な事故があった。(救助を受けた男性は、負傷するも生還。)生命の危険を顧みず、踏切に立ち入って救助を図った行動が「勇気」として称えられる見解多く、この方は人命救助に大きく貢献した時の「紅綬褒章」にも勲せられる様だが、俺は一言弔意を申すも、恐れながら他方で違和感が拭えないのも事実。当該踏切には、列車に危険を報知する非常ボタンも備えられ、又、こうしたケースで救助する側、受ける側の双方が生還を果たしたケースも少なくないだけに、大きな教訓としなければならないのも事実である。この件につき、ネット大手 Y社の報道記事に、大変学ぶべき所が認められるので、以下引用しながら考えて参りたい。

『JR横浜線踏切事故:学ぶべきものは』

「上記の死亡事故について、安倍首相は『勇気を称える』として、書状を贈る事を決めた。神奈川県と横浜市も、知事と市長の名で感謝状を贈ると言う。弔意を示す事はあり得るだろう。しかし、生命が失われた事故を美談にする事で、大切なものが見落とされるのではないか・・・。そう感じている人もいる。

書状を贈る理由についての、菅官房長官の見解。『勇気ある行動を称える』『他人に余り関心を払わない風潮の中で、自らの生命の危険を顧みずに救出に当たった行為を、国民と共に胸に刻みたい』。そして『首相も、是非称えたいと言う話をされていた』。

2005=平成17年に母親を踏切事故で亡くした同じ横浜市の女性は、しかし、同じ言葉を口にする事ができない。

事故の翌日、現場の踏切に献花に訪れた。『”お悔み申し上げます”とか”ご冥福をお祈りします”とか、簡単には言えなかった。やり切れない気持ちでいっぱい』

女性の母は、保安係が誤って手動式の遮断機を上げたため、踏切内に入った所を列車にはねられた。全国の踏切事故の遺族でつくる『紡ぎの会』代表を務め、事故のたびに花を手向けて来た。公共の場であり、安全であるべき踏切で悲劇が繰り返されない事を願って来た。

事故の形態は様々だが、大切な人を失った悲しみに違いはない。自身の過去と重なるだけに、尚更言葉は見当たらない。『今は、まだ現実を受け止められないかも知れないし』

強調したいのは、警報機や遮断機だあっても踏切内に簡単に入れてしまう、そもそもの問題だ。『小さい子供や認知症の高齢者が迷い込む危険性もある。高架にするなど踏切自体をなくせないものか』。弱者が被害に遭うと言う、今の社会を象徴する問題であるとも感じている。

国土交通省によると、2012=平成24年度に起きた踏切事故は全国で295件、121人の犠牲と、99人の負傷を生じている。

◎まず、非常ボタン

ある男性鉄道会社員は危惧を抱く。『今回の行動が正義なのだと言う事になれば、同様の事故が起こる可能性もあるのでは』

鉄道各社は『人の立入を見つけたら、(直ちに)非常ボタンを押して欲しい』と口を揃える。

社員であっても、まずは列車を止める為の行動を取る。『どうして助けないんだ』と思われるかも知れないが。列車を止め、或いは少しでも速度を落とす事で、衝突によるダメージを減らす事ができるからだ。

線路内にいる人を助けようとするより、非常ボタンを押す方が早くできる。だが、鉄道会社員は『今はそう言う事を口にすれば、ひどい人と言われそうなタイミング。美談としてエスカレートして行くのが怖い』とも感じる。”線路に入らないで”とは言えても”人を助けないで”とは言えない。”危険だから、助けに入る事は絶対に禁止”と伝えて行くしかない』。

◎目の前の対策を

目撃者の証言によると、救助を受けた男性は、自殺を図ろうとした可能性もあると見られている。

自殺対策に詳しいある専門家の方は、『もし、自殺者を救った事案であるならば、これを機に、国としての自殺対策をもう一段踏み込んで発信する事が、国民の助けになるのではないか』と話す。

自分を救おうとした女性が亡くなり、それを国を挙げて美談とするなら、自殺願望があった可能性のある男性が、精神的に追い詰められる事は想像に難くない。亡くなった女性会社員の母親も、『男性のフォローもお願いしたい』と語っている。それと共に、事故に際してのJR列車乗務各位の、事故回避の為の緊急行動は概ね適切に行われ、目立つ落度はなかった事も指摘しておきたい。J北社にて、又も要徐行箇所での速度違反が露見するなど不名誉が先行するが、踏切などのでの事故が元で、精神面でのダメージに苦悩される鉄道マンも少なくないのである。一鉄道愛好者の贔屓目と言われるのは覚悟の上で、この事ははっきり申しておきたい所である。

線路に倒れていた経緯は明らかになっていないが、自殺未遂者は同じ行動を繰り返す事が指摘されている。前出の専門家は『男性が抱えていた問題を探り、支援する必要がある』とも訴える」。

この記事より、俺は救助に入った女性も、受けた男性も、「まず非常ボタン。線路立入をしない」が予め徹底されておれば、共に生還できた可能性あるものと理解する。結果論をどうこうするつもりはないが。基本として、駅のプラット・フォームより、所持品を線路上に落とした場合と同様、まず自らで取り戻す事をせず、駅又は乗務の方に通報し、回収を願う事が大事であるのと同義ではないだろうか。踏切でのこうした場合も、まずは基本と原則に立ち返り、列車に危険を伝える(正しい)非常ボタン操作や、備わらない場合は110番通報を速やかに行い、実際の救助は、その道の専門の方々にお願いすべき時がある事を、我々は改めてこの事故より学ぶ必要があると思う。

生命の犠牲を伴う危険を広める事は、あってはならない筈だから。

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