奈良の生酒。美吉野醸造の製品です。地図で見ると桜で有名な吉野山の麓ですね。なるほど美吉野に違いない。
2018BYとあるのは、2018年7月から2019年6月の間に醸造した酒だと説明があります。下には2022年7月のスタンプがあるので、3年ほど寝かせていたということでしょうか。かなり特異的な酒造りです。山廃、速醸、水酛など多様な発酵技術を使い分けることで、個性的な酒を提供しています。酸味を味わい分ける通人向け。
こちらは哲学的な名前のピュシス。栃木県小山の西堀酒造。伝統のある蔵ですが、哲学的なテーマに沿って商品を開発するとか、透明タンクで醸造してLEDを照射するとか、いろいろ変わったことをやってるみたいです。
学問としての哲学には興味がないので、難しいことはともかく、この酒は旨いです。一杯飲んでまた一杯と手が伸びるのは哲学の及ばぬところ。ドイツの学生歌にエルゴ・ビバムス (Ergo Bibamus)というのがあって、直訳すると「されば飲まん」。ゲーテが哲学的な難しいことを友人とあれこれ問答していて、友人に「されば飲まん」ならどんな哲学的な言辞の後でも意味が繋がるじゃないか、と混ぜ返されてすっかり参った、とかそんなエピソードが元になっているとCDの解説で読みましたが、裏は取ってません。