二村山の周囲には昔からの雑木林を生かした遊歩道が整備されています。
柏の葉の代用品として、餅を包むのに使われるサルトリイバラ。和辻哲郎「古寺巡礼」にも記載あり。
クチナシは晩秋なのでたくさん実をつけています。
花と違って香りはありません。染料や漢方薬として利用されています。
スミレの一種ですが、雑草に埋もれていてどれかわかりません。花の時期なら誰にでもわかるんですが。
ニガイチゴもわかりにくいです。せっかく地元の小学生が名札を付けてくれたのですが。
光沢のないハート形の葉をしたのがニガイチゴだと思います。茎には棘があります。
サンショウの親戚で香りの乏しいイヌザンショウやカラスザンショウも雑木林にありました。
これは樹皮を見ればおなじみの桜の仲間。ヤマザクラです。
垣根などにも使われるネズミモチ。名前の由来である黒くて小さな実があるはずなんですが、見当たりませんでした。
新芽が食材として有名なタラノキ。
樹種が豊富ですね。トリモチの原料になるクロガネモチ。ネズミモチはモクセイ科、クロガネモチはモチノキ科なので名前が似てるだけです。「苦労がなく金持ちに」という語呂合わせで、縁起のいい木とされます。
名前が美しいムラサキシキブ。
クスノキの大木も。
藤田医科大学への道で気になってた「名勝地 二村山」の看板に惹かれて立ち寄ってみました。
ここは鎌倉街道の遺跡らしいです。鎌倉街道は「いざ鎌倉」の時に鎌倉に駆けつけるために整備された街道で、全国に分布していたはずなのですが、Google Mapで検索すると、なぜか鎌倉を中心とする関東と、名古屋近辺にだけ遺跡が表示されます。中でもこの二村山は、当時から歌枕として有名だったらしいのですね。
歌人としてはあまり知られていない源頼朝の和歌。勅撰集に載っているので本人の作であることは間違いありません。
歌碑がありますが、これはもちろん後世のものです。
頼朝の他にも西行法師や菅原孝標女、阿仏尼、松尾芭蕉など歴史上の有名人がここを訪れて作品を遺しています。景勝地だったのでしょう。
二村山は、山と言っても標高70m程度で、名古屋市名東区の住宅街と同じような高さです。そう展望が良かったとも思えないのですが、何が歌人を惹き付けたのか。
チョコレートミュージアムの隣が劇場型水族館のアトアでした。極楽息子(小)は学校から行ったことがあるはずです。
更にその西側は神戸みなと温泉 蓮。神戸で温泉と言えば昔から有馬温泉ですが、こんな都心の近くに温泉が出たんですね。スーパー銭湯みたいな気軽な入浴施設かと思えばさにあらず。本格的な温泉旅館を目指していて、Biglobeの温泉番付では伝統の有馬温泉グランドホテルを抑えて横綱になったらしいです。どういう基準なのか、詳しいことはわかりませんが。
向こうに帆船が見える神戸港。ここを母港の一つにしている練習船、日本丸あるいは海王丸です。海技教育機構のサイトでは練習船のスケジュールが公開されており、この日はどちらも神戸に入港していたようなので、これがどちらかはわかりません。時間があれば近くで見たかったです。
網屋吉兵衛は江戸時代に私財を投じて、当時の神戸村に港とドックを築いた事業家だそうです。
用事があって訪問した神戸で、新港突堤のチョコレートミュージアムに行って来ました。三宮駅から徒歩で行けますが、この日は暑いのできつかったです。できればバスかタクシーの利用を。
外から見るとこんな感じです。通販会社フェリシモの本社ビル2階がミュージアムになっています。
フェリシモとの関係はよく知らないのですが、神戸の老舗チョコレート会社モロゾフの展示が充実。
戦後の、本物のチョコレートがまだ庶民には高嶺の花だった時代の製品。
やや時代が下ると、高級な贈答品としてわずかに見た記憶が。
大人向けのウィスキーボンボンはもちろん子供の頃の記憶にはありません。
最近はキャラクターとのコラボにも熱心です。
有名ショコラティエの紹介も。
獺祭のチョコは面白そうですね。
詳しい人ならこういう掘り下げた展示に興味があると思います。
インスタ撮影用の壁なのかな?窓際で明るくて撮影向き。チョコレートパッケージを多数収集してある展示棚が面白かったのですが、フラッシュ禁止なので撮影できませんでした。面白いパッケージがあれば寄贈して下さいとのことです。
ライトの室内設計の一つの特徴は、小ぢんまりした空間を巧みに使って、広がりを見せることにあると思います。複雑な内装ですが、一種の折上げ天井で、天井への照明を落としていることもあって、実際よりも天井が高く感じられるはず。
アルコーブを利用して、視線を奥に、更には室外に誘導するテクニックは、今でこそ一般的でしょうが、例えばアメリカの伝統的な豪壮なコロニアル様式に対するアンチテーゼとして、当時は斬新なものとして迎えられたのではないでしょうか。
建物の模型を見ると、やはり斜面を巧みに利用しているのがわかります。
天窓ですね。建築家が意匠を凝らした建物は確かに美しいのですが、実際に住んでみると住みにくい、と言われます。天窓の採光効果は良くも悪くも普通雨の窓の3倍。夏の暑さや雨漏りを考えると、自分の家では採用したくならないアイテムです。
テラスからの眺め。来賓の目を楽しませたことは間違いありません。
凝った形状の屋根。防水処理とかの保守は大変だと思います。一般の住宅では真似しない方がいいです。
外の石垣も相当な規模ですね。建築した櫻正宗の財力が偲ばれます。菊正宗も白鶴も櫻正宗も豊かだったから灘校が作れたんでしょう。
この巨木の手入れだけでも大変ですよ。やはり庶民にとって、別荘は夢に見るだけが無難です。
芦屋のヨドコウ迎賓館に行って来ました。今はヨドコウの所有ですが、元は灘の櫻正宗の創業家が別荘として建築したものです。
設計者のフランク・ロイド・ライトが得意とした大谷石のファサード。
この角度で見ると、有名な「落水荘」を連想します。いずれも斜面を巧みに利用した建築です。
ライトに関する展示。
日本のリフォーム番組で「風と光の匠」などという人が出てきますが、ライトの採光に関するこだわりを見てみましょう。スリット状の窓を控えめに設置して、その間の適度な陰影を演出しています。
こちらは連続した採光窓。遮光板を使って光線の広がりを制御しています。
水紋みたいな光の広がり方を見て下さい。
こちらはスリット窓を使って、半逆光の光が棚に当たるように工夫していますね。日本や中国の建築にも造形が深かったようです。
テーブルの上の柔らかな自然光は計算づくのもの。
六甲山牧場から芦屋に向かいます。六甲高山植物園前の混雑や道路工事をやり過ごしたら、できれば寄りたかったみよし観音にはお参りできませんでした。六甲ガーデンテラスや六甲山アスレチックパークの賑わいを横目に通過して、六甲山頂付近を越えると芦有ドライブウェイのゲートがあり、芦屋市に入ります。これで芦屋市内に一本ですが、この東六甲展望台は西宮市に突き出ています。
何と言っても目立つのがこの2つの池。左が奥池、右が奥山貯水池だそうです。芦屋市の貴重な水源であり、歴史的にも重要な溜池とのことです。
奥池畔の高級リゾートホテルみたいなのは、検査会社シスメックスの研修施設。なかなか羨ましい会社ですね。
関西国際空港の方向が示してあります。
奥山貯水池は展望台のほぼ南にあるので、ここから見える一番大きい人工島が六甲アイランドだと思います。
角度から考えると、六甲アイランドよりもっと右奥に見えるひし形のが神戸空港でしょう。P900を持って行ってれば飛行機まで撮影できたはずなので残念。関西国際空港はもっともっと南なので、よほど空気が澄んでいないと見えないのでは。