雪うさぎのJunk Yard

へタレ地方私鉄モデラーの独り言と撮り鉄日記

大糸線と姫川温泉

2009-08-16 22:17:41 | 国鉄型

 大糸線平岩駅近く、谷間に小ぢんまりと展開されるささやかな温泉街と、それをバックに走る国鉄色キハ52、高台から見下ろすと広がる情景は何とも模型的と言うか、昭和の郷愁溢れる風景であります。

 残念なのは、街全体に活気が感じられません。平岩駅を挟んで新潟県糸魚川市側にある一軒宿は、綺麗に改築されてそれなりに賑わっている感じですが、長野県小谷村側で細々と営業する旅館2軒は、もう虫の息というか、積極的に事業継続しようと言う雰囲気があまり伝わってこないのが悲しいところ。この前はそのうちの一軒に泊まったのですが、別に不愉快な思いをしたとか大きな問題があった訳では無いんですけどね。確かに建物は古いですが、この様な昭和的佇まいは今や貴重品となりつつありますし、ここ数年空前の昭和ブーム?でもあるんだから、キハ52同様、使い方次第では素材として大きな可能性を秘めている様な気がしますが。温泉地の要と言うべきお湯だけは、源泉100%掛け流しで毎日入れ替えてもなお大量に捨てるほど豊富なのがまだ救いですが。(源泉がほぼ完全に枯渇したと噂される有名温泉地もいくつもあるんだしね…)

 大糸北線の存続問題と言い、姫川温泉の街づくり戦略と言い、県境を跨ぐ故に縦割り行政の弊害と言おうか、積極的に動きにくい環境に置かれているのも事実なんでしょうが…厳しい競争条件下でも、様々な手を打って頑張っている小さな温泉地もあるんだから、もうちょっと上手く出来ないものかと思ってしまいます。

 駅のこんな案内看板自体、今や懐かし物件に。もう廃業した旅館が記載されたまま放置プレイなのも悲しい現実…

木造の商店や、昭和的モダニズム建築な発電所も、街の風景に良く似合います。