Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

美しい前歯(ゾウゲイロウミウシ)

2023-05-19 20:26:45 | ウミウシ

梅雨明けが発表された翌日のやんばるは、日差しが心地良い一日になりました。

まあ、日付が変わった深夜頃には激しい雷雨が降っていたみたいですが。

明日も気持ちの良い晴れ空になりそう。

一週間予報でも雨アイコンが現れる日は一日だけなのですが……。

梅雨入り発表しちゃって良かったのでしょうか……。

風は西~北西。概ね晴れ。

■■

『象牙の塔』

研究者や芸術家が、現実社会から離れて疎遠になること。

そういう人たちを『世間知らず』だと皮肉る意味で、『象牙の塔の住人』という表現があるのだとか。

でも何故『象牙』なのでしょう?

19世紀のフランスの評論家サント・ブーヴが、現実逃避を推奨するロマン派を強く非難するときに使った言葉が、現在の意味に繋がる由来なのだそう。

でもそもそもの『象牙の塔』の意味は旧約聖書の一節、『汝の首は象牙の塔のごとし』で、美しい女性の首という意味なのだとか。

そこから女性全体の美しさを表す言葉として広がったのだそう。

すると『象牙』が美しさの象徴ということなのでしょうか。

透きとおるような肌……的な感じでしょうか。

『象牙』は字の通り象の牙。ワシントン条約締結までは、工芸品の素材や楽器の部品として広く流通していたのだとか。

日本はその一番の輸入大国であったのだそう。

江戸時代には象牙工芸は高度な発展を見せ、国内のみならず海外でも人気を博したのだとか。

また三味線の撥としては最高の素材で、いまだ象牙を越える素材は見つかっていないのだそうです。

ちなみに象の牙というと、象の犬歯をイメージしてしまいますが、象の牙は犬歯ではなく門歯、つまり前歯なのだそうです。

■■

さて、象牙といえば……

〈イロウミウシ科アオウミウシ属ゾウゲイロウミウシ Hypselodoris bullocki  23年3月8日 沖縄島安和〉

学名種小名は献名ですね。

美しい象牙色を纏ったウミウシです。

 

 


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