駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

夫婦さまざま

2009年11月21日 | 世の中
 Tご夫妻は共に当院に定期的に通院されているが一緒に来院されることはない。月に二度、朝医院を開ける時主人か奥さんが順番取りに早くから来て待っておられる。不思議なことに奥さんが順番を取られた時に受診されるのはご主人で、ご主人が順番取りの時に受診されるのは奥さんだ。
 自転車で5,6分の距離なのだが、日に二回医院に出向くのは億劫ということか、あるいはどちらかが最初した親切のお返しを繰り返しているのか、聞いてみたい気もするが折角の美風?に水を差してもいけないので黙っている。
 夫婦は二人なので来院パターンは二つしかないと思われるだろう。つまり一緒か別々か、ところがいろいろある。まず時々二人で来院されるのがある。時々別々で受診というのはほとんどない。二人で来られるご夫婦はほとんどいつも一緒に来られる。
 同じ日に別々で来られるご夫婦もいる、これはほとんどご主人が先で、奥さんが先というのは少ない。
 それからご主人に頼まれて奥さんが薬をもらいに来られることがある。ご主人が奥さんに頼まれてわざわざ来られることはほとんどない。ご主人が受診のついでに、奥さんの薬をということは時々ある。十年近く通われていても、お二人が夫婦だと全然気が付いていないことがあり、「えっと下の名前は」。と驚いて尋ねなければならないことがある。夫婦は親子と違い似ていないから、まったく連想が働かない。それに失礼ながらなんだかしっくりこない組み合わせもある。
 コロンボではないが、しばしば会話に登場していたご主人がいよいよ登場され、およよと云うこともある。それはそれで味わい深いのであろうが、なんというか長く生きていると釣り合い感覚というものができており、よけいなお世話の感想を抱くことがある。勿論おくびにもださない。
 鳩山首相ご夫妻は坐りが良い。ユニークな経歴ではあるがマスコミが叩かないのは人徳か、マスコミの気まぐれか。あるいはお似合いと云うことも手伝っているのかも知れない。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする