駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

将棋中継にAI情報は必要か

2021年04月10日 | 趣味
            

 将棋名人戦初戦で渡辺名人が挑戦者の斉藤八段に敗れた。AIの形勢判断によれば終盤以降渡辺名人が有利でしばしば八十対二十程の差があったのだが、斉藤挑戦者が粘り強く頑張ったため、渡辺名人はAIの示す危険を伴う最善手では切り込まず安全策をとってしまった。そうするうち持ち時間がなくなり、緩手の隙を突いて斉藤挑戦者が反撃し逆転されてしまった。人間の解説者は形勢判断はAIに大体似ていたのだが具体的な最善?の差し手示すことができなかった。
 渡辺名人が局後反省していたように、方針が一貫していれば勝てたのだろうが、決め手を与えず粘る斉藤八段の落ち着いた差し回しに蹈鞴を踏んでしまった。
 渡辺名人は現在将棋界の第一人者なのだが、AIの形勢判断と最善手を見ていると渡辺名人がまるでドジを踏んでいるように見える場面がいくつかあった。どうもAIが呆れているように渡辺名人が弱いように見えて興味を削がれた。アマチュアファンにしてみると人間の解説者だけの方が良かったようにも感じられた。
コメント
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