子供の頃によくテレビで広告していて、つい気になって買ってみました。当時ビールで国内市場を制圧していたキリンが、ウィスキーの二強であったサントリーとニッカの寡占に食い込もうと、北米シーグラム社と合弁で蒸留所を立ち上げ、販売にも巨額の投資をした製品ですが、キリンが力を入れた割には定着しなかったように思います。製品にも自信があったでしょうが、事業を始めたタイミングが悪く、輸入ウィスキーの関税大幅引き下げで価格破壊が起こった頃なんですよね。
今では「そんなウィスキーもあったなあ」という存在ですけど、水割りでちびちびやる限りは悪くないです。飲みやすい反面、取り立ててコメントするような個性に乏しく、味で選ばれるという製品ではなさそうですが。「山崎」あたりが牽引する国産ウィスキーブームにも完全に乗り遅れました。キリンはシェアを失いっぱなしのビールもそうですが、経営に迷いがあるように見えます。