Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

国民から追放されたマルコス大統領と安倍首相が重なって見える

2015年07月16日 | 国際・政治

1983年の夏、私はセブ島に行き、旅行会社の手違いから、日本人がたくさんいるリゾートホテルではなく、ドイツ人が経営する、素朴なリゾートホテルに泊まりました。 

そのホテルには、日本のアメリカンスクールの事務総長だという(彼は日本語を話さないけど、自分のことを「アメリカンスクールノジムソウチョウ」と日本語で説明。)、アメリカ人男性スチュワートと、彼の連れの、顔はリチャード・クレーダーマン風だけど、ボディビルディングの大会に出れそうな体つきの青年マイケルがいました。 

スチューとマイケルはカップルという感じはなく、むしろ、スチューは、リゾートの宿泊客としては見かけたことなかった謎のヒッピー風(白髪の長髪、白鬚、エスニック風のゆったりしたアイボリーの綿の衣服とアクセサリ―。そしてサングラス)の西洋人男性と二人で朝ごはんを食べながら何か小声で打ち合わせしていたりしていたようだったので、マイケルはスチューのボディ・ガードのような存在にも見えました。 

これを見ていた当時、クイネル、フォレットの小説を愛読していた私は、「スチューたちはCIAだったりしてね。何かフィリピンで事件がおこるかも」なんて冗談を言って、一緒にいた友人を呆れさせていましたが・・・・本当に大事件が起こってしまったのです。 

友人と私が旅行を終えて帰国した1週間後、マルコス大統領の政敵で、国外追放されていたベニグノ・アキノ氏が、帰国したマニラ国際空港で暗殺されました。

(さすがにこの事件にスチュー達がかかわっていたということはなかったと思います。事件に関与しているのなら、セブではなくマニラに滞在すべきだったから)

【事件】 ベニグノ・アキノ・Jr氏暗殺(1983年)フィリピン独裁政権を揺るがせた85秒
https://www.youtube.com/watch?v=DtEFdKuLgdo
 

この事件からは民衆の怒りは爆発し、ついには、3年後の1986年、軍主導のエドゥサ革命革命(ピープル・パワー革命)が勃発し、マルコス独裁政権は崩壊。殺害されたアキノ氏の妻コラソンが、新大統領に就任しました。 

マルコス大統領、革命の際家族とハワイに逃げ、のちにハワイに立ち寄ったレーガン大統領と会う事を懇願しましたが、レーガンはかつての盟友に決して会おうとしなかった、とのことでした。 

当時のことをふと思い出したのは、現在の安倍首相に、国を私物化した独裁者、そして親米だったマルコス大統領が重なって見えたからです。 

(この事件で暗殺された、ベニグノ・アキノ氏はポピュリストで軽率な面もあったようで、彼が暗殺されずにマルコスから大統領の地位を奪ったとしても、国民を失望させなかったかどうかはわかりません。
国のリーダーとしては、(腐敗しなかったなら)マルコス大統領の方に分があったのではないか、と私は思います。) 

安倍政権は今のところは、反対勢力の人を牢屋に入れたり、国外追放という物理的行為はとっていませんが、自分に反対する勢力に対する監視や兵糧攻めという非物理的攻撃を行っています。 

革命は日本で起こらなくとも、「奢れるものは久しからず」です。 

追記:

Myナンバー制度だ、Bigデータだとか言って、国民のプライバシーを手中に収め、これをお仲間の財界とも共有する気の安倍政権。

自分の政策に反対する国民の声は、政策運営のデータとして活用しないのでしょうか?だいたい、国民の情報を一括するなら、反対に、国民の住民投票も可能になるのでは?

「国のリーダーは政党の人が選ぶのではなく、直接投票で国民が選ぶ」、「政策も国民の求めがあるなら、直接投票で採決をとる」、そんなことがこの国にはもう必要となっているのではないか、と思います。

ついでにいうと、現在、介護、受付等のしごとをするロボットを開発したりしていますが、こんな国を私物化する政治が許されるのであれば、ロボットやコンピューターの方が、欲、しがらみ、野望がない分、マシな政治をするのではないか、とさえ思います。

システムを作ったり、情報を入れるのは人間ですからフェアなロボットは不可能です。しかし、国会で野次を飛ばしたり、日本会議の様なカルトに操られていたり、私利私欲にまみれた議員(しかも、税金でお給料をもらって威張っている)より、ロボットの方が国民のためになるでしょう。

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