病院の玄関前に咲いている朝顔を大きくしたような白い花。とてもきれいですが、強力なアルカロイドを持つチョウセンアサガオです。江戸時代に日本に伝わって以来、薬理作用があることに注目され、咳止めなどに利用されました。別名マンダラゲと言えば、 華岡青洲が麻酔に使ったことでも有名です。ただしチョウセンアサガオの成分は咳止めとしても麻酔薬としても毒性が強過ぎ、他の薬剤が普及するにつれて使われなくなりました。一方で誤食などによる中毒事件が後を絶たず、厚生労働省でも注意を喚起しています。美しい花が咲くため、薬用として廃れても園芸用として広く流通しており、植える場合には厳重な注意が必要です。
下の方にイガグリみたいな実が見えます。種子もアルカロイドを含み、誤食すると強い幻覚作用などの症状が出ます。