ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

下町ロケット

2015年12月21日 | ノンジャンル
昨夜、「下町ロケット」を見た。

モノづくりという点で、自分の仕事にも関りのある
内容として興味を持っていたが、さすがにドラマで、
やれやれという気もした。

いろいろと困難はあっても、たゆまない努力と
情熱でそれを乗り越えたところに喜びがある。
無論、それに反論するつもりはない。

だが、開発の途上で、様々な状況から開発自体が
凍結されたり、廃止されたりということの方が多いし、
努力が報われない事の方がはるかに多いのである。

ハッピーエンドを迎えることが分かっていれば
まだしも、最悪の場合は、自身の生活自体が根本的に
崩壊してしまうこともある中で努力し続ける
というのは、並大抵の苦悩ではない。

さらに、ドラマにあった根回しや贈賄、策略や
偽装などは、少しデフォルメされた感はあるものの、
極論すれば、ごく普通のことなのである。

それでも、唯一、共感できたのは、
「技術はうそをつかない」ということだ。

いくらごまかしをしても、取り繕っても、
技術というものはある意味普遍的な原理でもあり、
それはそのまま、ありのままの真理でもある。

職人は、称賛もいらない、名声もいらない、
嘘もごまかしもいらない。
ただ、己の納得のいく一品を生み出すことのみに
熱中できる人たちである。

私が敬愛してやまない人たちなのである。

だからこそ、技術はテクノロジーではなく、
その人の生き方そのものなのである。

「技術はうそをつかない」は、そのまま、
「自分自身にうそはつけない」という
言葉となって、心にしみるのだ。