野田首相を静観してきたが、どうも泥の中に隠れる癖があり、舌が二枚あるようで、せいぜい並ランク首相の気配が出てきた。そうとすれば、民主党は人材が枯渇しているということになる。それではと野党を見回しても有為の人材が居並ぶ政党はなく、日本の政界が人材不足ということになりそうだ（全く居ないわけではないようだが）。
勿論、日本に人材払底というわけではなく、野に山に街に人材は健在のはずだ。少なくとも下支えは出来るはず、なんとか民の地力で、この危機を凌いでゆかねばなるまい。野田首相には耳を澄まして野山、街中の声を聞いていただきたい。診療では「患者の言葉に耳を傾けなさい。患者は診断を語っている」というオスラーの言葉がしばしば引用される。政治でも然りと思う。
マスコミの詰らない揚げ足し取りを恐れてかメタボを恥じてか、野田首相は隠れる傾向が見て取れる。揚げ足取りには反論や叱責が可能だ。顔の見える首相でなければ、国民を説得することは難しい。どうぞ、週一回、オープンな記者会見を民間放送、NHKそしてネット持ち回りで正味三十分行い、繰り返し流していただきたい。国民は無謬など期待しませんよ、あなたの志と覚悟を見ている。
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