いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

撮影したビデオは何に残す(後)

2007年12月05日 | 比べてみよう
 そんな状況で市場を見ていますと、次世代の主役がブルーレイディスク(BD)であろうというのが少しずつ見えてきました。もちろん、BDの当事者である松下やソニーは昔からそう宣伝していましたよ。しかしメーカーの意気込みと、本当に普及して長い間の主流になるかどうかは別の話です。

 中年以上の人なら、松下とソニーを含む日本のオーディオメーカーがこぞって推進した「エルカセット」のはかない運命をご存知かも知れません。「今までのカセットテープ以上に普及するだろう」なんて予想した評論家もいましたが、カセットテープの便利さとオープンリールの音質を両立した一方で、後のVHS並みのカセットの大きさと高価格により一般に普及することなく消えてしまいました。

 その後も写真フィルムのAPS、パソコン史に残る大失敗であるMSXやAXなど、統一規格であっても短期間で消費者の前から去って行ったものはたくさんあります。

 普及を知るための最大の目安は価格です。この秋冬モデルから、実売価格で10万円前後のBDレコーダーが各社から発売され、「ゲオ」などのレンタル大手がBDのレンタルを開始するなど、消費者が妥当な支出でBDコンテンツを楽しめる環境が整ってきました。

 BDと競合するHD DVDの盟主である東芝も頑張ってはいるのですが、機能や価格があまり変わらない場合、少しでも普及している方が雪崩式にシェアを伸ばすのが規格争いの厳しいところであり、不利は否めません。期待の新製品RD-A301はなかなか魅力的な機能と価格ですが、「新しい圧縮方式により今までのDVD-Rにハイビジョン画像を最大2時間録画可能」という大きなアピールポイントも、商売上手な松下に同じことをやられては差別化ができません。

 松下の場合、このH.264による効率的な圧縮を従来規格のDVDレコーダーにも採用し、まだ割高なBDが普及するまでの有効な「つなぎ」として出してきたのも巧みです。このXWシリーズで録画したハイビジョン映像はすべてハイビジョン画質のまま安価なDVD-Rに保存できます。これはBDレコーダーでも読み出せますから、プロテクトのないカメラ撮影画像の場合、安心して継承が可能です。とりわけVHSデッキも内蔵したXW200Vなら古いVHSのダビングにも活用できますから、現状の極楽家にとってのベストと言えます。後は8mmビデオのダビングだけですね。これは外部接続でやらざるを得ません。古い8mmデッキがまだ動いてくれるといいけど。
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