晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

2021年に見える細~い月(有明の月)

2020年12月07日 | 「見たい天体現象」
2021年見たい天体現象の第3弾は「来年見える細~い有明の月」です。
さ~て来年は新月前の細い月が条件よく見える日はあるのでしょうか。早速調べましょう。

おっと、その前にこれまで撮影した有明けの月アーカイブを見てみましょう。

月齢28.1 輝面比0.03(新月40時間33分前)撮影高度12°(日の出26分前)

2020.11.4 5:50:34 BORG60 Powermate2× ISO640 1/20sec


月齢28.4 輝面比0.02(新月28時間18分前)撮影高度4°(日の出40分前)

2016.1.9 6:13:40 BORG60 Powermate2× ISO800 1/5sec


月齢28.4 輝面比0.02(新月27時間21分前)撮影高度8°(日の出33分前)

2013.12.2 6:01:21 BORG60 Powermate2× ISO400 1/2sec

有明の月に関しては輝面比0.01がまだ撮れてないので何とかクリアしたいところです。(^^ゞ

来年のデータは下記のとおりです。日の出時刻は仙台時刻です

2021年新月前日 月出 太陽出 月高度   新月まで 輝面比 月齢
1月12日(火) 05:57 06:52 7.630°  31時間08分 0.02 28.2
2月11日(木) 06:25 06:32 0.330°  21時間14分 0.01 28.7
3月12日(金) 05:36 05:54 2.307°  37時間27分 0.03 28.1
4月11日(日) 04:59 05:07 0.803°  22時間54分 0.02 28.4
5月11日(火) 04:16 04:29 1.663°  23時間32分 0.01 28.7
6月09日(水) 03:17 04:13 9.340°  39時間41分 0.02 28.0
7月09日(金) 03:13 04:20 10.686°  29時間57分 0.01 28.4 
8月07日(土) 02:52 04:44 18.540°  42時間07分 0.03 27.8
9月06日(月) 03:49 05:10 13.947°  28時間43分 0.02 28.3
10月05日(火) 03:45 05:35 19.879°  38時間30分 0.03 27.3
11月04日(木) 04:53 06:05 12.096°  24時間10分 0.01 28.4
12月03日(金) 04:56 06:35 15.291°  18時間33分 0.03 28.0 

ふ~む、ふむ、条件がいいのは後半ですが…
来年は究極に細い有明の月を見るチャンスはないようですね~。

で、こちらは毎度企画倒れになっている番外企画編、
「新月の日に月を撮影しよう!」基本データです。

新月当日のデータ 月出 太陽出 月高度 新月まで  輝面比 月齢
 8月8日(月)  03:52 04:44 8.041°  18時間06分 0.01 28.8
 10月6日(水)   04:54 05:36 6.967°  14時間29分 0.01 28.8

むむ、8月8日は条件的には撮影できそうな感じがしますが、そんなはずはないと思うので、
正確な輝面比を調べてみると… むむむ、月出直後の4時00分で 0.0067(0.67%)ですね~。

ふひゃ~、さすが新月!ほとんど光っていません。11月4日は同じ輝面比0.01になって
いますが、正確な輝面比を調べると 0.0162(1.62%)です。

輝面比0.0067(0.67%)と0.0162(1.62%)では、月とスッポン、いや太陽と月ほどの差があります。

しか~し、天文年間を過去14年間分引っ張り出して調べてみましたが、
日の出時刻に新月の高度が8°もある日は他にありませんでした。…ということは

これは気象条件によりますが、月出直後であれば撮影可能な範囲といえるかもしれません。
難易度はレベルMAXですが、チャレンジする価値はあるかと思います。

2021年に見える細~い月(月齢1)

2020年12月06日 | 「見たい天体現象」
2021年見たい天体現象の第2弾はこちらも恒例となりました「来年見える細~い月」です。
2021年は月齢1前後の超スリムなお月さまが条件よく見える日はあるのでしょうか?

こちらは、これまで撮影に成功した月齢1前後のお月さまたちで~す。

新月から31時間13分後の月(月齢1.3)撮影時高度 9.5°(日没21分後)日没時月高度13.5°

2009年2月26日17時48分 SE200N 直焦点 D70 ISO200 1/10


新月から25時間14分後の月(月齢1.0)撮影時高度 3.0°(日没40分後)日没時月高度9.4°

2016年12月30日 17時06分  SE200N 直焦点 D90 ISO400 1/13


新月から21時間17分後の月(月齢0.9)撮影時高度 3.1°(日没14分後)日没時月高度9.2°

2010年4月15日 18時46分  f100mm F6.0 D50 ISO800 1/4(トリミング)


で、早速調べてみました。

2021年新月翌日の日没時刻(仙台市)・日没時月齢・日没時月高度は下記のとおりです。

 2021年新月翌日   日没時刻   日没時月齢  日没時月高度   月没時刻
 1月14日(木) 16時40分   1.1    8.061°  17時36分
 2月13日(土) 17時13分   1.5   13.652°  18時35分
 3月14日(日) 17時43分   0.9    7.090°  18時25分
 4月13日(火) 18時12分   1.3   10.550°  19時13分
 5月13日(木) 18時40分   1.6   13.651°  20時02分
 6月11日(金) 19時01分   1.0    7.503°  19時51分
 7月11日(日) 19時03分   1.4   11.313°  20時12分
 8月09日(月) 18時39分   0.8    7.503°  19時25分
 9月08日(水) 17時57分   1.3   10.159°  18時54分
10月07日(木) 17時12分   0.9    6.409°  17時50分
11月06日(土) 16時33分   1.4    8.572°  17時31分
12月05日(月) 16時17分   1.0    5.410°  16時58分

ほほう、これは驚きです。月齢1前後の月がたくさんあります。

しか~し、日没時の月高度は若干低いですね~。

来年特に条件がいいのは、3/14(月齢0.9)、6/11(月齢1.0)、8/9(月齢0.8)ですが
いずれも日没時月高度が7°台なので、ちょっと厳しい感じがします。

ま、最終的には空の透明度次第なので、天気が良ければ撮影は十分可能ですね。

2021年見たい天体現象「Lunar X」

2020年12月05日 | 「見たい天体現象」
さ~て、年末恒例の「来年見たい天体現象」シリーズ第1弾は、
やっぱり気になる「ルナXデー」です。


今では来年度の主な天文現象を紹介する「天文年間」の「展望」ページに記載されるようになり
しかも、新たなアルファベットが見つかるなど話題の多い天文現象になりましたね。

あらゆるところで「月面x」の観望日が紹介されていますが、晴れスター的には、毎年天文年鑑で
月面余経度が358.0°になる日時を調べているので、今年も独自予報として載せておきます。

月面余経度358.0°の日時  日没  月高度(方位)  b値
× 1月21日(木)04時15分 16:47  -41°       
2月19日(金)18時59分 17:20   50°(西)   -1.50°
× 3月21日(日)08時05分 17:50   -6°       
4月19日(月)20時54分 18:17   41°(西)   -1.10°
× 5月19日(水)08時44分 18:45   -15°      
6月17日(木)19時51分 19:03   44°(南西)   +0.39°       
× 7月17日(土)06時48分 19:00  -48°    
8月15日(日)17時52分 18:32  33°(南南西)  +1.47°       
× 9月14日(火)05時36分 17:48  -76°       
10月13日(水)18時03分 17:03  25°(南)    +1.06° 
× 11月11日(木)07時33分 16:28  -57°
12月11日(土)21時38分 16:17  22°(西南西)  -0.49°

(注:上記日時はあくまでも晴れスター的独自予報です。)
 b値:月面上で太陽が真上から照らす地点の月面緯度

ほほう、来年は月面Xの当たり年ですね。偶数月の全てでLunar Xが見られるようです。
近年、これほど見られる年はあったかな~? 

来年はぜひ、6回すべて撮影するLunar X マラソンに挑戦してみたいですね。

2021年の節分は2月2日…124年ぶり!?

2020年12月04日 | 「見たい天体現象」
カレンダーが最後の1枚となり、来年の天体現象が気になる頃となりました。

手元に2021年度版の天文年間も届きましたので…
年末恒例となりました「来年見たい天体現象」シリーズを始めま~す。

さて、2035年に日本で見られる皆既日食が待ち遠しい昨今ですが、
2021年に日本で見られる日食は、部分日食を含めて残念ながらありません。

月食は2回あります。5月26日の皆既月食と11月19日の部分月食です。5月26日の皆既月食は、
2021年の満月で最大となるスーパームーンのおまけ付きです。

中秋の名月は9月21日。満月も21日なので見ごたえのあるお月見となります。
伝統的七夕(旧暦7月7日)は8月14日です。

そして、来年の暦で特筆すべきは、124年ぶりに節分が2月2日(立春が2月3日)になることです。

そこで、今回は「来年見たい天体現象」シリーズのプロローグとして「節分」について
掘り下げてみたいと思います。

(本来、節分は雑節の一つで、各季節の始まりの日(立春、立夏、立秋、立冬の前日)ですが
ここでは豆まきの日としての「節分」についてのお話です。)

節分は立春(2月4日)の前日だから2月3日だよね…と何の疑いもなく思っていましたが、2月3日が節分になるのは1985年から2020年に限ることで、1984年の節分は2月4日(立春が2月5日)だったとのこと…

ふ~む、36年前のことなので覚えていませんが、1980年と1976年、1972年、1968年も2月4日が
節分だったようです。全く記憶にないですが1984年までは定期的に2月4日節分があったようですね。

来年の節分は2月2日になりますが、これは1897年(明治30年)以来の124年ぶりになるそうです。
2021年以降は、2025年、2029年、2033年、2037年が2月2日節分(2月3日が立春)となります。

これを見ると、2月5日→2月4日→2月3日と立春が年々早くなっているように見えます。

実は地球の公転周期が365.2422日のため365日を1年とする暦では当然ずれていきます。そのずれを解消するために4年に一度閏日を入れて1年を366日としていますが、1/4日の0.25と半端の0.2422日の差(0.0078日=45分)が生じるので、立春は少しずつ早まる傾向にあります。

 2月3日は「節分」にちなんで「のり巻きの日」「大豆の日」になっていますが、2月2日は「夫婦の日」「つぼ漬けの日」「頭痛の日」「ツインテールの日」になっています。いずれも2と2の語呂合わせからきているようですが…  あ、どうでもいい話でしたね。

 それでは、次回から「来年見たい天体現象」の本編が始まりま~す。