平成最後の 2月も最終日となった。今日の当地愛知は、日中を通して久々に本降りの雨だった。今までが極端に降雨が少なく、空気乾燥で火災リスクも大きかっただけに 反ってホッとできたのが本音かも知れない。又この時期、降雨の頻度が増すのは春が近づいた証左ともいわれる。年末年始をメインに猛威を振るったインフルエンザも 湿度が上がれば感染を一定は抑えられるとの指摘もあり、ここは春への胎動ともいう事で冷静な向き合いができればとも思う所だ。
本題に入ります。昨日と今日 ヴェトナム国ハノイにて、2回目の米朝首脳会談が持たれたのは周知だろう。前回の会談で「北」こと朝鮮民主主義人民共和国の非核化へ向けての方向が決まったはずだったが、今回会談では その為の進展は残念ながら見られなかった様だ。「北」の核兵器廃止→非核化への進路は極めて曖昧だと言われ、特に今日の2日目は、会談最後の共同声明と昼食会が解除(キャンセル)されたとかで、今後の米朝対話が不透明になりかねない懸念も抱かせた。「北」の金 正恩(きむ・じょんうん)朝鮮労働党委員長が、直に記者団の質疑に応じるなど これまでになかった事象を考慮するにしてもだ。以下に「本音」ともいえる トランプ米大統領のお言葉を載せておく。
「基本的に『北』は、完全な経済制裁解除を求めてきた。我々が望んでいた非核化をある程度認める用意があった様だが、我々は 制裁の全面解除を認める事はできなかった。我々は納得できないと答えた。皆さんが ずっと我々が『譲歩している』と言っていたが、我々は何も譲歩していない」
全くその通りであろう。「北」の非核化へ向けての計画の進め様、いわば「ロード・マップ」ともいえる取り組みが極めて杜撰かつ曖昧で、その事にトランプ米大統領が業を煮やしたという所があったのではないか。これで同氏は「北鮮当局は信用ならぬ」の感触も得たのではないか。その事が今日2日目の昼食会や共同声明のとり止めとなって表れた事は、想像に難くない。
その一方で、我国の懸案である日本人拉致事件の解決へ向けての動きが議題に上った事は、一定は評価したい。「北」の金執行部がどう反応したかは不明だが、問題として指摘した事自体は無意味ではなかった。安部政権も重々認識している事だろうが、これからの拉致事件への取り組みは、こうした動きも留意した上で 引き続き強い姿勢で臨んで頂きたい。
とまれ「北」は、すんなりとは「核」放棄へは動かない事だろう。その事への当然の反応として、かねて「北」が求める 朝鮮動乱の終戦宣言も認められなかったという事だろう。金委員長は今回のヴェトナム入りに際し、空路をとらず 中国大陸を含む陸路を列車にて移動した由。道中の大半が中国大陸だった事から、同国要人との接触も可能性としてはあるだろう。何しろ 金委員長の専用列車の行程や運行時刻は極秘事項。一部の関係者しか知り得ないからだ。ただ、必要なら一定の長時間停車はできる。その折に 習 近平(しー・じんぴん)主席の周辺との接触は不可能ではないはずで、今回会談が不調に終わった裏側には 多言は控えるがそうした動きがあったのかも知れない。
勿論 今回の会談を、我々日本人は冷静に受け止め 見守るべきは承知だ。その上で、拉致事件被害各位のご家族が高齢化している折でもあり、少しでもこの件の解決を急ぐと共に、非核化についても賢明な方法で、取り組みへの圧力をかけ続ける必要があるのだろう。次回の米朝首脳会談は未定の由だが、こちらの動向も留意して参る必要があるのだろう。今回画像は、過日も載せた新潟・山形県境付近の日本海岸の様子。通る線路は JR羽越線。ここ暫くは諸事もあって、中々日本海側を訪ねられないのがちと残念です。