Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

そろばんの珠(サラサゴンベ)

2018-07-30 19:51:38 | ゴンベ科

風向はそんなに良くはないのですが、風速がゆるいおかげでまずまずの凪だった本日のやんばるです。

台風12号は迷走するようですね。沖縄島には近づかないみたいですが。

その間接的な影響なのかどうか解りませんが、週の半ばに天気が崩れそうな予報です。

どちらにしても、今週も暑い一週間になりそうです。

風は西。雨のち晴れ。

■■

2020年といえば…と問われれば、まあ大抵の方の答えは東京オリンピックですよね。

しかしながらこの年には、他にも注目すべきイベントがあります。

それはこの年の年末に、はやぶさ2が地球に帰還する予定なのです。

以前の記事で取り上げたときはまだ小惑星『リュウグウ』に到着していませんでしたが、約一ヶ月前の6月27日9時35分に3年半30億キロの航行を経て『リュウグウ』到着しました。

前日の6月26日12時50分に、はやぶさ2は『リュウグウ』を撮影し、正確な形が解っていなかった『リュウグウ』が、そろばんの珠のような形であることも判明しました。

2019年の11月~12月に『リュウグウ』を出発するまでの間に、様々な探査を行う予定です。

初代はやぶさは、まあびっくりするぐらい失敗の連続で、にもかかわらず奇跡的にサンプルを採取して帰還したので、ドラマチックに取り上げられ(僕も相当感動しましたし)、映画化もされました。

その経験を活かして、はやぶさ2には様々な改良が施されているそうです。

そのおかげではやぶさ2はここまで非常に順調で、初代のようなドラマは全然ありませんでしたが、もちろんそんなものより探査が成功するほうがいいわけで…、その成果の方に期待していたり…。

2020年の帰還までに、たぶんまた何度かはやぶさ2のことは書くと思います…。

■■

さて…

〈ゴンベ科オキゴンベ属サラサゴンベ Cirrhitichtys falco 18年6月14日 沖縄島安和〉

学名種小名は『はやぶさ』の意。

小惑星探査機のはやぶさは、タッチアンドゴーでサンプルを採集するというその方法を、はやぶさが獲物を捕獲する様子になぞらえて命名されたのだとか。

本種のはやぶさは、どこからきたのでしょう。

本種もはやぶさのように獲物を捕獲したりするのでしょうか。

 

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かひご形(キホシミガキブドウガイ)

2018-07-27 19:51:52 | ウミウシ

青空から陽光サンサン、海はベタ凪~な本日のやんばるです。

風は北寄りですが、弱すぎて涼風とはいえず…。

当分の間、こんな感じの日が続きそうです。

台風12号はどんどん西へと進みそうですが、うねりが入るかなぁ…。

風は北東。晴れ。

■■

当たり前のことですが、卵は自力で動くことはできません。

卵を産み育てる巣は、捕食者になるべく襲われることのない場所に作られます。

飛ぶことができる鳥類は、木の上や崖などの高所に巣を作り、卵の安全度を高めようとする戦略を進化させてきました。

その結果、卵が落下してしまうという危険度が高まってしまいました。

そこで鳥類は、一方を鋭くし、他方を鈍角にするという楕円形を進化の中で生み出しました。

こうして卵は転がりにくく、転がったとしても元の場所に戻ってくる軌道を描き巣から落下しにくいという、いわゆる卵形になったのだとか。

楕円形のことを英語で oval (オーバル)といいますが、これはラテン語で卵を意味する ovum からの言葉なのだそう。

ですから卵形も、サーキットや陸上のトラックのような長円形も、あるいは対象軸をもつ楕円形も、みんなオーバルと呼ばれるのだとか。

卵は玉子とも書きますが、これは形が球状であることから『玉の子』で、『たまご』と呼ばれるようになったのだそう。

この言葉が広く用いられるようになったのは、江戸時代以降であるのだとか。

それ以前は、『殻(かひ)の子』という意味で『かひご』と呼ばれていたのだそう。

実は『卵』はそもそも『かひご』に用いられた漢字なのだとか。

後に呼び名が『たまご』に変化したため、『卵』も『たまご』と読まれるようになったのだそうです。

■■

さて…

〈ブドウガイ科ミガキブドウガイ属キホシミガキブドウガイ Haminoea ovalis 18年6月14日 沖縄島安和〉

学名種小名は『オーバルの、すなわち楕円形の、卵形の』の意味。

こんなにカラフルだと、イースター・エッグ(復活祭の卵)のようにも思えたり…。

 

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キツツキにされた予言者(アジアコショウダイ)

2018-07-23 19:52:48 | イサキ科

本日は二十四節気の大暑ですが、強めの風のおかげで灼熱感はやわらいでますやんばるです。

なんでも埼玉のほうでは観測史上最高の41.1℃を記録したそうですね。

本日のやんばるの最高気温は30℃。

最早沖縄は避暑地なのではとも思えたり…。

風はやや強めの南東。晴れときどき曇。

■■

ローマ神話には、〈サートゥルヌス〉という農耕神が登場します。

土星の守護神ともされ、だから英語ではサターンと呼ばれたりするのだとか。

スペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤの作品に『我が子を食らうサトゥリヌス』という絵画があります。

これはこの神が、将来自分の子に殺されるという予言に恐れを抱き5人の子を次々に飲み込んでいったという伝承をモチーフに描かれたのだそう。何というか、すごい作品です…。

絵画を見る限り、食べられてのは皆幼子のよう。

この神に何人の子がいたのか知りませんが、どうも5人以上の子がいたようで、というのもこのサートゥルヌスの息子とされる人物が妻を娶るほどに成長しているから。

この人物はローマの伝説に登場する神話的王で、予言の能力を持っていた人物なのだとか。

妻を愛し魔女の求愛を退けたために、魔女によって『キツツキ』に変えられてしまいます。

しかし『キツツキ』になってもなお未来のこと、特に天気を予言する力を持つと信じられていたのだそう。

そして畑と家畜の守護者として農民や牧人に崇拝されたのだそうです。

この神話的王の名は『ピクス』といいます。

■■

さて…

〈イサキ科コショウダイ属アジアコショウダイ Plectorhinchus picus 18年6月14日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『ピクス』の意。

つまり前述の神話的王で予言者のピクスのこと。

そして前述の通り、このラテン語は『キツツキ』という意味も持ちます。

 

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色が褪せて綺麗になる(キンギョハナダイ)

2018-07-20 19:00:45 | ハタ科

台風10号が接近中の沖縄島です。

最接近は…、というか明日の午前中に沖縄島を横断しそうです。

久しぶりの直撃台風になりそう。

足早に去ってくれそうですが…。

風は北東。晴れときどき曇、ときどき雨。

■■

和金型、琉金型、出目金型、和蘭型、蘭鋳型、ピンポンパール型、等々。

上記は金魚の品種の型です。それぞれの型に、さらに細かな品種があるわけです。その数は100種類以上なのだとか。

金魚はこれからの季節、とても身近な存在になりますよね。お祭りや夜店の金魚すくいで。

ご存じかもしれませんが、金魚は鮒(フナ)の突然変異を観賞用に育種したもの。

そのスタートは鮒の突然変異である緋鮒(ヒブナ)なのだとか。

緋鮒とは突然変異で黒色色素を失い赤変した個体群。黄色素胞は有しているため、黄色やオレンジ色をしています。

これを改良した金魚も、孵化してからしばらくの間は鮒と同じく黒色をしているのだそう。

その後褪色現象と呼ばれる現象によって、徐々に赤い色などに変化していくのだとか。

色が褪せて綺麗な色彩になるって、何か不思議な感じがします。

原産国は中国で、室町時代に日本伝来し、江戸時代に日本での養殖が大々的に始まったのだそうです。

金魚は英語でゴールドフィッシュと呼ばれていて、学名種小名も auratus で、これは『金色の』という意味です。

つまり中国語の金魚が、そのまま世界中に広まったということのよう。

因みに金魚に学名をつけたのは、スウェーデンの生物学者カール・フォン・リンネです。

図鑑を開くと必ず学名が記載されていますが、その生物の学名を属名と種小名の2語のラテン語で表す二名法を体系づけたのは、このリンネです。

また界・門・綱・目・科・属・種という現在一般的に使われている階層的分類体系の基礎を作ったのも彼です。

これらの業績により、リンネは『分類学の父』と呼ばれています。

■■

さて…

〈ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属キンギョハナダイ Pseudanthias squamipinnis 18年6月8日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『 sqama 鱗+ pinna 鰭』の意.

背鰭3~10棘間の鰭膜は交互に棘先端付近まで鱗で被われることが、本種の特徴です。

 

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乱と鏡(ニシキキュウセン)

2018-07-16 20:44:46 | ベラ科

灼熱~で、ベタ凪~な日が続いてますやんばるです。

本日もコンディション良好な真夏日でした。

次の週末に台風が接近する予報もでたりしてますが、まだ数日はこのコンディションで楽しめそうです。

風は東。快晴。

■■

『承久の乱』ってご存じですか?

鎌倉時代の承久3年(1221年)に、後鳥羽上皇が鎌倉幕府執権の北条義時に対して討伐の兵を挙げた兵乱です。

まあ、後鳥羽上皇は敗れてしまうのですが。

この兵乱は、日本史上初の朝廷と武家政権の間で起きた武力による争いなのだとか。

そして実は争いによって、北条義時は朝廷を武力で倒した唯一の武将として名を残しているのだそう。

この後朝廷を監視するための幕府の出先機関、『六波羅探題』が京都に設置されたりして、朝廷と幕府の力関係が完全に逆転してしまった切っ掛けでもあります。

この件は少し置いておいて…

『万華鏡』ってご存じですよね?

内部に鏡を張った筒を通して、移動するビーズなどの着色された細片が描き出す図形模様を見て楽しむ玩具。

そもそもはスコットランドの科学者、ディヴィッド・ブリュースターが偏向の実験の途中で発見したものなのだとか。

江戸時代には、既に日本に輸入されていたのだそう。

万華鏡は英語でカレイドスコープ(kaleidoscope)ですが、このカレイド(kaleido)は古代ギリシャ語の『kal(美しい)』と『eidos(形)』からできた造語で、kaleidoscopeは『美しい形を観賞する装置』という意味になるのだとか。

ところで、『承久の乱』と『万華鏡』にはある共通するキーワードがあるのですか、思いつきますか?

実は承久の乱では、日本史上初めて『錦の御旗』すなわち朝敵を討伐する証として官軍が掲げる旗が使用されたのだそうです。

そして万華鏡は、別名『錦眼鏡』とも呼ばれたりします。

そう、キーワードは『錦』です…。

■■

さて…

〈ベラ科カンムリベラ亜科ホンベラ属ニシキキュウセン Halichoeres biocellatus 18年6月8日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

『錦』は、様々な色糸を用いて織り出された絹織物の総称。または、その絹織物のように鮮やかで美しいもの指して用いる言葉。

本種は雄と雌で体色・模様が違いますが、どちらも『錦』に相応しい鮮やかな美しさを持っていると思えます。

学名種小名は、『二つの小さな眼のある』の意。

画像の幼魚や雌の背鰭にある2個の眼上斑のことでしょうね。

 

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供物のための器(ヒメイソギンチャクエビ)

2018-07-13 19:32:37 | エビ・カニ類

風は非常にゆる~く、強烈な日差しだった本日のやんばるです。

半島北側のポイントに行くと、インリーフはもうベタベタの凪。

青空と水面と砂浜の取り合わせが、旅行会社の南国ツアーのポスターそのままな感じで、楽園感が半端なかったり…。

暑さが気持ちいい毎日が続いてます。

風は東。晴れ一時雨。

■■

明日からは海の日の連休ですね。

『海の日』とは、『海の恩恵に感謝すると共に、海洋国日本の繁栄を願う日』なのだとか。

当地で海といえば、それはサンゴ礁。

サンゴ礁は海底の0.1パーセントを覆っているにすぎませんが、海洋生物種の約25パーセントの住処になっているのだそう。

また、波のエネルギーを最大97パーセント、波の高さを最大84パーセント減少させるのだとか。

つまり天然の防波堤となって、海沿いの社会を守る役割も果たしているのです。

もちろん、食料を提供してくれる漁場でもありますし。

一方これからの真夏の季節に話題になるのがサンゴの白化現象。これまでに3度世界的な大規模白化現象が起こっています。

直近のものは2014年から2017年の白化現象。期間が長く規模も最大で、世界全体のサンゴ礁の70パーセント以上に被害がでているのだそう。

沖縄でも石西礁湖のサンゴの97パーセントが白化し、5割超が死滅したという調査結果が出ています。

過去30年で世界全体のサンゴの約50パーセントが失われたのだとか。そして2050年を越せるサンゴは10パーセントしかないと推定する研究者もいるのだとか。

サンゴは漢字で『珊瑚』と書きます。

『珊』という字には『海に棲む虫の骨格がたくさん集まってできた玉』という意味があるのだそう。

つまり『珊』という一文字で、サンゴの形態を表しているのだとか。

『瑚』という字には『祭祀のとき、つまり神様や祖先を祀るときに、穀物を盛る器』という意味があるのだそう。

実際に神様やご先祖様に供物を捧げるときに、珊瑚を器として使っていたのでしょうか。その真偽はよく分かりませんが、儀式に使用されていたというのであれば、珊瑚は昔から神聖なもの、あるいは宝物として扱われていたのかもしれません。

失いたくはないですね…。

■■

さて…

〈テナガエビ科ヒメイソギンチャクエビ属ヒメイソギンチャクエビ Hamopontonia corallicola 18年6月1日 沖縄島安和グスク〉

学名種小名は『サンゴ礁に住んでいる』の意。

画像の個体もサンゴに住んでいました。

 

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バッジか花(エリグロギンポ)

2018-07-09 19:31:13 | イソギンポ科

接近中の台風8号は、沖縄島直撃コースからは逸れてくれるようです。

本日は青空、北寄りの風が心地よかったり…。

風はまあ徐々に強まってきてはいますが、まだ海は問題ないコンディションでした。

やんばるは暴風域に入らないようなので、海が落ち着くのも早ければいいのですが。

風は北東。晴天。

■■

背広の襟は、上襟(カラー)と下襟(ラペル)を縫い合わせて出来ているのだとか。

ちなみに縫い合わせたラインを襟刻み(ゴージライン)と呼ぶのだそう。

ところで、背広のラペルにボタンホールがありますよね。

今はこの穴にバッジをつけたりしてますね。弁護士さんとか、議員さんとか、まあ普通の会社員さんも。

しかしこの穴は、実は第一ボタンの名残なのだとか。

つまり背広の襟はもともと立って閉じていたということなのだそう。

これはスタンドカラー、学生服のような詰襟ですね。最近は詰襟の制服は少なくなったとか聞いたりしますけど。

詰襟学生服は陸軍の軍服に由来しているそうですが、すると背広の原型も軍服ということなのでしょうか。

それはともかく、どこかの時点で詰襟は開かれたわけです。

何故?

その理由は暑かったから、というこなのだとか。装飾的な意味より実用的な意味だったよう。

そして誰が?

それには軍人という説と、郵便配達人という説があるのだとか。

軍人の他にも、欧州の郵便配達人は詰襟の制服だったようです。

古くは自転車で郵便配達していたわけですから、それは詰襟では熱いでしょうね。

前述のラペルのボタンホールに、欧州の方は花をさすことがよくあるのだとか。

花を止めるための小さな輪がラペルの裏に作られているジャケットもあるのだそうです。

僕には出来ないなぁ…。

■■

さて…

〈イソギンポ科エリグロギンポ属エリグロギンポ Crossosalarias macrospilus 18年6月1日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼魚。

学名種小名は『大きな斑点の』の意。

背鰭基部の黒色皮弁のことでしょうか。

あるいは腹鰭直前の鰓膜にある左右1対の大きな黒斑のことでしょうか。

まあ和名の『クロエリ』は後者でしょうね。

 

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のほきり(ノコギリウミヤッコ)

2018-07-06 19:54:33 | ヨウジウオ科

南からの風が強い日々が続いてますやんばるです。

風向が一定なので、コンディション的には悪くはないですが。

雨交じりな空模様も今日は早朝だけで、日中は日差しありな一日でした。

で、台風8号。

今のところ、10日の後半から11日の前半に沖縄島を直撃しそうな予報です。

どうも猛烈な勢力でやってきそうで、少しでもそれてくれることを願うばかりです…。

風は強めの南。雨のち曇、ときどき日差し。

■■

『鋸』は、その昔『乃保支利』、あるいは『能保岐利』という名称だったのだとか。

つまり『のこぎり』ではなく、『のほきり』と呼ばれていたのだそう。

『のほきり』という言葉は、『の』・『ほ』・『きり』に分解出来るのだそうで、『の』は刃や刀のこと。

『ほ』は歯のことで、『きり』は切り。

つまり刃の歯で切る道具ということですか。まあ、見た目通りのそのまんまですね。

『のほきり』が『のこぎり』に転じたのは平安後期頃なのだそう。

日本では古墳時代の出土品に鋸があるのだそうですが、制作に多大な労力が必要とされたために、古代・中世の社会ではほとんど普及しなかったのだとか。

したがって、あの世界最古の木造建築物群である『法隆寺』の創建にも、鋸は使われていないのだそう。当時は木を切るのではなく、木を割って削って形状を整えたのだそうです。すごい技術ですよね。

そして鎌倉・室町と時代は進み、江戸時代になって鋸は大工道具として完成されたようです。

ちなみに、室町時代に大陸や朝鮮半島などから『大鋸(おが)』と呼ばれる二人で使用する大型の鋸が伝来したのだとか。

でそれ以来、鋸で木材をひいたときにでる『くず』を『おがくず』というようになったのだそうです。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科ウミヤッコ属ノコギリウミヤッコ Halicampus brocki 18年5月28日 沖縄島安和〉

ウミヤッコ属は皮弁を持つものが多いですが、本種も頭部に特徴的な皮弁を持っています。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

 

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夜の色彩(ブチブダイ)

2018-07-02 18:36:59 | ブダイ科

まだ台風7号の強風域内にすっぽりと収まっているやんばるです。

まあ、暴風域は抜けましたので、風雨はずいぶん弱まりましたけど。

明日までは、台風の余韻を引きずりそうです。

風は非常に強い南南東。強雨のち曇。

■■

赤、青、白、黒は、日本で古代から用いられている色名なのだと、以前に書きました。

この4色は日本語の基本色名であり、この4色には形容詞がある。ということもそのとき書いたはず。

すなわち、『赤い』・『青い』・『白い』・『黒い』の四つ。

新たに付け加えるならば、副詞的用法をもつ色もこの4色だけです。

すなわち『赤々と』・『青々と』・『白々と』・『黒々と』というような表現が出来るのもこの4色のみということです。

この4色は、そもそも色そのものではなく、明度や彩度を表していたのだとか。

『アカ』ならば、明るいということを。『アオ』ならば淡いということを。

『シロ』は顕し(しるし)、つまりはっきりしているということを。そして『クロ』は暗いということを。

赤、青、白、黒の順番で書きましたけど、少し違和感を感じませんでした?

アカが明るいならその対語は暗いのクロ、アオが淡いなら、その対語ははっきりしているシロですよね。

実は原始日本語においては、クロの対義語はアカであったと考えられるのだそう。しかしいつの間にかアカとシロの間で言語の逆転現象が起こってしまったよう。

奈良時代にはすでにクロとシロが対義語として捉えられるようになっていたのだそうです。

暗い、あるいは暮れると同源とされる黒。

夜の色彩、というイメージかな…。

■■

さて…

〈ブダイ科アオブダイ属ブチブダイ Scarus niger 18年5月22日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『黒い』の意。

成魚も幼魚も黒みがかってはいますけど、真っ黒という印象ではないような…。

ところで『ブダイ』という名は、マダイに比べて不細工に見えるから『不鯛(ブダイ)』あるいは『醜鯛(ブダイ)』になったとか。

あるいは大きな鱗が武士の鎧のように見えるので『武鯛(ブダイ)』となったとか。

さらには舞うように泳ぐから『舞鯛(ブダイ)』となったとか、諸説あるのだそうです。

 

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