フェラーリのバーコードは?

 14日にその姿を現したフェラーリF2007(2006年の248F1から順当な名称に戻している)について、昨日「フェラーリレッドは勿論変わらないものの、マールボロのロゴが無くなったことから、慣れない目には随分と『まぬけ』に見えてしまうが」と書いたが、つい3ヶ月前までマールボロのロゴがあった場所が白いバーコード状になっているが、これは何故なのか。

 昨シーズンまでは、マールボロのロゴがあるべき場所が白く塗られるのはタバコの広告が出来ない国のサーキットにおいてであったのだが、2007年はタバコの広告が一切禁止となっているから、この場所にMarlboroの文字が躍ることはもうない。それなのに、エンジンカバーサイドとノーズ上という一等地がバーコードとなっているのである。

 ホンダ、トヨタ、ルノー、BMWといったメーカー系のチームは、言ってしまえば市販車の販売促進のためにF1に参戦している。エンジンサプライヤーとして参戦しているメルセデスも同じだ。F1での成功は高い技術力の証であり、取り分けヨーロッパにおいては販売実績にダイレクトに影響を与える(らしい)。

 その意味では、なかなか勝てないトヨタは逆効果も懸念されることから、2007年は言わば背水の陣の臨むことになるだろうし、かつて参戦したプジョー(エンジンのみ)は早々に見切りをつけた。

 だがしかし、フェラーリは違う。市販車のセールスのためにF1に参戦しているのではなく、F1に参戦するための資金を得るためにナンバーの付くクルマを作りそして販売しているのである。もちろん、F1で優勝し続けることで市販車が売れていくわけだが、それはつまりF1運営資金が潤沢になるという仕組みなのである。

 そんなフェラーリも2007年にはタバコマネーのみならずボーダフォンも失っているのだから、大口のスポンサーを欲しくないわけはない。だからこそ、これまでマールボロに貸し出していた「一等地」の所在を明らかにして、新たなスポンサーが現れるのを待っているのだろう。果たしてどんなスポンサーが付くのか。

スポンサーと言えば、結局2006年シーズンをメイン・スポンサーなしで走りきってしまたスーパーアグリも大口スポンサーが欲しいチームの一つである。SAは、いったいぜんたいどこからチームの運営資金が出ているのか不思議なチームであるが、2007年には冠スポンサーを見つけることが出来るのか。マーティン・ブランドルやクリスチャン・ダナーをシルバーストーンで走らせたのも、スポンサー探しのためのプロモーションだったのだろうか。


今日の1枚は、久しぶりの白黒。撮影はいつもの東京都下某所。
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