晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ZTF彗星(C/2022 E3)初観望記録 1/13

2023年01月14日 | 彗星
 …昨日のブログの続きです。

 ヤバイヤバイ…時刻は4時12分です。目覚ましを4時にかけていたはずなのに誰かがアラームを止めたのか!?… なんてことがあるわけ無く、保険としてかけておいた睡眠アプリアラームがセットされていなかったためルーティーンで?無意識にアラームを止めた後に二度寝をしてしまったようです。

 本日の薄明開始は5時19分です。急ぎ外に出て赤道儀ピラーからとりあえずの1枚を撮影すると… あら!? ZTF彗星は屋根も庭木も超えてますが、なんと電柱でござる!
 
2023/1/13 04h39m39s D810A Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5 ISO1600 2sec f5.6

 あちゃ~こりゃあかん… ということで少し離れたところに三脚を立てて固定撮影でZTF彗星撮影をしながら双眼鏡で彗星探索です。星図で位置は確認しているのですが… う~む、月明かりがあるせいかZTF彗星はまったく見えませんね~。まだ7.1等級なので無理ですかね…。

 しか~し、デジカメではご覧のとおりあるべき所にしっかり写っていました。今日のC/2022 E3は、ギリかんむり座にありますが明日14日からはうしかい座エリアに入ります。

2023/1/13 04h53m37s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f62mm ISO2000 6sec f2.8(トリミング)

 05時を過ぎた頃からは赤道儀の位置でZTF彗星を撮影できるようになりました。まだ写野に電柱が残ってますが薄明開始まであと20分なので撮影を急ぎましょう。こちらは焦点距離200mmで撮影した画像です。位置確認のために撮影した写真なので露出は6秒程ですがコマもうっすら写っています。

2023/1/13 05h04m43s D810A Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5 ISO2000 f200mm f5.6 6sec  

 05時の高度は45°なので十分高い位置にあります。1月13日現在の地心距離はまだ0.7auですが、2月1日-2日の地球接近時には0.28au(約4200万km)まで近づきます。光度が4.8等級まで明るくなる予報が出ていますが、そのころは満月に近い月が出ているのが惜しいところですね。

2023/1/13 05h09m46s D810A Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5 ISO1600 f200mm f5.6 10sec  

 こちらは300mmで撮影した画像をトリミングして400mm相当の画角にしたものです。露出60秒の1枚画像ですが、わずかにダストテイルが伸びている様子が写っています。

2023/1/13 05h18m18s D810A Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5 ISO1000 60sec f5.6(トリミング 400mm相当)

 こちらは4枚をコンポジットした写真です。(総露出時間140秒)

2023/1/13 05h12m48s~05h16m41s D810A Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5
f300mm f5.6 ISO3200 20sec、ISO3200 30sec、ISO1600 30sec、ISO1600 60sec、(トリミング 600mm相当)


 さて、ZTF彗星は1月12日に近日点を通過してすでに太陽から遠ざかりつつある状況なので肉眼で尾が長く伸びて見える巨大ほうき星に大化けすることはありませんが、地球接近時の距離が0.28auとかなり近いので観望中に見える位置が変わっていく様子を楽しむことができます。

 最接近時は見かけ上の移動距離が1時間で約15′(満月の直径の約半分)なので、まさに星空を駆け抜けていく様子が見られます。ダストテイルがどのくらい伸びて見えるかは分かりませんが、2021年12月に西空で見えたレナード彗星のダストテイルに近い形で見えるのでは…と勝手に妄想しています。

*2021年12月22日に撮影したレナード彗星(5枚コンポジット:総露出時間50秒)

2021/12/22 17h38m35s~39m35s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO3200 f8.0 10sec×5

 地球接近時にZTF彗星(C/2022 E3)がどのような姿を見せてくれるのか今から楽しみですね。観望好機は彗星の高度と接近距離、そして月没後の時間であることを考えると1/30と1/31がベストだと思うのですが、そのどちらかが晴れてくれるといいですね。(2日とも晴れるのが一番いいのですが…)

 今後、月が新月になる1/21頃から大寒寒波が来る予報もありますが、晴れ間を探しながらZTF彗星(C/2022 E3)のウオッチングを続けることにしましょう。