駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

非婚の理由

2017年01月20日 | 小考

        

 電車でしばしば女子高生と乗り合わせる。彼女達は坐っていれば教科書?を読んでいるか、携帯をいじっているか、うたた寝をしている。立っているとおしゃべりをしていることが多く、三人以上でおしゃべりする場合には、内向きに円を作っておしゃべりする。まるでライオンに狙われた牛が七八頭内向きに円を作って後足を外に向け、近寄ろうとするライオンを蹴ろうとする円陣のようだ。勿論、彼女達は怪しげな親爺をはね飛ばそうというのではなく、仲間と顔を向け合って話したいが為だろうと思う。正直に言えば混み合った車内では、どうかなと思うのだが、年頃の彼女達の習性のなせる業だろう。

 なぜ結婚したか?それは恋をしたからで、振り返れば内なる衝動と勢いということになるだろう。おそらく恋というものは子孫を残したい家族を持ちたいという秘めたる情熱が特定の異性に焦点が合って発火し、強い求心力を生み出す現象だろう。結婚には社会的な側面も大きいが、根本には子孫を残したい家族を作りたいという情動があると思う。だから?親が決めた場合でも、鬼も十八番茶も出花で結果的に上手くゆくことも多いのではないかと推測する(この辺りのことには疎く、的外れならお許し願いたい)。

 婚姻は男女平等のようだが、実は女性の方が鍵を握っているような気がしている。こうしたことの専門家ではないのでどの程度当たっているかはわからないが、日本の少子化考えるには欠かせない視点と思う。単に若い男性の収入だけの問題ではないと思う。円陣を作っておしゃべりをする女子高生の生態に迫る必要があるかも知れない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

景気に地域格差を感じる

2017年01月19日 | 小考

  

 年末東京で明日に微かな曙光を感じたが、年明けの地方はどんよりと灰色の雲に覆われ、街にもう一つ元気を感じない。果たしてフィリピンに五年で一兆円もの支援をする余裕があるだろうか?。なぜフィリピンに大盤振る舞いするのか、ドテルテ氏を引き寄せる手立てなのだろうか、中国への当てつけなのだろうか。外交問題にしても十分な説明がない。聞けば口角泡を飛ばして数多い言葉を並べられるのだろうが、どうも宮内庁と国民はよく聞こえない桟敷に置かれているような気がする。

 安倍政権の凄いところは国民にも戦略的で真の狙いを覆い隠すところで、恐い所は国内ではそこを突くマスコミが殆ど居ないことだろう。諮問会議というものはメンバーの選び方で答は変わり、客観的は装いのことが多い。もっと踏み込んで言えば閣議も然りだろう。

 医院も零細企業の端くれで、利潤を第一の目的とした組織ではないが、世の中の景気を敏感に感じ取っている。今、零細企業では景気は僅かだが下向いている、良いところも横ばいに留まっている。総合病院も然りで、強いところがより強くなって差を開けられていたところは更に差を開けられている。格差社会は医業にも及び、診察室でもそれを感じていると申し上げたい。

 野党も混沌としてまとまりかねているようだが、政治家は考え方を変える必要があるのは確かだと思う。AIを嚆矢とする科学技術を人間社会にどう生かせばよいのか、それを考え出すことがこれからの政治の最大の課題だろう。トランプは反面教師の試金石かも知れない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寒中の暖は有り難い

2017年01月18日 | 診療

         

 今朝は平均的な寒さだったと思う。幸い風がなく顔や耳の冷え具合も耐えられる範囲だった。プラットフォームで待つこと暫し、運良く座れた。座席の下で暖房が効いており下半身から暖まってきて仕合わせな気分になれた。北国では暖房がまず第一のもてなしと聞き及んでいる、宜なるかな。

 いつも運が良いとは限らないが、通院してくる患者さんの中に上手く癌を生き延びた人が二十数名おられる。私の手柄と言うよりは上手く治療してくれた専門医の力と患者さんの持っている幸運の賜だと思うが、見付けた私もなにがしかの貢献は出来たわけで、そうした患者さんを診るたびにちょっと励まされているような気持ちがする。中には卵巣癌や肺癌の方もおられ、本当に運が良いと思うのだが、こうした患者さんは素直で私の言うとおりにして下さったから幸いしたような気もする。言うとおりにしておけばよかったという言葉を風の頼りに聞くこともある。

 患者さんは本当に色々で訴えられたことはないが、同じようにしていても感謝されたり時になじられたりで、憮然とすることもある。私の落ち度というわけではなくても、結果が思わしくないと気持ちをぶつけたくなるのだろうと争わず承っている。勿論、完璧とは行かないのでこうすれば良かったかなと思うことは今でも時々あるし、病気というよりは愚痴を長々と聞かせてくれる患者さんも居られる。それに人間は死ぬように出来ているので元気で楽しかった患者さんも九十への坂で躓き亡くなられたりする。そんなわけでなんとなく気分が晴れない時に癌を生き延びた患者さんを診察すると励まされた感じがして、心が暖まる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冨の偏在をどうすれば良いのか

2017年01月17日 | 小考

    

 世界トップ8人の資産が世界ボトム38億人の資産と同額と報道されている。何だかおかしいとは思うが格差が大きすぎて想像しにくい。日本にも世界のトップ100人に入る人が二人(柳井氏、孫氏)ばかり居るようだ。所謂オーナー経営者、立志伝中の人物であんまりけしからんという気はしない。

 そうは言っても働けど働けどぎりぎりの生活を強いられる人達がおかしいと思い始めれば納得しがたい現世界のシステムで、どうすればよいかよく分からないが腹が立って来るだろう。このどうすれば良いかよくわからないが大問題なのだが、問題を解くのを二の次にして、怒りは短絡するから困ったことになる。不満は怒りを呼び、怒りは破壊転覆に向かう。そうした怒りを吸い取り、扇動するのが快感というか趣味という人物が暗躍すると現実に火の手が上がる。

 問題は試験用紙を燃やしても解けない。どうすれば良いかを考えなければならない。現実に今現在多くの政治家、学者、宗教家が考えているし、市井の人の中にも数多くの人が考えていると思う。マルクス先生の答えは正解でなかったらしい、マルサス先生の方が正解に近いかも知れない?。いずれにしても難しくて解けないからといって、差別しても破壊してもあげくに人を殺めても、解決は遠のくばかり?だ。まあしかし、トランプぐらいは出てきてもおかしくない時勢になっている。

 あまりに単純な理解かも知れないが、冨の偏り過ぎの報道に浮かんだ感想だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

広辞苑よりも面白い?球辞苑

2017年01月16日 | スポーツ

         

 NHKのBSに球辞苑という楽しい番組がある。お笑い芸人の徳井義実の司会にナイツの土屋をナレーター塙を記者、編集委員にキタビキオ金沢彗を配し、元プロ野球選手をゲストにプロ野球の様々なプレーをキーワードにデータを駆使し、名選手名コーチの秘訣裏話を聞き出して展開して行く。プロ野球が百倍楽しくなるというキャッチフレーズが嘘でない面白い番組だ。

 野球というゲームに様々な技術駆け引きが隠されているのを知って、えーそうなんだと驚き納得させられる。もう何十年も日本のプロ野球観戦から遠ざかっていたので、野球の隠された面白さを再認識した。当たり前と言えば当たり前、プロの試合の背後には高度な技術と戦略があったのだ。外野手の捕殺では西武の伊原コーチがクロマティの凡プレーを予測し読み勝っていたわけだ。塙記者が好きだったクロマティが嫌いになったという気持ちは分かる。

 最近MLBに傾いている私としては、田口壮さんが言っているように、外野のフェンスをもっと低くしてホームランキャッチをしやすくしたり、前向きのトライでのミスは咎めない姿勢を日本のプロ野球に取り入れるべきだと思う。これだけ面白い戦術駆け引き優れた技術が駆使されていた日本のプロ野球がどうもかったるい感じで、人気に陰り?が出てきている理由を関係者は考える必要があると思う。

 野球選手に和田、田口など魅力溢れる好漢が多いこと、お笑い芸人が司会や議論でも素晴らしい才能を見せるのを知ったのは嬉しい発見だ。NHK討論の司会を徳井義実に記者を塙にやらせてはどうか、面白くなること請け合いだ。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする