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東京五輪「おもてなし制服」-ボランティアはドラえもん?

2015年07月14日 | 雑感

東京五輪のボランティアの制服のお披露目があったようです。 

朝日新聞(2015年7月14日)
ダサすぎ?東京五輪「おもてなし制服」、ネットで酷評
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150714-00000005-asahi-soci.view-000 

以下は、この制服をデザインした藤江珠希氏のインタビュー記事。 

Fashionsnap.com(2015年6月4日)
【インタビュー】「私なりにベストを尽くした」デザイナー藤江珠希が語る東京都観光ボランティアのユニフォーム
http://www.fashionsnap.com/news/2015-06-04/tamaki-tokyo-uniform/ 

(前略) 

藤江珠希の起用については、東京都が直接オファーしたものではない。東京都の支援を受けているデザイナーたちにボランティアユニフォームのデザイン募集のコンペを実施。都の役人やボランティア従事者、ファッションの専門家などが審査員を務めた審査会が行われ、今回採用されたデザインに決まったという。

 選考時のデザインの条件は、男女兼用で4サイズ展開のポロシャツと帽子、バッグを製作するというもので、ポロシャツの後ろ身頃には公募で決まるボランティアチームの名前(『おもてなし東京』に決定)がプリントされることも決まっていた。「街を歩く人と間違えられるような服ではなく、ポロシャツでありながらわかりやすくて、なおかつ正装感を出したいという都の強い要望がありました。

そこできっちりした様をネクタイで表現できると思い取り入れようと。色使いについては、今までの日本代表のオリンピックのユニフォームをリサーチすると、圧倒的に白、青、赤が多く、またJALは赤でANAは青でと日本の玄関口にも使用されているため、日本のイメージとして観光客の方に定着しているのではないかと考え青赤白でまとめました。

肩にプリントされた『i』はインフォメーションの『i』で、ディズニーランドのクルーのような服をイメージして、エンタメ性のあるというか、話しかけやすいデザインにしたいと考え提案させて頂いたんです」と語っている。

 会見では都の若い職員が着用していたが、実際は幅広い年齢層のスタッフが着用するため、同氏はそれを踏まえデザインしたという。「格好いいシルエットを作るためにはパターンをいじる必要がありますが、色々な方が着用することを踏まえるとどんな体型にも合うシルエットに仕上げることが必要です。そのためパターンは基本的に原型のままで、ゆったりとしたシルエットにしました」とコメントしている。

 提出したデザイン画と実際のユニフォームを見比べると、帽子の日の丸がプラスされていたり、後ろ身頃の「おもてなし東京」というロゴに重ねて大きく日の丸がプリントされている。ネット上では「東京都の役人からあり得ないような注文をいくつも押し付けられ続けた成れの果てなのではないか」という声が上がっているが、同氏は「権利上の問題などで変更になった点もありますが、私なりにベストを尽くしてデザインさせて頂きました」と否定している。

「ポロシャツでありながら正装感を出したい」という都の要望は、素人が考えてもめちゃくちゃで、そこを「ポロシャツで清潔感はだせても、正装感を出すのは無理」と言い返すべきデザイナーが、「ネクタイで表現すれば正装感がでる」と言ってしまう。

(ポロシャツにネクタイという組み合わせを紹介しているアパレルメーカーもあるようですが、この着こなしをしたら、99.999%くらいの人は、お笑い芸人みたいになりそうです。)

そういうデザイナーがデザインした制服は、このデザイン・色合い(プリント)、帽子・・・。
この、『着ればリアルドラえもんになれそうな制服』を税金で作りながら、都も、姑息ですね。 

都の役員がコンペの審査員をつとめ、デザインにいろいろ注文を出しているのに「藤江珠希氏の都が直接オファーしたのではない」と責任逃れ。
オリンピックがらみでは新国立競技場のこともありますが、都合が悪くなると「私(達)の責任じゃないよ。」と真っ先に言い出す政治家と役人・・・。 

ともかくも、あんなものを着なければならないボランティアをする方々に同情申し上げます。

「ボランティアは衣装じゃなくてボランティアすることに意義がある」という人がほとんどで、中には「ドラえもんの気分でボランティアをしましょう」「制服を作ってくれただけで感謝します」という人もいると思います。

そうしたボランティアに感謝する気持ちがあるなら、いくらなんでも普通、あんな制服は作れないと思うんですけど、どうでしょう?大体、デザイナーもあれを許可した人達も、あれを自分がが着ないから、作れたんだと思います。

集合写真で舛添都知事と岩崎恭子さんだけは帽子をかぶっているだけですが、少なくとも都知事は、率先して制服を着るべきでしたね。

追記: 

ところで、一時期『品格』という言葉がはやりましたが、日本からは『エレガンス』という感覚はなくなってしまったのでしょうか?
前に、『スローファッション-エレガンスの再追求』
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/1306d3a721d4a9dbbc1d3ecf97367684
で、エレガンスについて少し書きましたが、ファッションだけの話ではなく、年々日本から「エレガンス」の概念自体がなくなっていく気がします。

(前回にドラマ『天皇の料理番』の話を書きましたが、あのドラマ自体、演じる俳優たちにはエレガンスがあったので、懐かしい気持ちで観れたのだと思います。)

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