駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

スキージャンプ助走の要領で

2015年06月01日 | 町医者診言

   

 内科学会の教育講演会というのは難しい話もあるが、実際的な話もある。

 どなたにも特に女性(便秘しやすい)には参考になる話が聞けた。スキージャンプで遠くに飛ぶには助走が非常に大切だ。なかんずく前屈みになって大腿が胸に付くづらい三十度の角度を保つのが秘訣だ。実はこの姿勢が排便には重要で、単に息みやすいというだけでなくこの姿勢を取ると直腸の屈曲がとれ、肛門に向けて一直線となるため便秘時の苦労が軽減されるという。勿論、便の性状も大切なのであるが、古来の和式には合理的な面もあったのだ。そのため洋式トイレでも踏み台を用意して大腿が体幹と鋭角を作りやすくする工夫をすると良いとのことであった。

 コロコロ兎便の解消には適度な水分摂取と大量の植物繊維摂取が良いのだが、植物繊維はちょいと野菜を取る程度では駄目でキャベツであれば毎食山盛り食べないと駄目だそうである。腸にやさしい緩下剤には色々良い薬があるので、医師と相談されると良い。刺激性の下剤は連用すると面倒な副作用が出てくるので、時々使う程度にしないといけない。便は毎日出なくても二日に一度バナナ状の物が二三本出れば問題ない。そんな物は見ないという女性も居られるかも知れないが、これは洋式トイレの良い所で一瞥は必要、大に限らず小も一瞥して戴きたい。毎日の健康診断になります。

 

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