築堤上を走る北陸本線の車窓から眺めると、正に良く出来た地方私鉄のレイアウトセクションを見ているような気にさせる駅です。
駅舎の形態は例の富山電鉄型、但しここは外壁が釜ヶ淵や浜加積などの様な下見板ではなく、モルタル仕上げです。屋根も単純な切妻屋根じゃなく、前面の庇も横まで回り込んでいたりするので、大分印象が異なります。上田電鉄別所温泉の様な擬洋風っぽくも見えます。
駅名標の切り抜き文字も個性的なフォントの丸文字で可愛いです。
ホーム上屋はお約束のタイプですが、雪国らしくがっしりした感じで、石積みのホームともお似合いです。バックにあるのは北陸本線の築堤。
構内の外れにあるこの建物は、保線詰所かな?
アルミサッシになっている駅舎が多い中、扉や窓枠も木製のままで残ります。地鉄の多くの木造駅舎の例に漏れず、傷みが目立ってきていますが、ベンチに座布団が有るか無いかで生活感が大分違う気がします。
市街地に立地するのに、この時代に取り残されっぷり、寺田と並んで、これこそ「地鉄の駅」を感じさせるシーナリーです。個人的にも、「是非訪れたい地鉄の駅」5本の指に入ると思います。