Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

2015=平成27年9月回顧

2015-09-27 12:42:11 | 日記・エッセイ・コラム
この9月も後僅かとなった。南方の海水温の高止まり傾向より多発が心配された台風は、第21号が沖縄近海へ接近中。ただでさえ在日米軍基地問題で揺れ続ける土地だけに、此度の影響が少しでも軽い事を祈りたいものだ。俺は所謂「抑止力」が必要と見る立場なので、米合衆国軍の駐留は一定やむなしと言う立場だが、その事による地元へのダメージが皆無とは言えないのも事実。少しでも痛みの少ない方向を、国家レベルで求め続ける姿勢が必要だろう。
第21号に続く台風は、現状では発生していないが、南方洋上の海水温が依然高めである事から、11月辺りまでは発生の可能性があり、暫くは注意を要するだろう。

社会経済では、先日来の世界的自動車大手 フォルクス・ワーゲン(以後VWと略す)社による、ディーゼル新車の排ガス技術不正が世界を席巻している。問題のある車の総数は、全世界で1000万台以上に上るとされ、先程メーカーHPをちょっと覗いて来たのだが、今も問題のあった規模さえ把握できていない状況らしい。問題そのものは、ディーゼル機関の排ガスを制御して浄化する仕組み中、検査の時のみ規制通過の為浄化される様、制御ソフトが不正に操作されていた様で、通常時だと10倍を超える有害物質が取り除かれない可能性がある様だ。勿論、製品の信用を大きく貶める事ともなり、一部の国にてはVW新車の販売が禁止されたとも聞いている。投資面をも含めた損害賠償の動きが明らかになれば、その総額は日本円で数兆にも上る可能性もあり、又傘下には、アウディやシュコダ、ランボルギーニと言った著名な自動車ブランドも入っており、これらへの深刻なダメージも懸念される所だ。VW社は経営陣人事も行う模様だが、過去に例のない世界的不祥事になりかねないだけに、事の全貌を正確に把握し、どう言う事だったかを誠実に語ってもらいたい。その上で、大きく失墜した信を取り戻す為に、どの様な姿勢で立て直しに臨むのかを明らかにしてもらいたいものだ。我国へは不正があったとされる、当該車種は正規輸入されていない由だが、個人などで入手された所謂 並行輸入車が200台以上に上るとされ、関係省庁も調査の意向を表した。大きな問題になる前に必要な対応を願いたく思う。又、ライバルとも言える、我国などの大手メーカーも、VW社の大いなる失態に学び、自らが過ちを犯さぬ様、他山の石として頂きたい。折しも先般、我らが東芝も、決算を巡り不正を起こしたぎかりでもあるので。その他、今日までの予定で、三重・鈴鹿にては自動車F-1世界選手権 日本GPが闘われている。VW社はこのレースには参戦していないが、他のレース種目同様、自動車技術の質を高める修練の場の顔を持つ。その方も、各チームの真摯な闘いを併せて望みたいものだ。


他の事件事故に関しては、主な所は前回までに触れて参ったので、今回は遠慮させて頂くが、今朝のある民放番組で、造園家 涌井雅之さんが、先般成立した安全保障法制の事共に関連して、ちと面白い発言をされていた。少し引用させて頂くと、政権党 自由民主党は言わば醸造酒であり、組織の運営も政策なども、一定時間をかけてじっくの造り込んで行く傾向があった。今回の安保法制はそうではなく、アルコール度の強い蒸留酒の様に、強い効きを期待して強引に進めた為、国民的理解を十分に得る事ができなかったのではないか、と大体こんな話だったと思う。俺は、安保法制の議論や採決に基本強行はなかったと思うが、このご見解の主張は一定留意すべきでは、とも思う。
あくまで、安保法制自体に反対ではないが、一方で、もっと日時をかけてじっくり説明なら世論への分り易い啓蒙を行い、来年予想の総選挙も視野に入れて、国会議席の安定多数と多くの信任を得た上で日本国憲法改正を断行し、法的に道程が整った所で法整備と施行に及ぶと言うのが、やはり正道ではと今も思うのだ。まだ法施行の一時停止と言う途も残されており、安倍大臣には、国際公約とは言え、米合衆国以下より一定の日時をもらい、そうした策を施してから懸案の法整備に取り掛かって頂きたい、との想いも強くある。これからは、再び経済政策に尽力される事だろうが、それが上手く行かなければ、経済も安保も頓挫してしまう可能性がある。その様な懸念を引き寄せない為にも、安倍政権には一定の聡明さを備えて頂きたいものだ。

今回画像は、先月下旬、三重県下にての夕景。海にも近く、夕空にはもう秋の気配が濃厚。今月も、お世話様でした。続く10月も、宜しくお願い致します。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安全保障法制成立劇回顧+@

2015-09-19 11:04:33 | 国際・政治
今朝、参院本会議にて、安倍現政権の懸案だった、平和安全保障関連法案が難産の末成立した。平和維持の為の抑止力保持への理解は中々に難しく、国民市民への平易な浸透が不十分だったのは事実で、左派野党を中心とする市民勢力や法曹人などは、この法制の施行前に法的無効を訴えて、訴訟に打って出る動きもあると聞く。まあ拙速だった側面は否定できず、願わくば、実は反対意見の多くにあった様に、もう一年位は日時を取り、その事を米合衆国政府の了解を得た上で、日本国憲法の改正を敢行し、法的にも完全に道を開いてから法整備をするのが正道だったであろう。その事につき、安倍政権とオバマ合衆国政権の調整が十分とは言えなかったのが遺憾な所ではある。欧米は憲政の本場。安倍大臣も、我国の本当の政情を誠実に説明し、理解を求めれば叶ったのではないだろうか。そうはしなかった事が野党、特に民主党左派以下の左傾勢力に、今後もつけ入る口実を与えてしまった形となり、それへの対応に相当に時間と費用を割かれる結果となった所は、どうも前向きの評価ができないでいる所だ。一部野党より提案された対案の検討や参照が十分でなかった事も、今後に課題を残した。

もう一つ、日本国憲法については、一部の市民勢力より、世界最高の栄誉たるノーベル平和賞候補に挙げる届出がされ受理されており、(可能性は限りなく低いが)万一にも受賞する様な事態ともなれば、日本国憲法は、或いはイスラム経典「コーラン」の様な立場に崇められてしまい、今まで以上に改廃はおろか、その為の議論さえ大変に行い難い状況ともなりかねない。これは法律論として極めて病的で異常な事であるが、もう一方で、それが社会民主・共産両党を初めとする左派勢力と、護憲真理教信者の究極の狙いでもある。この辺の事情よりは、法案成立を急いだ理由も分らなくはない。今回成立の安保法制は、これから施行への準備と運用のあり方の検討へと進むだろうが、安倍政権には、時に戦火に近い状況と向き合う事もあり得る運用リスクや、反対勢力の芳しからぬ動向にも留意して、慎重万全に事を運ぶ様、あくまで「取扱い厳重注意」の気持ちを大切に、諸対応をお願いしたいものだ。

反対勢力に目を転じよう。まず成立阻止のメインになった民主党のあり様。「安保法制は欠陥だらけ」とある同党幹部は主張されたが、それならば例えば「維新の党」の様に、政府案より安全な対案を強力に提示して並行議論しろとか、或いは多くの法曹人が主張される様に「憲法改正を先行すべき」のご見解に則り「継続審議にすべき」との要求がなぜ出せなかったのだろうか。継続審議論は、本当に一部の民主党議員各位より語られており、何よりも党として、集団安全保障体制の構築に、必ずしも反対ではなかったはずだ。だが今回は・・。諸報道でも指摘された事だが、恐らくは党内でも主導権を握った、例えば枝野幹事長以下の様な左傾勢力が社会民主・共産などの左派勢力の甘言と勢いに負け、結果「対案より廃案」への安直な方向へと流れてしまったのではないだろうか。昨夜の採決直前、国会議事堂辺りに集結した反対勢力は、本当に3万人程度に上った様だが、この民主党の体たらくを一体何人が正しく理解されていたのだろうか?俺には疑問だ。後、今朝の法案成立までの期間中、計20人近くが公務執行妨害容疑のかどで逮捕されている。糾したいのは、これが反戦平和を叫ぶ集団のやる事か?と言う事だ。「目標の為には手段を選ばず」では極左過激派と同じではないか。国会にも代表者が参考人として出席した反対派学生組織は、この辺の事を果たして理解しているのだろうか。大いに疑問符のつく所である。

後は、市民勢力をも含め「対案より廃案」の方向を強力に主導したもう一つの勢力があったろう事も考えられる。その中心人物は、かつて民主党執行部にも籍を置き、安倍大臣に激しい憎悪を抱くとされる。更に申せば、自らの権勢の為にはそれこそ過激派の如く手段を選ばぬ一方で、一度立場が危うくなれば自己防衛の為に万策を弄する。実名は表さないが、ここまで記せば何者かはほぼお分かりだろう。因みにこの人物、国会前反対集会にも出席していたが、他の野党幹部とは距離を置く、と言うか置かれていたのが何とも印象的だった。反対勢力に問いたい。「諸兄は、こんな信の置けない輩と組んででも、貴目標を遂げたいですか?」と。

次の話題になってしまいやや恐縮だが、この法案採決前後の関東平野は、これまでにない空前の災禍が相次いだ。まず鬼怒川流域の大水害。犠牲は分っているだけで8人に上り、茨城・常総市などは市域のほぼ1/4が水没、復興までには年単位を要し、農業被害も莫大な額に上るだろう。激甚災害の早い指定は勿論だが、直ちに動き出した善意の災害ボランティアの動きに際しても、その組織に大きな影響力を持つとされる民主党の動きは、霞が関官僚勢力以上の鈍さ。こんな時こそ、与党に先んじた動きを見せても良いはずだが、未だ具体的な表明はない。有権者の方々は、来年の国政選挙に際し、同党のこうした芳しからぬ所に十分留意した方が良い。大規模災害は地方こそ違え、これからも生じる可能性が大きくあるので、今後もこんな調子で居られては困るのだ。
もう1件は、在住南米系外国人による、複数の惨殺事件。僅か2日で、6人もの無辜の方々が犠牲となったのは遺憾の極みだ。水害犠牲の各位と併せ、謹んでの弔意を表したい。外国人容疑者は、挙動不審のかどで地元警察署より事情聴取中に逃走、揚句凶行に及んだとされ、住民への危険情報周知不足と共に、警察による不審者管理のあり方が厳しく問われている所。警察の警戒並びに操作手法上の問題と共に、不良外国人の重大犯罪を招きかねない出入国管理のあり様も問い直されるべきだろう。経済学者 三橋貴明さんらもウェブなどで指摘されていたが、危機感が余りにも希薄過ぎるのだ。警察に包囲された容疑者は、自殺を図って重体の由。その事への対処も問題にされるべき。仮に回復して我国での裁判になった場合、容疑者の出身国は死刑廃止となっており、その事が犠牲各位のご遺族との軋轢となる可能性も視野に入れた方が良いかも知れない。勿論、6人もの命を奪った罪業は極刑に処されるべきだが。

それにしても、安保法制は、こうした災禍も視野に入れて議論するのが分り易いかも知れない。行政や警察にも、それは落度や不足があったかもだが、これだけ国際化したにも関わらず、我々日本人はまだ余りにも危機感や警戒感が不足しているのではと思うのだ。災害や犯罪以外にも、これまでは南方まででしか見られなかった病気が流行ったり、同様に南方まででしか生きられなかった動物や昆虫が、我々の周囲で普通に見られる様になりつつあるのだ。「時代は大きく変わっているのに、戦後の祖国のあり様、戦後レジームが何も変わっていない」事が我々日本人にとり、最大の不幸ではないのか。
「戦後70年間、平和であり続け得た」事は、それはめでたい事ではあるが、その裏側で大きな犠牲が払われて来た事より目を背けてはならない。此度の関東にての、2件の不幸な出来事を初め、昭和期よりは、国境を跨いだ日本赤軍の凶行や北朝鮮による日本人拉致事件、オウム真理教事件や詳細は割愛するが、国内に於ける様々な暴行殺人事件などが、平和日本の裏の顔なのだ。これからは「国際化」の甘言の陰で、前述の様な凶悪外国人の再来もあろうし、何よりもイスラム国ISの様なテロ勢力や、アフリカ圏などの反政府ゲリラが複数乗り込み、我国の治安を大きく悪化させる事態も可能性としてはあるのだ。安保法制反対勢力には、こうした深刻な問題と向き合う思考姿勢が全く欠けている。最早死体と化した「性善説」に未だ恋着している。形こそ違え、死体愛だろう。こんな異常な価値基準を真に受けていては、いずれ自らの人格と思考も狂ってしまいかねない。そうならない為にも、現状に見合う地域の警戒のあり方を速やかに確立し「自らは、我が家族は、我が地域は自らの手で守る」基本姿勢を揺るぎないものにする努力をしなければならないだろう。そうした所からも、平和安全保障法制と健全に向き合う姿勢が生まれて来ると愚考するのだが。

今回画像は、過日 京都駅で見かけたJR西日本社の在来線試験列車。JR東海社の「ドクター・東海」とほぼ同様の検査測定機能を有し、西日本の在来線ほぼ全域を一定周期で周ると共に、時には九州地区へ遠征する事もある様です。惜しむらくは、JR東海社の様な愛称に恵まれなかった事。社内呼称は「キヤ141型(キヤとは、企業秘密もあって、運賃を出しても客が乗れない事業専用ディーゼル動車の事)」と決まっている様ですが。ただ、試験列車の重い使命は、有名な東海道・山陽新幹線の守護神「ドクター・イエロー」と全く同じ。高い志を持って、今日も西日本のどこかで、鉄路の守りに勤しんでいる事でしょう。お知らせ1件。今夏の拙ウェブ写真帖が一応の完成を見ました。題目は「夏の行路15y's」。左下のブック・マーク欄 拙HP「HAKASEの隠し部屋」より、「写真帖ブログ」の最新記事へお進み下さい。ゲスト・ブックとコメント欄も備えましたので、ご笑覧の上ご意見でも賜れれば幸いであります。 P.S 次回は9/23(水・祝)以降に掲載予定です。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

戦後レジームは、巨大災害に耐えられるか?続き

2015-09-13 12:29:14 | 社会・経済
前回の続きです。今月9月は「防災月間」と言う事で、シリーズ放送中の某TV番組の内容も少し引用して関連記事を書いたのだが、ほぼ時を同じくして、関東平野にて史上最悪級の大水害が発生してしまった。栃木県下を中心とする、利根川水系鬼怒川の大氾濫をメインとするそれだ。分っているだけで数名の犠牲を生じ、十数名が行方不明になっている模様。発生後数日を経た今も、救助待ちの方々が相当ある様で、今はただお見舞いの意を表すのみであります。

大水害の主な原因は、栃木・茨城の両県を中心に数日に亘り居座った「線状降水帯」と呼ばれる極めて強い雨雲の帯によるものとかで、多い所では24時間雨量500mm超、これが鬼怒川上流の日光市周辺で集中的に降ったのと、千葉・茨城両県下で合流する本流の利根川も増水していた為、鬼怒川下流の水の逃げ場が失われ、為に合流点近くの常総市内の堤防に過負荷をかけ、決壊に至った事共とされる様だ。実は9/9(水)未明に、2013=平成25年に新設された、甚大な水害が予め予想される時に発令される、大雨特別警報が初適用されたのだが、各自治体の避難指示判断が分れ、発令が遅れたり、一部の住民の方々の、避難遅れによる孤立に繋がったのが遺憾だ。新しい規定は、初適用の折にはまだ試行錯誤もあり、どの様な避難などの防災指示が最善かはその時になってみないと分らない所もあるのは分るが、此度の様な、明らかな激甚災害クラスの大水害に際しては、国主導で各自治体の強い連携をこれまで以上に築くとか、市町村レベルの連携が難しければ都道府県単位に切り替えるなどの見直しを、災害復旧と並行して進めて頂きたいものだ。現に住民の方の中には、当該市町村の避難指示が遅かったり、情報が不十分だった為に、ご自身の判断で安全箇所へ避難された例もある様なので。

線状降水帯と言えば、今から15年前の2000=平成12年9月、当地を襲った東海豪雨の事に触れない訳には参らない。この時も、19~20時の1時間雨量が観測史上未曽有の93mmに達し、「バケツをひっくり返した」と言う様な生易しいものではなく、正に自動車洗車場の高速洗車機に匹敵する凄まじい降りだったのを覚えている。前方視界は殆ど利かず、危険な為雨脚が弱まるのを待って、名古屋東郊の勤務先より帰宅の為車を出したのだが、ナゴヤ・ドームに近い矢田川を渡った所で渋滞にかかってしまった。約1時間半、動きが取れず、やむなく同様に渋滞の始まった対向車線の1t半トラックに乗った方に、叱られるのを覚悟で状況を伺った所、大曽根から先は冠水で進めず、その方もエンジンを水でやられそうになって、やむなくコースを変える破目になったと仰っていた。このお話で「この先はダメだな」の判断をした俺は、通っていた道路が冠水し始めた所で引き返し、勤務先近くの名古屋鉄道線の駅で帰れるか否か様子を見る事に。鉄道線も大雨で止まっていたのだが、日付が変わる寸前に都心 栄へ向かう列車が一便だけ出る事になり、栄近くでタクシーに乗継ぎ、翌日未明にどうにか帰れた思い出がある。この時も10名もが斃れる災禍となったのだが、帰宅不能となる方々も多く、俺などはまだマシだったかと、当時の事共がフラッシュ・バックの様に蘇っている所。進退窮まった折、対向のトラックの方に様子を伺ったのは正解で、高い床故に出水に強いトラックが進めないとあってはダメだったのだと、今もこの方への感謝の意を新たにしている所。翌日、寸断箇所を市営バスで通ったら、水没したらしい車が数十台は留まっており、改めて水の恐ろしさを思い知ったものだ。近くは去年、広島市を襲った水害も、線状降水帯によるものと言われている様だ。

前回も触れたが、過去からの推移を見ていると、此度の水害は一度だけのものではなく、これからも続発する可能性がある事が分る。つまり、大雨などの特別警報が、当地でも発せられる可能性が大きくあると言う事だ。これから各地にて生じるであろう風水などの自然災害は、他人事ではない事例として、我々も避難とか被災した時の処し方など、学ぶ所が大きいと心得る。25平方km以上と言われる被災地域の復興は勿論まだこれからだが、そうした流れも良く見聞して、自らの番になった時に役立てられればとも思う。

先の震災のそれも、まだ全てが終わった訳では決してないが、此度の水害にあっても、災害ボランティアを志す方々が少なくないのは心強い限りだ。ただここでもボランティアを受け入れる自治体の対応は遅く、ボランティア基地が立ち上がるのは9/16(水)の予定だと言う。広大な被災規模で復興業務の大変さは分るが、少しでも力を貸そうとする方々の崇高な姿勢を無にする事があってはならない。自治体の対応迅速化への熱意を期待すると共に、大きな疑問が一つ。それは、ボランティア活動に大きな影響力を持つであろう野党勢力の協力姿勢が全くと言って良い程見られない事。前世期末の阪神大震災と、先の東日本大震災の折は与党であっても、災害ボランティアを積極的に組織主導し、早い復興に役立てようとの熱意が見られないのだ。当該の民主党は、政権党時代に行政事業仕訳の行き過ぎから、本当は必要な防災事業までカットを強行したと言われ、此度の水害の遠因になったと言われる。その事も踏まえ、各種ボランティア活動を仕切った実績があるのなら、此度の様な災害でも活動案を率先して明らかにし、与党側にその活用を働きかけるのが正道だろう。他の野党も一部を除いて似たり寄ったりだ。諸外国にては、普段対立する与野党も、大災害などの折は一致協力して難局に立ち向かうと言う。今の我国にはそうした文化がない。悲惨な災禍に見舞われても「いつもの低級な対立」では話にならない。政治家や公務員レベル、それに民度にあっても、その様な政治文化を育てる気がなければ、我国はいつまで経っても一流先進国とは言われないのではないか。増して「自分だけは、自党だけは大丈夫」などと言う慢心は、決して考えるべからざる事ではないのか。

平時と同じ気で「初めに対立ありき」ばかりで戦後70年を徒に過ごし、平穏な日々の高度成長の賜物であった戦後レジームに寄りかかり、冨や恵まれた時間を食い潰し続けて来たツケが回ったと見るのは、俺一人ではないと思うのだが。
今回画像は、当地名古屋の中心部を通る、JR中央線の千種区辺りを行く「掘割」と呼ばれる半地下区間。先の東海豪雨を初め、大雨時には冠水でしばしば寸断され不通となる事があり、その克服が大きな課題であります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

戦後レジームは、巨大災害に耐えられるか?

2015-09-06 11:30:07 | 社会・経済
2015=平成27年9月も、拙ブログを宜しくお願い致します。

今月は「防災月間」。前世紀の1923=大正12年9/1に発生、戦中の東京大空襲時とほぼ同等の、約10万の犠牲を生じた関東大震災の災禍を偲び、これからの災害に際し、少しでも犠牲被害を抑えるべく努める月間として定められた経緯があるやに聞く。折しも外は、秋の長雨に突入。今週半ばまでは降雨がちの空模様になりそうで、大雨による水害などができるだけ小規模で済む様祈りたい所。又、多雨量と日照不足は良く知られる様に、青物野菜を初めとする農産物の生育に芳しからぬ影響をもたらす。これも折しも、動物による農産物食害や盗難などが頻発している折、大きなマイナスとならない事を望みたい所であります。

さて、昨夜より公共放送N局にて、防災特番がシリーズで始まった。司会進行はTVの重鎮 タモリさん。+以前「ブラタモリ」で共演したアナウンサー 久保田祐佳さんの応援も得て、来月にかけ放送が進められる様だ。初回の昨夜は、巨大台風の生い立ちと地球温暖化の関わりなどに触れていたが、この先、大地震や火山活動など、我国の社会・経済活動に大きな支障や影響をもたらしそうな所を取り上げて行く見込みなので、俺も注視して参ろうと思っている所である。

昨夜の同番組でも取り上げられていた所だが、この所我国でも全国的に、降雨のパターンなどが変わって来た様に感じるのは事実。以前は多かった、梅雨時などでも弱い雨が半日なり一日なり一定して降るあり様が減り、急な大雨や雷雨などが徐々にだが増えて来ている様な気がするのだ。この傾向は、今後何十年かは続く事を覚悟しておいた方が良いかも知れない。又、数百年に一度と言われる、我々日本人はおろか、全人類の運命を左右する程の大きな気候変動が近い将来起きる可能性も指摘され、事実なら人類存亡の正念場と言う事態も生じ得る。例え、叡智によって核戦争を100%回避できたとしてもだ。

勿論、天変地異の試練はこれだけではない。前述の防災特番でこれから触れるであろう大地震や津波、火山噴火によるそれらも顧慮されなければならず、こうなれば国民市民の避難活動など、従来の思考や方法などが根底から見直しを迫られる事態もあり得よう。避難場所や手順、水や食糧衣料の確保、家族や仲間などとの連絡方法などを普段から確かめておくべきは勿論だが、その想定レベルを超える事態が起こり得る事も、少しは頭の片隅に置いておいた方が良さそうだ。大事なのは、どこまで行っても「自らの身は、自らで守る」と言う事ではないだろうか。

防災を考える時、懸念されるのは、多くの方々がお感じの様に、先の大戦後の日本国憲法下で進められた、自由さや便利さ、快適さを偏重し続けて来た「戦後レジーム」が、果たしてこれから続いて起きるであろう大規模災害の試練に耐えられるのだろうか?と言う疑問だ。俺個人はあくまで「素朴な疑問」だと思うのだが。終戦直後も、福井地震や枕崎台風など、歴史に残る災禍がそれはあったが、今後のそれは、これまでとは規模や度合いが違う可能性が大きくあるのだ。戦後復興が最優先され、余裕のなかった時代に策定された沿革は分らなくもないが、その一方で、かねて問題視されている通り、日本国憲法同様、時代に応じた見直しがされなければならないのも事実であり、その辺りの国民的認識がどの程度なのか、疑問符がつくのも事実。いざと言う時、余りにも「大自然には勝てない」事が顧みられていない、その為に有事の時、適切な避難行動やその関連の協力活動などができ難い様に感じられるのだ。

左派野党やエセ人権派などの護憲原理勢力は、概ね戦後レジームによる「大いなる利権」を得続けて来た連中と見て良い。だがしかし、それは戦後復興の後、大した災害に遭遇する事なく歩む事のできた、高度成長期の恩恵による所が大きいのも事実。もう昭和後期から指摘されて来た事でもあるのだが、これからの、国際面をも含めた社会経済の大変動と共に、こうした気候の大変化による災害の増える時代に、一度も見直される事のなかった18世紀的自由放任思考に依拠する戦後レジームがそのまま耐えられるものでない事は、誰の目にも明らかであろう。現在、安倍内閣が進めようとしている安保関連法制整備は、一面で憲政の原則に問題のある所は事実なるも、防災の為に自衛隊の機敏な活動を期する為にも有効であり、そうした評価もされるべき法案と心得る。他国の不穏な動き同様、気象変動への備えも必要は当然で、安保を非難し、防災にも不真面目な左派勢力が「己だけは大丈夫」などと高を括っているとしたら、言語道断であろう。戦後一貫して、本当は必要な納税もせず、戦後の平穏に乗じてひたすら暴利を貪り続けた多くの巨大企業も、又同罪である。

今回の最後に、全国の防災備蓄物資の盗難がこれも頻発している様だ。大いに遺憾なのは事実だが、倉庫の立地が普段人目につかない場所が多いのも問題ではあろう。防犯カメラの設置が強く望まれる所だが、防犯の専門家の方の見立てでは、カメラによらずとも、防犯灯火や警報ブザーの設置だけでも一定効果があり、コストもそう高くはないらしい。是非速やかな設置普及と共に、高価な発電機などが盗まれ易い所より、犯人はこうした備品の転売で差益を得るのが動機かも知れず、そうした可能性より、高価な備品などは市役所や町村役場など、夜間でも保安の効く場所への保管替えをも視野に入れるべき。こうした防犯対策も、いつまでも同じ事の繰り返しではいけない。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする