駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

黙すれば通じず、動かざれば流さる

2015年06月26日 | 町医者診言

            

 辞めた人が盛んに声を上げている。畢竟、こうした人は他者の言うことが聞こえない耳と自分の主張を拡声する口を持っている。俺のどこが悪い、悪いのは彼奴らだという行動原理は身近でも経験するし、人類の歴史の中でもそこかしこに認められるだろう。

 考えたり学んだりするのが苦手な人、自分の考えに自信のない人は自信に満ちた宣言に弱い。あっちの水には毒がある、こっちの水は甘いと言われれば、そうかと思ってしまう。

 自民党執行部は異論の封じ込めを図っていると報じられている。首相寄りの若手議員の集まりでは経団連に働きかけマスコミを懲らしめろという声が出ているようだ。読んで目が点になってしまった。マジかよと思うのだが、これが大まじめの国会議員だから恐ろしくなる。非公開だから、どこから漏れた誰が漏らしたというとっちめが始まっているだろう。本質から目を逸らす才能は天才的だ。

 あたりまえだのクラッカーだが、国民を守るのは国民自身なのだ。学んで思わざれば則(すなわ)ち罔(くら)し思うて学ばざれば則ち殆(あやう)しに、黙すれば通じず動かざれば流さると追加したい。

 塵も積もれば山となり蟷螂の斧も集まれば闇を切り裂く。

コメント
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