新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

「パパ、I LOVE YOU!」を観てきました

2009-06-13 22:08:43 | 演芸・演劇

カトケンの「パパ、I LOVE YOU!」を観てきました。
スピード・ハイテンション・メディ」(チラシより)と謳うだけある、めちゃくちゃ楽しいドタバタ劇でした。中だるみなく突っ走るストーリー、翻訳劇とは思えないほどこなれたセリフ(翻訳は小田島雄志・恒志・・・こう書くと漫才コンビみたいですが、親子です)、息のあったキャスト、どれも見事でした。
とりわけ印象に残ったのが、村田雄浩さん。TVドラマでは妙にハイテンションかつエキセントリックな役柄が多くて、ちょっと現実離れした俳優さんといったイメージだったのですが、この芝居では、ものの見事にはまっていました。決して浮き上がることなく、決して埋没することなく、存在感が際立っていました。Dr. ヒューバート・ボニー役は村田さん以外には想像しがたいほどの適役&好演って感じで、何度か場内から大爆笑と共に拍手が湧き上がっておりました。いやぁ~、見直しました…。

加藤健一事務所による「パパ、I LOVE YOU!」の公演は、15年ぶりだそうですが、こんなに間をおかずに再演を期待しています。

   

そうそう、舞台はロンドンにある「セント・アンドルーズ病院の医師談話室」。
090613_2_1 セント・アンドルーズ(St. Andrews)と言えば、全英オープンゴルフの開催地として有名ですし、そもそもスコットランドの「国旗」が「St.Andrew's Cross」だそうで、「医師談話室」の室内2カ所に「St.Andrew's Cross」があしらわれていたほか、車椅子にも貼られていました。
その辺りも芸(?)が細かい


カトケンの次の公演は:09/09/23 キョンキョン、いいなぁ~

次の公演の感想など:09/11/28 屑たばこ集めて喫へれど・・・

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日本経済新聞の文化面(その2)

2009-06-13 09:14:35 | 本と雑誌

昨日のつづきです。

昨日(6月12日)の日経朝刊文化面の「日替わりエッセイ」は、カッティング・エンジニアの手塚和巳さんによる「レコードよ 永遠に回れ ◇カッティング技師として40年、熟練の技で音色奏でる◇」でした。
アナログレコードのカッティング技術者(技能者)の手塚さんが勤務する東洋化成は、「盤に溝を切るカッティングからプレスまでレコードを今も一貫製造している。日本のみならずアジア圏唯一のメーカー」なんだそうです。
日本にはアナログレコードのメーカーが1社しかないらしいことは噂として聞いたことがありましたが、アジア圏唯一とは・・・。知りませんでした。

また、「レコードは外側、つまり1曲目が録音・再生の状態が最もよく、中心部に近づくほど悪くなる特性がある」という話も、「目ウロコ」
試しに、1秒間の音が記録される溝の長さを計算してみました。
LPレコード(33・1/3rpm=3分間で100回転)の場合、

外側:290mm×円周率×(100回転÷180秒)≒506mm
内側:130mm×円周率×(100回転÷180秒)≒227mm

となります。って、こんな計算をしなくても、レコード盤の中心からの長さに比例することは容易に思いつきますな…。
で、外側は内側の2倍以上の情報を刻み込むことができるわけで、そりゃ録音・再生の条件は良くなります。加えて、内側は「小回り」のストレスもあるでしょうし。
一方、デジタル媒体(CDほか)の場合は、単位時間当たりの情報量は任意に設定できるので、記録される場所は影響しないでしょ(私の想像です)。

      

それはさておき、大小さまざまなレコード会社や一般企業やアマチュアが持ち込む音源からアナログレコードを製造するこの東洋化成という会社は、複数の有名ラーメン店に麺を卸している製麺所みたいなものでしょうか。

または、浮世絵師から原画を預かって、錦絵を印刷した彫り師・摺り師みたいなものでしょうか。製麺所に例えるよりも、こちらの方が適切かも。

   

ここで、アナログレコードの製造過程をさらっておきます。

①音源を最終調整して、ラッカー盤(原盤)に溝を切る[凹]
②ラッカー盤にメッキして、メッキをはがす(マスター盤)
[凸]
③マスター盤にメッキして、メッキをはがす(マザー盤)
[凹]
④マザー盤からプレスの金型ともいうべきスタンパー盤をつくる
[凸]
⑤A面用スタンパー盤とB面用スタンパー盤の間にレコード盤の原料となるペレットとレーベルを置いて、プレス!
[凹]

で完成です。手間がかかるものですなぁ。

詳細は東洋化成のHP(こちら)でご覧ください。

ところで、下に載っけた三菱化学のCD-R、見た目がアナログ盤で、音楽用には雰囲気ぴったりです。このデザインだけで他社の同等品より高い値付けができますね。

三菱化学メディア CD-R 音楽用 80分 Phono-R プリント 5色カラーミックス 20枚 MUR80PHS20

三菱化学メディア CD-R 音楽用 80分
Phono-R プリント 5色カラーミックス 20枚 MUR80PHS20
価格:(税込)
発売日:2007-10-31

   

こんな具合に、っつうか、昨日の記事に限らず、日経の文化面の日替わりエッセイは、目ウロコ的な話が多くて、毎日楽しみにしています。

一応、最後に、日経文化面の「看板」ともいうべき「私の履歴書」にも触れておきましょうか。
昨日書きましたように、この連載は筆者によって当たり外れが大きく、私が1ヶ月通して読み続けることはほとんどありません。
そんな私でも、毎日読み続けたのが、山口淑子さんの「私の履歴書」でした。

山口さんと山口さんが演じた「李香蘭」が歴史を創り、歴史に翻弄されるさまは、「こんな波瀾万丈の人生ってあるものだろうか」と、読みふけりました。
この連載は、単行本として刊行されています(私、買いました)ので、ご興味のある方は是非お読みください。

「李香蘭」を生きて (私の履歴書) 「李香蘭」を生きて (私の履歴書)
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2004-12


次の日経ネタ:09/11/26 久しぶりに日経新聞のこと

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