晴れ時々スターウォッチング

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めずらしい大気光学現象パリーアーク出現!

2021年11月22日 | お天気
11月21日にとてもめずらしい大気光学現象が出現しました。以下その目撃記録です。

それを見たのは午前9時30分ごろ…
窓からふと外を見ると太陽の両側に幻日が見えていたので久々だなぁと思って外に出てみると…
ん!? 左右の幻日から中心の太陽に向かって白い線が伸びています。え?…

 おお!これは…「白虹日を貫く」の幻日環では!? さらに見上げると環天頂アークも見えてしかも
見たことない光学現象がたくさん見えます。

 わわ、これはすごい! 初めて見る光学現象がてんこ盛りだ~

 なにより驚いたのは上部タンジェントアークがM型になっていてその中央部が盛り上がっていることです。この現象についての知識は残念ながら持ち合わせていませんでした。とにかく撮影です。


 撮影するとさまざまな光学現象が写っていたのでネットでいろいろ調べてみたところ…
ふむふむ…なるほど、やっとその全貌が分かりました。

 今回見えた光学現象の中ではパリーアークがとくにめずらしいようです。パリーアークは上部タンジェントアークの上側に接した状態で現れる現象ですが出現頻度は年1回程度でラインとして見えるのは数年に1回のようです。ちなみにタンジェントアークの出現頻度は年20日程度で比較的簡単に見られる現象です。

 タンジェントアークとパリーアークは太陽高度によって形が変わるようで(下図参照)30°を超えるとほぼ水平になるようです。撮影時の太陽高度は25°なので下図の20度によく似た形になっています。



環天頂アークは逆さ虹とも呼ばれ頭上高い位置にでます。



左幻日、赤色は太陽に近い方に青色は太陽から離れた位置に見えるそうです。



右幻日、内暈の外側に位置していることが分かります。



環天頂アーク、上部ラテラルアーク、パリーアーク。上部タンジェントアーク、内暈


 白虹が太陽の中心を貫いて空を一周する幻日環は一度でいいから見てみたいと思っていた光学現象なので今日見ることができたことは本当にラッキーで嬉しい出来事でした。しかも、存じ上げなかった現象のパリーアークも見られたのですから超オドロキです。待てば海路の日和ありですね。


〈過去ブログ〉
タンジェントアーク 2009.3.9

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
気象光学現象 (ich)
2021-11-23 17:10:35
晴れスターさん
 私も気象光学現象ファンなので,見逃してしまい残念です!パリ-アークとは,初めて聞きました。もちろん見たことはありません。見たかったなぁ~。環天頂アークも年に2,3回は見るような気がしますが,10分もすると薄れてしまうのでなかなか貴重です。上空に静かな氷晶雲ができるとよく見えるようなので,天気図を見てできそうなときは空をよく見上げましょう。太陽高度がもっと高いときに,内暈と幻日環が同じような大きさにできて光のチェーンとなったのを見たことがあります。
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出現時間は約20分間でした (晴れスター)
2021-11-23 19:09:01
ichさん
 いや~今回はホントに驚きました。海外(北欧やカナダ)で撮影された写真でしか見たことなかった光景が突然目の前に現れたのでさすがにテンションMAXでした~。(笑)
 データを見ると撮影時刻が9時20分~9時40分までだったので色が濃く出ていた時間は20分間くらいだったようです。このような光学現象が日本でも出るとは思ってなかったので私もこれからは天気図を見て出てきそうなときは注意して空を見ようと思いました。
 ネットで見つけた論文(日本気象学会奨励賞受賞)によると10年間(3,653日)の継続観測から出現頻度(日/年)は多い方から、22°ハロ(49.2)、幻日(32.7)、タンジェントアーク(23.1)、環天頂アーク(8.1)、太陽柱(5.1)、幻日環(3.6)、外接ハロ(1.2)、ラテラルアーク(0.8)、パリーアーク(0.7)、120°幻日(0.2)、9°ハロ(0.3)、18°ハロ(0.1)だったようです。この方は高校の理科教師のようで雲の様子を毎日ブログにアップしていますが2021年1月21日に今回と同じ現象を撮影していました。2022年は気象光学現象にも注目ですね。
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