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この日の鳴門海峡は、昔からの船の難所らしからぬ穏やかな海でした。ただし海の上だけあって風は強いので、体感はかなり寒いです。
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探していればこんな小さな渦巻きは見つかります。見ているうちにすぐ消えてしまって、また別のところに出てきます。
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沖縄の海と違って暗緑色が強く、透明度が低いです。でもこれが日本でも屈指の豊かな漁場。少なくとも2代前までは先祖代々、この故郷の海の恵みを受けて生きてきました。私にとっても懐かしい海の原風景です。
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バスは鳴門を出て高松自動車道を西に向かいます。途中の板野インター近くで見た場違いな洋風建築。鳴門市ドイツ館のようです。第一次大戦後に、当時の板野郡板東町(板東英二がここの出身とか)に収容所があり、捕虜と言うよりはお客様待遇でドイツ兵を収容したため、感謝したドイツ人が文化的に大きな貢献をしてくれたことを記念して建てたらしいです。これを題材にした「バルトの楽園」なる映画もあります。第一次大戦を舞台にした映画としては甘口に過ぎる、という評があるらしいので、その向きは「西部戦線異状なし」を見た後に鑑賞されればいいでしょう。
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こちらもバスから眺めただけの高松城(玉藻城)跡。天守の再建計画だけはあるそうですが、資金難で進捗していないとか。
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さて、いよいよ小豆島行きのフェリーに乗り込みます。息子たちにとっては初めてのフェリーです。
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総トン数1,000トンほどの小さなフェリーですが、室内は立派で快適です。子供の頃によく乗った狭くて陰気な船室とは大違い。この時期に高校野球のテレビが点けっぱなしなのは昔も今も一緒です。