雪うさぎのJunk Yard

へタレ地方私鉄モデラーの独り言と撮り鉄日記

とりあえず…

2020-02-03 00:39:56 | 撮り鉄日記

 昨年は例年に増して鉄道文化財に関する残念な話題が相次ぎましたが(某博物館は折角展示車輛の入れ替えが容易な設計にしたのに、そこに収まる筈のバックヤードの車輛を全部捨ててしまったのは余りにも残念です)、それに関連して色々と考えさせられる事例を見てきました。

   

ヤマがその歴史を閉じたその日のまま、歳月を経て朽ちていくまま…

  

現状かなりの面積の施設がそのままですが、これでも巨大な炭礦施設のごく一部に過ぎません。

  

担当者としては、事情が許せばもっと多くの物を残したかったのかも知れません。広大な三池港駅ヤードの敷地は更地にしてほとんどがそのまま放置状態だけに、余計無念でしょう。

  

残っているものの状態も決して良いとは言えません。こんな姿を曝す位なら、記録だけ撮って解体し綺麗に成仏させてやれ、なんて言い出す方も居られることでしょう。でも、何もない状態から文書や映像のみで復元したり、当時の様子を想像するのは簡単ではない、と言う事は忘れないで欲しいと思う。(最近でも首里城や小湊の蒸機風DLなんかの話を聞いていると何となく理解できるよね?)だからこんな状態になっても簡単に壊さないのだと思う。

 

見ていると、まだ今後どのように活用していくかの青写真も固まっていない様に感じられます。先のことも考えずに残すと言うなんてけしからん、後世に負の遺産を残すつもりか!と叱られそうですが、この様なものは大抵、そのプランが固まるのを待っていては、残すべきものは失われているものです。今それなりの場所で保存されているあらゆるジャンルの多くの文化財も、残す決断をした段階で活用プランが確固としてあった物の方が少ないでしょうね。

モノさえあれば何とかなる、蓋し名言だと思う。

(2020年1月12日 旧三池鉱業所三川坑跡)