Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

日々南西…(ボブサンウミウシ)

2015-06-30 18:39:57 | ウミウシ

強い南西風が吹く日が続いているやんばるです。

そして真夏な日も続いてます。

風向がクルクルと変化するのは困りますが、風向が安定しているならばその強さはそんなに影響しないのですが…。

ここまで強い南西が続くと、風裏のポイントにもうねりが入ってきたり。

いつまで続くのかなぁ…この風。

そろそろ南東に変わって弱まってくれないかなぁ…。

今日は一日の終わりに夕立が降って、少し涼を感じられたり。

風は強い南西。晴れのち一時雨。

〈イロウミウシ科コモンウミウシ属ボブサンウミウシ chromodoris roboi 15年5月21日 沖縄島安和〉

ウミウシの体色・模様には、背景に溶け込む隠蔽擬態の意味と、逆に目立って捕食者に警告する意味がありますが、本種は後者。

わかるなぁ…。この色とこの模様、食べたいとはとても思えないです。

不味そうに見えるし、どこか毒々しいし。

まあ、人間の感覚ですが。

和名の由来はウミウシ研究者のロバート・ボーランド先生から。ボブはロバートの愛称。献名ですね。

学名種小名も彼の名前から。

この方、沖縄に縁のある方。

メリーランド大学嘉手納基地分校の先生だった方で、沖縄のウミウシの先駆者だそうです。

〈同一個体 同日 同ポイント〉

しかし見れば見るほどモンスターチックに思えたり…。

 

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夏至南風…(キシマオトメウミウシ)

2015-06-26 18:50:47 | ウミウシ

暑い…暑すぎる…って感じの本日のやんばるです。

カーチベー(夏至南風)が強く吹き、それが少しだけ体を冷ましてくれたりしますが…。

灼熱~な感じは拭えないこの頃。

カーチベーは夏至の頃に吹く風で、沖縄では梅雨明けの頃に吹く風。

そういえば、去年の梅雨明けは去年の今日だったなぁ。

梅雨が明けて真夏を告げる風ってイメージだったけれど、今年は梅雨明けが早かったので、ただの熱風って感じだったり。

週末も、この空模様が続きそうです。

週末は是非ともスコール系の一時雨に出会いたい……。

風は南西。快晴。

〈タテジマウミウシ科オトメウミウシ属キシマオトメウミウシ Dermatobranchus albus 15年5月21日 沖縄島安和〉

どの辺が、乙女なのでしょう。

本種のみならずオトメウミウシ属全般からも、特に乙女感は感じないのですが…。

星座のおとめ座とかに関係ありますか。

というのも、おとめ座の神話で古代メソポタミア由来のものによると、そこでは『畝』と『葉』という2つの星座があり、2人の女性が描かれていたのだとか。のちにこれが統合され、1人の女性になったのだそう。

ほら、背中にある縦ヒダが畝のように見えるし、全体的な形は葉のように見えたりも…。

かなり妄想領域に入ってますか。

そもそも乙女とは、成年に達した若い女性のことで、男の対義語なのだそう。

現代では汚れを知らない純真な少女のイメージを伴っていることが多いのだそう。

うーん、乙女のイメージか…。

壁ドンされてたり…、バックハグされてたり…。

いかんいかん、まったく純真なイメージが浮かばなかったり…。

 

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ホッとする曇天(アナモリチュウコシオリエビ)

2015-06-23 18:43:50 | エビ・カニ類

真夏日な最高気温でしたが、空はドンヨリ系だった本日のやんばるです。

おかげで鋭すぎる日差しからは解放され、今日はホッと一息できた感じ。

発生した台風8号は、沖縄からは遠~いコースを北上し、当地には影響も関係もまったくない様子。

ただ今年の台風は、平年の2倍のペースで発生しているのだそう…。

沖縄島近海の海水温も、平年より2℃高い状態なのだそうで、なんだかこれからいろいろと影響が出そうな気も…。

明日はまた鋭すぎる陽光になりそうです。

風は南。曇。

〈コシオリエビ科チュウコシオリエビ属アナモリチュウコシオリエビ Munida olivarae 15年5月21日 沖縄島安和〉

アナモリは穴守。

岩壁の穴から顔をだす姿から。

通せんぼしてるようにも見えたりしますが…。

穴を守るから穴守。

東京都大田区には穴守稲荷神社なる神社があるのだとか。

海が荒れて沿岸の堤防が決壊し、甚大な被害を受けたため、堤防の上に社を勧請し、稲荷大神を祀ったことが起こりだそう。

穴守という名は、堤防に開いた穴の害から人々を守るという神徳にちなんでいます。

この子も、大切なものを守っているのでしょうか。

ところで件の穴守稲荷神社、江戸時代は遊女たちの、明治から大正にかけては花柳界の女性の信仰を集めたのだそう。

つまりその…この場合の穴は…、なんというか…、まあそういう穴を守ってくれるということのようで……。

お後がよろしいようで…。

 

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雨交じ…らず…(パイナップルウミウシ)

2015-06-20 18:45:11 | ウミウシ

この週末は雨交じりの空模様になる予報で…。

まあ、確かに昨日から雨は降ってますけど、午後の遅くだったり、朝早くだったり…。

というわけで、雨に交わることなく潜ってたりするやんばるです。

希望をいえば、お昼前後ぐらいにザーと強雨に降られて涼を感じたりしたいのですが。

なかなかうまくはいかないものです。

もっとも、昨日も今日も雷雨だったので、交わらなくて良かった気もしますが。

風は南西。雨のち曇、ときどき晴れ間。

〈ツヅレウミウシ科ヒオドシウミウシ属パイナップルウミウシ Halgerda willeyi 15年5月19日 沖縄島新里〉

パイナップルぽいかどうか、と問われれば、この画像からはパイナップルっぽさは正直感じません。

が、カラーバラエティということで、そこの部分は置いとくとして…。

そもそもパイナップルとは……。

いやもちろんフルーツですとも。

この時期、凍らせたパイナップルをインターバルに食べると最高に美味しかったりして。

という感じで終わってもよかったけど、もう少しだけ掘り下げてみますか。

パイナップルは、パイン=松とアップル=果実、つまりは松ぼっくりを指す名前。

松ぼっくりに似た果実だったので、その名が転用されたのだそう。

植物としてはアナナスという名前があるのだとか。

ちなみにアップルといえばリンゴですが、かつては果実一般を指すものとしても用いられていたのです。

パイナップルは、漢字では『鳳梨』と表記しほうりと読んだり。

鳳は鳳凰の鳳で、古代中国の想像上の鳥で、めでたいしるしとして現れる鳥。

その流れなのでしょうが、台湾では鳳梨をオンライと発音し、その音は良い兆しの意味を含んでいて、お祝い事にパイナップルを送るのだそうです。

パイナップルって、かりゆしフルーツだったのですね。

鳳凰という字、鳳は雄のことで凰は雌のことを意味しているのだそうで…。

つまりこの言葉は雌雄を同時に表記するという意味で、ウミウシ的だなぁ…とか思ってみたり。

って無理矢理寄せてみたり…。

〈同一個体 同日 同ポイント〉

 

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過ぎる感じ…(アデヤカイボウミウシ)

2015-06-16 18:30:01 | ウミウシ

ティーダカンカン、太陽サンサン、空気までギラギラしてるように感じる本日のやんばるです。

本日の…というよりも、本日も…という日が続いてます。

梅雨明け十日という言葉があるそうで、梅雨が明けた直後の十日間はよく晴れるということらしいですが…。

沖縄島はまさにこの梅雨明け十日の真っ只中ですが、それにしても晴れすぎてるような感じもしたり。

水温もグイグイ上昇中で、今日のダイブの平均水温が28℃。

平均ですよ…。

浅場はぬるま湯になっていってるこの頃です。

温かすぎてダイブタイムも100分過ぎたりして…。

風は南西。快晴。

〈イボウミウシ科アデヤカイボウミウシ属アデヤカイボウミウシ Phyllidiopsis cardinalis 15年5月11日 沖縄島新里〉

アデヤカは、艶やかのことでしょうね。

艶やかとは、華やかで美しい女性の容姿を表す形容詞。

僕の勝手なイメージだと、派手な和装の色っぽい女性って感じかな。

艶やかと書いてつややかと読むこともできますから、粋な色っぽさのイメージが拭えません。

で、画像の個体はどうでしょう…。

ちょっとイメージと違うなぁ…とか思えたり。

まあそもそもウミウシですから、女性であると共に男性でもありますが。

もっとも本種は色彩バラエティが豊富。

上の画像の個体のすぐそばには、こんな別個体も↓

〈同種別個体 同日 同ポイント〉

赤味が強いこの個体の方が、艶やかに思えたり。

本種の学名種小名は『枢機卿』の意。

枢機卿はカトリック教会における教皇の最高顧問。

つまりは教会全体にかかわる日常的な職務について教皇を助ける人。

だからこの子のことは、猊下という敬称で呼ばなければいけないのかもしれません。

まあそれはさておき、枢機卿は真紅の衣まとうことから赤の代名詞なのだそう。

やっぱり赤が、本種のパーソナルカラーなのかもしれませんね。

 

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真夏…(ヒトデヤドリエビ)

2015-06-12 19:02:02 | エビ・カニ類

昨日、沖縄地方に梅雨明けが発表されました。

平年より12日、去年より15日早い梅雨明けだそう。

梅雨の期間は22日間で、これは3番目に短く、平年の約半分なのだとか。

といっても、今週に入ってからず~っと灼熱~な感じの日が続いてましたので、正直今更感が否めませんが…。

まあとにかく真夏感全開なこの頃です。

この先一週間の予報を見ても、真夏しか見当たらない。

熱中症要注意って感じの週末になりそうです。

風は南西。晴天。

〈テナガエビ科カクレエビ亜科ホンカクレエビ属ヒトデヤドリエビ Periclimenes soror 15年5月11日 沖縄島新里〉

宿主の色に合わせた体色を纏う本種。

この子も宿主のマンジュウヒトデに合わせるように紫を纏い、そして紫の部分にいるのがお見事って感じに思えたり。

それだけを見ると隠蔽擬態にも思えたりするけど、本種は宿主の裏側にいるのが普通。

当然自然な状態では見えないわけで、隠蔽というよりは隠遁という感じかな…。

するとこの子は隠者。この子の纏う体色は、隠者の紫。ハーミット・パープルだ……。

それはさておき、裏側にいてこの子はつぶされたりすることはないのでしょうか。

意外と隙間があるのかな。それとも甲殻類だけにマンジュウヒトデくらいの重量なら、この子的には何の問題もないのかな。

さらにはファットだなぁ…と思ってよく見ると…。

この子この子と何度も書いてきましたが、抱卵中の母親だったり。

孵化のときはどうするのかな。

表側に移動するのでしょうか。

 

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厳重警戒(トラギス属未同定種)

2015-06-09 18:37:09 | トラギス科

あ…暑い……、な本日のやんばるです。

陽光ガンガン、いやギラギラ、いやもうギャンギャンって感じ…。

もちろん真夏日。

熱中症指数も厳重警戒レベルになってたり。

器材洗おうと水道の蛇口をひねると、取りあえず熱湯が出たり。

いろんな意味で油断大敵だったり…。

明日はさらにギャン暑な日になりそうです。

風は南西。快晴。

〈トラギス科トラギス属未同定種 Parapercis sp. 15年5月7日 沖縄島崎山〉

画像は幼魚。

いろいろな魚の幼魚が目につく季節になってます。

〈同個体 同日 同ポイント〉

トラギス属は、成長段階で形態が劇的に変化するわけではないので、幼魚は所謂ミニチュア型なのですが…。

それでもこの子が何者かは判りません…。

透明感が強く、まだ模様や色が出そろってない感じ。

まあ、そこがカワイイと思えるのですが。

 

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のち雨な…(ビワガタナメクジ)

2015-06-05 18:28:45 | ウミウシ

日中は晴れ間多く、一日の終わりに強雨あるいは雷雨って感じの日が多いこの頃です。

ただ、予報では一日雨だったりするのですが…。

今日も前半から雨の予報だったのですが、結局降ったのは夕方。

何だか梅雨なのか、夕立なのかよくわからなくなるような…って感じも。

明日も一日中シトシト雨の予報ですけど、ホントに降るのかなぁ…。

もちろん、陽光あびながらのエントリーを期待してたりするのですが。

風は南西。晴れときどき曇、のち雨。

〈アメフラシ科ビワガタナメクジ属ビワガタナメクジ Dolabrifera dolabrifera 15年5月7日 沖縄島崎山〉

何とも表現しがたい体色・模様の本種。

正直地味~な感じも…。

でも何だがクネクネと愛嬌タップリに動くやつで、それが印象的な被写体だったり。

登ろうとしているのは岩ではなく小石。まあ、小さなこの子には丘なのかもしれませんが。

で、登り切ると…。

〈同種 同日 同ポイント 同個体〉

立ち上がってみたりして…。

見晴らしを楽しんでいるのでしょうか。

『ヤッホー』的にも見えたり…。

〈同種 同日 同ポイント 同個体〉

ビワガタは枇杷型、それとも琵琶型…なんて思っていたりしたら、果実の枇杷は『楽器の琵琶の形をした実』という意味の漢字なのだとか。

楽器の琵琶の方が先なんですね。

琵琶は中央アジアの遊牧民族から中国を経て日本に伝わった楽器なのだそう。

ビインとはねバアンとかき鳴らすところから、ビインバアン→ビンバン→ビバ→ビハ→ビワ、となったとか。

ちなみに枇杷のほうも中国が原産で、古代に日本に持ち込まれたものだそう。

枇杷の学名種小名がjaponicaなのはそのせいなのかな…。

 

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水無月(オショロミノウミウシ属の1種)

2015-06-02 19:15:13 | ウミウシ

今日九州と山口県が梅雨入りしたそうで…。

つまりはその辺りまで梅雨前線が北上しているということで、沖縄島は昨日から晴れ渡ってます。

今日のやんばるも、湿った風に吹かれながらギラギラの陽光をあび続ける一日でした。

さすが水無月って感じ。

もっとも、水無月って水の無い月って意味ではないらしいですけど…。

明日も日差しガンガンの予報です。

風は南西。快晴。

〈オショロミノウミウシ科オショロミノウミウシ属の1種 Cuthona sp. 15年4月27日 沖縄島ホーシュー〉

オショロ…ってなんでしょう…。

オショロミノウミウシ属のオショロは北海道小樽市の地名なのだそう。

漢字では忍路と書くようで…。

字面と読みにズレがあるような違和感を感じたりもしますが、それはオショロがそもそもアイヌの言葉だから。

地名の忍路には、アイヌ語の窪んだ尻という意味のオショロが由来だとする説と、アイヌ語の入り江・懐を意味するウショロが由来だとする説があるみたい。

どちらにしても不思議な響きですよね。

まあ、沖縄にも漢字を見ただけでは絶対に読めない地名は多いのですが…。

さらにいうと、うちの最寄りのバス停なんて『メージャフ』だったり。

もはや漢字も当てられてない…。

もちろん外国語ではありません。谷の前って意味らしいですけど…。

ところでこの『忍路』、漢字だけを見てると何だか忍者っぽくも思えてきたり。

だって『忍びの路』ですから…。

 

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