駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

景気感覚鈍る

2009年11月08日 | 世の中
 世の中の景気動向を患者さんの言動から何となく感じてきたのだが、この二三年はいつももう一つと聞いているので、正確なところ現状がよくわからない。
 生活保護の患者さんが増えたのは確かだが、三割近くも生活保護が増えるほど景気が悪いのだろうか。ほとんどの生活保護の人達は貧しそうには見えない。どうも増加した生活保護の人達には精神を病んでいる人が多いように見受ける。
 自分の仕事である町医者の収入は確かに数%減ったが、これは主に厚労省の施策の結果で景気のせいばかりではない。幸い私のところはまだ僅かながら黒字で赤字にはなっていないのだが、あともう少し下がると、自分の給料を減らさなければならなくなる(従業員の給料は下げるわけにはいかない)。とはいっても元々の収入が多く、今は二人暮らしなので深刻ではない。
 昨日、東京に行く用があったのだが、毎度のことながら東京駅周辺に乱立する立派な高層ビルに圧倒される。田舎者は一体このビルの中には何が入っているのだろうかと不思議に思う。医者の私にはホワイトカラーの仕事がなかなか理解できない。事務の仕事などそんなスペースも人数も要らないように思えてしまうのだ。いつも目の敵にしているカルテ以外の書類書きに類したことがこのビルの中で行われているのだろうか。簡単に済むことをわざわざ複雑にして余計な手続きをしているのではないかと怪しみたくなる。
 元全日空のインターコンチネンタルホテルに宿泊したのだが、廉価でないこのホテルは混んでおり、本当に景気が悪いのだろうかと不思議な気がする。
 東京のタクシーは礼儀正しく気持ちよく、首都の足として機能している。1000円以下の距離でも気持ちよく乗れる。タクシーはそうでなければ。
 
コメント
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