「聖霊なる神に派遣される」 使徒行伝13章1~12節
この13章より使徒行伝が後半となります。12章までは、宣教の中心はエルサレム、宣教の対象はユダヤ人、宣教の働きは主にペテロでありましたが、この章より、宣教の中心はアンテオケ、宣教の対象は異邦人、宣教の働きは主にパウロとなります。異邦人に対する神の救いの計画が次第に明らかにされ、キリスト教は一民族の救いではなく、すべての国民の救いであることが強調されていくのです。
Ⅰ 聖霊によって立てられた異邦人教会
聖霊によってアンテオケ教会に召し集められた人々は、さまざまでありました。しかし、彼らは、人種や社会的地位、出身地、伝統や習慣を越え、設立されてまだ日が浅いながらも信仰において一致していました。パウロとバルナバの教えに従い急速に成長し、歴史的な任務を委託される器として、主なる神は用いられたのです。
Ⅱ 聖霊なる神による派遣
世界宣教は、人間が考え出して計画し始めたのではありません。聖霊なる神が宣教命令を発せられ、礼拝し祈り、神のみ心を求めていた教会に、そのご計画を示されたのです。聖霊なる神が遣わされるからには、聖霊なる神が責任をもって進められるのです。パウロとバルナバを宣教へと遣わせという聖霊の命令に、アンテオケの教会は従ったのです。宣教の働きの主体は神であり、教会は従うことによって神のわざに加わる時に、神のみわざは豊かに成されていくのです。
私たちも、今日も、今週も、聖霊なる神にそれぞれの場に派遣されていきます。「主よ、あなたの宣教の働きに加わらせてください」と申し上げ、それを成させて下さることを信じて派遣されていきましょう。
2014/4/6 説教者 杉本守