生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

不安の波

2006-03-04 11:30:04 | 乳癌
今年2月20日に発行された日本クリスチャン・ペンクラブ(JCP)のニュースレター15号(文は信なり)掲載されたエッセイです。書いたのは去年の12月です。


「白血球値が下がっています。感染症にかかりやすくなっているので気をつけて下さい」
乳癌の手術から2年目の検査後、医師からそういわれました。抗癌剤の副作用かもしれません。癌になる前は5千もあった値が2千になり、正常値を大きく下回っています。
 
不安の波がどっと押し寄せてきました。というのは、その半年ほど前に肺炎になったからです。幸い3週間ほどで治りましたが、白血球が少ないので、風邪をひいたらまた肺炎になってしまうかもしれない。それより、インフルエンザにかかったらどうしよう……。予防注射はしましたが、抗癌剤を飲んでいる人は効かないことが多いと注意を受けていました。

そして、もし新型インフルエンザがはやったら……。ああ、わたしはいちばんに感染して死んでしまうかもしれない……。
 
乳癌の再発転移の不安も突然津波のように襲ってきます。リンパ転移があったので、脳、肺、肝臓、骨などに再発転移する可能性が高いといわれている者です。体調のいいときは、忘れていますが、頭痛が続くと、脳腫瘍ではないか? 咳が続くと肺癌では? と心配になってきます。
 
神さまはいつもわたしに最善をしてくださることを信じていますから、たとえ再発転移が起きても大丈夫と、たいていは平安な気持ちでいられるのですが、ときたま不安の波がやってきます。
 
わたしは、不安を抱くことはいけないことだと思っていました。神さまにしっかり委ねていれば不安の波に襲われることはないはずだと。不安でたまらなくなるのは不信仰の証拠と思い、不安になるたび自分を責めていました。
しかし、教会の修養会で、「人が不安を感じるのは当たり前のことです。なぜなら神さまがそのように造られたからです」というメッセージを聞いて、救われた気持ちがしました。

「不安を抱かなければ、地震などの災害の備えもしなくなるので(多少の)不安はかえって抱いた方がいいのです。でも、不安にとらわれてはいけません」
と聞きました。

いままで不安が襲ってくると、何とかのがれようと必死にもがいていました。でも、そのメッセージを聞いて、不安になる自分を受け入れられるようになりました。

不安の波は、海の波のようです。さざ波のように小さな波のこともありますが、時には津波のように大きな波が襲いかかります。波がきたら逃げないで頭から波をかぶりましょう。力をぬいて、波にもまれて流されましょう。
深い海の底にひきずりこまれる前に神さまがしっかりつかまえてくださることを信じて。

「主ご自身があなたの先に進まれる。主があなたとともにおられる。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない。恐れてはならない。おののいてはならない。申命記31-8」


感謝なことにこの冬、インフルエンザにはかかっていません。風邪はひきましたが、すぐに病院へいって薬を飲んだので熱も出ることなく治りました。薬が効いたのは奇跡的なことです。

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1 コメント

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夜光ペンで何が出来るのか?ブログ (kkaris)
2006-03-04 13:59:53
はじめまして 地震多いですね

夜、突然の停電で懐中電灯やロウソクを探されたことはありませんか?

蛍光灯などの光を蓄めて長時間光る夜光ペンを世界で初めて開発しました。

自分でもヘルメットや懐中電灯、緊急持ち出しリュック、靴、眼鏡にマークしています。

寝相が悪くても目が覚めれば見えますので、安心して眠れるようになりました。

停電避難用以外にもキャンドルナイトやクリスマス等イベントの演出に如何ですか?

よろしかったら一度ご覧ください。
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