晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

10月5日の火星

2020年10月05日 | 火星
 昼間はずっと曇っていたのですが、夕方になってなんと快晴になりました。

 こ~れはチャンスです。撮影してくださいと言わんばかりに木星と土星が輝いています。ふむ、まだ火星は見えませんね~。では、それまで木星と土星を望遠鏡で見てみましょう。

…むむ、木星のしましまストライプが見えません。10月に入って衣替えをしたのでしょうか? そんなはずはありません(嫌な予感…)。土星に望遠鏡を向けてみると…おっと、ゆるやかにフラダンスを踊っています。いったいどういうこと~

 急いでwindyの上空気流情報を見てみると…どひゃ~、200hPa(高度約11,000m)の風速が110kt(時速240km)です。500hPa(高度約5,500m)の風速は時速180kmです。こ~れはMy観測史上最速の風速です。こんなに晴れたのに~、なんてこった。まさに「好事魔多し」です。

 冷静になってベガを見ると、激しくまばたき、いや瞬いています。これは議論するまでもなく間違いなく撮影をしない空です。一瞬躊躇しましたが…撮影会は決行です。明日以降晴れるという保証はどこにもないので「火星に関しては晴れたときには何が何でも撮影する」に徹します。

 撮影を始めた直後…、こんどは空に異変が起きました。なんと天頂で雲が発生しています。西空と東空は晴れているのに天頂だけ雲が湧いています。これは、奥羽山脈を越えてきた西風が波打っているとき、上昇部分で雲が湧き、下降気流の部分で雲が消える現象(波状雲)と思われます。

 その波状雲の尾根が真上にあるようです。そのため、雲はかなりの速さで流れているのですが曇っているところと晴れているところは変わらない状態が続きます。つまり、しばらくは火星が見えないということです。

 この現象は地形性があるのかもしれませんが、我が家では冬にかけて時々見られる現象です。残念ですが撤収です。

 撤収前に撮影した写真がこちら…



 いったいどこの何という惑星でしょう? と聞きたくなるような姿です。
 


 
明日はいよいよ地球最接近日です。何とか晴れてほしいところですね。