先日、YOMIURI ONLINEで「面白い」記事を見つけました。
リード(見出し)は、「都議選出馬予定者の外環道アンケを公表…反対派市民団体」というもの。
要は、東京外郭環状道路(外環道)の練馬(関越道)~世田谷(東名)区間(ルートはこちら)の建設に反対する沿線住民団体が、都議選立候補予定者を対象にアンケートを実施したところ、「計画撤回や見直しを求める声が多いとの結果が公表された」というニュースです。
しかも、「白紙撤回すべき」が38人、「再検討すべき」が13人だったのに対して、「推進すべき」は3人しかいなかったワンサイドの結果だったんだそうな。
これだけを読めば、「反対する立候補予定者が圧倒的多数じゃないか。外環を繋げるのはやめるべきだろうな」と思うかもしれませんが、よくよく記事を読むと(ざっと読んでも気づくと思います)、
アンケートは、5月中旬から、ファクスや電子メールで、立候補を表明した約200人に、建設計画についての質問状を送付。電話での回答依頼などはしなかったためか、(6月)7日現在で、回答は57人にとどまり、内訳は共産30、民主10、無所属9、ネット4、諸派2、社民1、自民1。
なんだそうな。
「約200人」に質問状を一方的に送りつけて、催促もせずに回答を待ち、返ってきたわずか「57人」の回答だけを集計して、「計画撤回や見直しを求める声が多い」と結果づけるのは、どうなんでしょうかねぇ。
読売の記事の元ネタを見ていないので、確たるコトはいえませんけど、かなり怪しい調査結果だと思います。
質問状を送りつけられた立候補予定者にしてみれば、多量に送られてきているであろう玉石混淆のFAXやらメールやら郵便物の中からこの質問状を見つけ出し、まともに対応するべきか無視してよいものやら悩んでしまった人も多いと思いますよ。
そんな立候補予定者の思いを逆手に取るかのように「電話での回答依頼などはしなかった」わけでしょ、「おぉ、来た来た」という立候補予定者以外は、「無視しとくか」となっても不思議はないと思います。
そもそも、約200人に質問状を送付して回答が得られたのが57人だなんて、「定足数に不足」で「no contest」の調査じゃないですか?
しかも、回答者の属性が、誰がどう見ても偏っているわけだし…。
国政に関しては自民党の現執行部べったりの論調を張っている読売の記事なので、ある程度割り引く必要はあるかもしれませんけれど、それにしても、、、です。
ひるがえって、ネットでの世論調査も含めて、回答者の属性によっては、かなり眉唾の調査結果がいろいろ公表されているはずです。
そもそもネットで回答する人(回答できる人)と回答しない人(回答できない人)とでは、かなり属性が違うはずですし。
簡単に真に受けるのにはご用心