ここまで毎年、金を掛けずに資材を使い回しして、結果が悪くても仕方がない、という消極的な野菜作りをしていた極楽家ですが、今年はちょっと方針を転換しました。いつもなら値段の安い種か、売れ残りのバーゲン苗を適当に植えてきたのを、一流メーカーの苗にアップグレード。値段が5割増でも、収量と品質がそれだけ増えりゃいいじゃないですか。あまりいい加減な園芸を続けていても、スキルがちっとも蓄積しませんから。
ここまで続けてきた袋栽培も、現存する袋が何年も放置してほとんどボロボロになり、手が入りにくいので見直していくことにしました。アイリスオーヤマのプランター導入です。どこにでもあるような安い家庭製品ばかり作っている印象の強かった同社なんですが、日経連載の「私の履歴書」を読んでみて、実は先駆的な商品開発こそが社是であることを理解しました。価格と性能で、小さいながらも市場を制圧できるような製品を投入して、むしろ類似品が氾濫して利益率が下がれば見切りをつけることこそ方針であるとのこと。良く考えてみればその通りだと思いましたので、この新製品のプランターも十分な裏づけがあるものだと期待しました。
今までのプランターと違うのは、床下にある大胆な通気構造です。ある程度の通気を狙った製品はありましたが、ここまで思い切ったのは見たことがありません。通気は袋栽培の弱点なので、この際一気に改善することにしました。この大きさの深いプランターとしては価格が手頃だというのも理由です。
土そのものも大きく変えました。安いノーブランド製品を適当に使っていたのを見直し、タキイ純正の培養土を張り込んでいます。園芸はまず土作りから。容量あたりの価格は今までの倍以上。直接の動機は、西友高針店の改装で、いつも買っていた安い土が手に入らなくなったからでもありますが、ともかくここまでコストを掛けたら失敗するわけにはいきません。
こんな感じですね。NHK「きょうの園芸」を参考にして、支柱を1本立てじゃなくて絡みつきやすいようにグループ化してみました。
これと並行して、他の袋栽培も環境を改善することにしました。何年も漫然と栽培しているので、株は詰まり過ぎてるし、雑草が生い茂っているし、土は固くなり通気も肥料も足りない状態です。これを他の容器に移して雑草の根を排除し、苦土石灰と化学肥料を補充して、もちろんニラも株分けをします。
再生した土に植え替えるといかにも涼しげ。調べてみると、密集した根っこにコガネムシの幼虫が何匹もしがみ付いていました。なるほど勢いがなくなるわけです。やはり定期的に掘り上げて根の状態を検分するのが不可欠とわかりました。