事務員や看護婦の笑顔を見るとほっとする。彼女達が楽しそうに会話をしていると疲れが取れる。この六年くらい平和が続いている。基本的な業務には変化がないので、結局は人と相性だったのだろうかと思う。
十九年間に台風で難破したのは二度ほどだが、たいていは時々木枯らしや春一番が吹いて、波風が立っていた。今もさざ波が立つことはあるが、これをなくすことはできない、生きて仕事をしている証だから。それに院長自身にしてからが、完璧にはほど遠く、忙しくていらいらする時もある。
この平穏無事には心から感謝している。職員間に争いがなければ、仕事に集中できる。自宅に帰ってから安らぐことができる。それはひいては良質の医療に繋がって行くと感じている。
果たしてこれは僥倖か、長年の蓄積による運営の妙の賜物か。どうもたんなる幸運というものらしい。ただ幸運を呼ぶ何かが、いくらかは身に付いた気がしている。
十九年間に台風で難破したのは二度ほどだが、たいていは時々木枯らしや春一番が吹いて、波風が立っていた。今もさざ波が立つことはあるが、これをなくすことはできない、生きて仕事をしている証だから。それに院長自身にしてからが、完璧にはほど遠く、忙しくていらいらする時もある。
この平穏無事には心から感謝している。職員間に争いがなければ、仕事に集中できる。自宅に帰ってから安らぐことができる。それはひいては良質の医療に繋がって行くと感じている。
果たしてこれは僥倖か、長年の蓄積による運営の妙の賜物か。どうもたんなる幸運というものらしい。ただ幸運を呼ぶ何かが、いくらかは身に付いた気がしている。