駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

犬で散歩させる

2017年01月28日 | 診療

     

 今朝は寒さが和らぎ、頬や耳が冷えて困ることはなかった。土曜日で電車は空いており最初から座れ、本が読めた。

 生活習慣病と言われた高血圧糖尿病などには食事と運動が大切な予防治療対策だ、中々小一時間早足で歩きなさいと指導しても実際にできる人は多くない。やむを得ず医者の方も十分を十五分に、十五分を二十分にと譲歩しながら歩行を生活に取り入れるように勧めている。

 中に犬の散歩はしてますという中高年女性が居られる。これは毎日のことだから、とても良いのだが中身を確かめねばならない。どんな犬ですかと必ず聞くようにしている。ダックスからラプラドールまで色々だ。雑種も結構いる、雑種の時はどんな大きさですかと聞くようにしている。犬の散歩はどうしても犬ペースになりがちなので、犬の種類を確認する。

 中型から大型の早足で長距離を歩く犬が良いのだが、女性でしかも高齢だと時々引っ張られて転ぶことがあり、中々難しい。それに既に飼っている犬を変えるように勧めることも出来ないので、どんな散歩内容かを想像確認するわけだ。

 犬の散歩で十分な運動になるとは言えないことが多いのだが、カウチポテトとは雲泥の違いがある。犬でなく猫を飼っている家、動物のいない家もある。その代わりというのも変だが夫婦で一緒に歩いたり、散歩友達のいる高齢者もいる。勿論、単独行の早足散歩おじさんも多い。中には散歩じゃかったるいと走っている人も居る。

 重要大切と言いながら、運動は服薬の何倍も実行が難しい。薬を飲むことは九割の人に出来ることだが、毎日の運動はやれる人は自主的にやれており、出来ない人は腰が重い、そういう人に犬を飼うのは一つのアイデアかも知れない。唯、動物を飼うのは中々大変で億劫な人には無理かもしれないし、散歩のためというのは邪道というか犬迷惑になるかもしれん、ワンワン。

コメント (2)
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