いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

あいちトリエンナーレ2010とやら

2010年09月28日 | 極楽日記

 愛知トリエンナーレ2010会場です。大きな美術展なので会場がいくつかあるのですが、これは名古屋市美術館。内部は撮影禁止なので建物の写真しかありません。極楽息子(大)が学校で行ったとかで、もう少しゆっくり見たいと言うので付き合ったものです。ただし、息子は勘違いしていて、本当に見たかったのは地下にある常設展だったようです。

 ここの展示は床に線香で書いた文字とか、下手な人が繋いだ輸液のチューブみたいなものだとか、場末のビジネスホテルの客室を繋げたものだとか、私にはよくわかりませんでした。必然性のない形状のものを「芸術」と呼べるんでしょうか?輸液チューブのスパゲティボールなんか、子どもが適当にいじっても似たようなものはできますよ。何でそんなものに感動しないといけないんだか。あれが芸術なら、喫茶店のスパゲティも無能なプログラマが書いた(わかりにくい)プログラムも芸術ですよ。

 とどめは地下に展示してあった篠島関連の展示です。魚のさばき方のビデオが芸術だとか、漁師道具を並べてあるだけで芸術だとか、もう沢山。地元の中学校の展覧会レベルのものを国際美術展に出す度胸は買いますが、こんな「作品」は二度と見たくありません。

 現代美術すべてを否定する気は毛頭ありません。絹谷幸二さんの作品なんか大好きです。トリエンナーレの作品群にはうんざりしましたが、常設展のキーファー「シベリアの王女」に再会したことで鬱憤が少しは晴らされました。あいちトリエンナーレはせっかく国の後援で、テレビや新聞がこぞって宣伝もしてくれるんだから、芸術家にとっては一世一代の晴れ舞台、学者にとっては国際学会みたいなものでしょう。ひとつでも琴線に触れる作品があればと期待していたんですが、今回は残念でした。
コメント (1)
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