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よろず世の中78鬼もいろいろ

                 よろず世の中78

                  鬼もいろいろ

           1、 おかげさまで家族は健康に
                       会社員 竹内祐司 48・愛知県刈谷市
                                 産経投稿広場より

仕事の関係で新婚旅行に行かなかった私たち夫婦は、結婚式が終わると早速新居に入った。すると妻は「ちょっとそこへ座って!」と正座し、私も妻の前に座った。

「今まで私はあなたの恋人だったから言う権利がなかった。だがこれからは家族になるわけだからどんどん言わせてもらう」その一言が最初であった。

箸の上げ下ろし、靴の揃え方、お風呂でのシャンプーの順番に至るまで細かい細かい。服でも出しっ放しにしようものなら雷が落ちた。鬼である。鬼嫁である。

だが規則正しい生活に、栄養のバランスを考えた食事。おかげで結婚前に、かなり悪かった体調が良くなった。銀婚式を済ませた私たち。おかげさまで家族はみな健康。大きな声では言えないが鬼嫁さまさまである。

               2、心を鬼にし、息子に歩行訓練
                      アルバイト 古藤嘉久治66横浜市港南区

昭和47年に生まれた長男は生後間もなく、医師から足に障害があると告げられた。2歳頃には、「成長しても自力歩行は困難」と診断された。ただ「歩行訓練は有効」だという。そこで妻と毎日、懸命に訓練に励ませ、息子はやがて松葉杖を使って歩けるまでになった。

ところが、高校生のころから、股関節などの動きに原因不明の変調が表れ、杖での歩行も難しくなってきた。
そこで妻と今まで以上に、足の開脚運動などの訓練を丁寧に時間をかけて行うことにした。

息子は「ひざなどの関節が痛い」と訴え、とてもつらそうだった。かわいそうだったが心を鬼にして、訓練を数年続けさせた。

努力と辛抱の買いがあり、息子はまた杖を使って歩けるように成った。その時の喜びは忘れられない。

                  3、夫の顔を思い浮かべ豆まき

                           無職 山下ハルコ 86 堺市東区

親の反対を押し切り、結婚した私だったが、夫の女性関係を許すことができず、離婚した。3人の子供とも別かれ、見知らぬ土地で働いた。

家政婦をしていたある年の節分の日、奥様から「豆まきを」と豆を渡された。大きな声で「鬼は外、福は内」と叫ぶと、夫の顔をした鬼が心に浮かんできた。86年生きてきたが、あの時の鬼ほど憎たらしい鬼はいなかった。

その鬼と8年後に再婚した。「子供たちのために戻ってきてくれ。二度とお前を泣かせない」と頭を下げられ、心が動いた。

そして再婚して大阪で再出発。今度は幸せな家族になった。罪滅ぼしのつもりだったのか、夫は私の願いを聞いてくれ、習い事も海外旅行も許してくれた。

「鬼も優しく変わるんだ」と、何十年も笑顔の豆まきが続いている。
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釈尊のことば98

                 釈尊のことば
          98あなたのことを品定めしない人を友とする。

あなたのなすこと言うことに何か欠点がないかと、いつもしつこく見張ってあら探しをし、互いにぶつかるのを待ち望んでいるようなひと。「この人は友じゃない」と幻滅しておくとよい。

あなたのことを「良い」とか「悪い」とか、つべこべ品定めせずに、とにかくあなたを慕ってついて来てくれるならその人は友。

あたかも、子供があれこれ考えずに、母親の胸に飛び込んでいくかのようなひたむきさで、飛び込んできて、その友情を他人が邪魔することのできぬような、強固な結び付きがあるのなら。






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