Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

手渡すアイテム(シロタスキベラ)

2018-09-28 19:31:15 | ベラ科

大型で非常に強い台風24号が接近中のやんばるです。

現在は強風域に入っていて、時折強い雨が降ったりしています。

明日には暴風域に入り、最接近は明日の午後になりそうな雰囲気です。

ほぼ直撃コースで沖縄島を通過しそうな予報ですが、目の大きさが直径100キロなので、むしろ完全な直撃コースで通過してくれた方がまだ被害が少ないような気もします…。

明日は長い一日になりそうです。

停電しなければいいのになぁ…。

風は強い北東~東。雨が降ったり止んだり。

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国際名称"Road relay"というスポーツをご存じでしょうか。

数人が長距離をリレー形式で走る競技で、別名"Ekiden"とも呼ばれています。

そう、『駅伝』のことです。駅伝は日本発祥の競技で、だから国際的な別名も Ekiden なのだとか。

この駅伝のルーツは約350年前の通信制度というか郵便制度。すなわち『飛脚』なのだそう。

その昔、街道の宿場から宿場へ、何人もの飛脚がリレー形式で手紙を運んだのが駅伝の原点なのだとか。

それが競技になったときに、手紙に変わって襷(たすき)を手渡すことになったよう。

何故襷になったのでしょうね。飛脚に因んでいるとは思えませんしね。

飛脚といえば、腹掛け・股引・手甲で、襷は掛けていませんから。

あるいは手紙に因んでいるのでしょうか。飛脚が活躍した江戸時代の手紙って、細長い長方形のイメージで、これに似ていて走るときに邪魔にならないということで襷になったとか…。まあ、勝手な想像ですけど。

何にしても襷は古事記にも登場するアイテムですから、日本発祥のリレー競技で手渡すものとして丁度良いアイテムだったのかもしれませんね。

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さて…

〈ベラ科カンムリベラ亜科シロタスキベラ属シロタスキベラ Hologymnosus doliatus 18年8月20日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

和名のタスキは、成魚雄の体側前部にある幅広い白色横帯に因んでいます。

だからまだこの子は、タスキを掛けていません。

 

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龍の宮を跳ねる女神(ウミテング)

2018-09-24 19:55:44 | ウミテング科

後半雨交じりになった本日のやんばるです。

今夜は中秋ですが、当地は雨が降ったり止んだりでお月様は観られそうにありません…。

台風24号は、明日以降猛烈な勢力に発達しながら、南の海上に停滞しそうです。

次の週末に沖縄島に接近しそうな予報も…。

風は北東。晴れのち曇、のち雨。

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、小惑星探査機〈はやぶさ2〉から分離した小型探査ロボットが小惑星〈リュウグウ〉に着陸したと発表しました。

着陸に成功した探査ロボットの名前は、〈MINERVA-Ⅱ1〉。

このロボットは2台の探査ロボット〈ローバー1A〉と〈ローバー2A〉から成っていますが、二台共に着陸したことが確認されたそう。

〈MINERVA-Ⅱ〉というくらいですから、当然二代目のミネルバです。初代ミネルバは初代はやぶさから小惑星イトカワに放出されましたが失敗。人工惑星となって宇宙空間を漂うことに…。

しかし今回は小惑星リュウグウに着陸し、日本時間の2018年9月22日11時44分に撮影されたリュウグウの画像も公開されました。

この画像が、ダイナミックで臨場感があってしかもきれいで格好いい…。

小惑星に探査ロボットが降り立ったのは、世界初のことです。

ところで今までのこういう探査ローバーは、そのほとんどが車輪型移動機構を採用してきました。

しかしこのミネルバは面白くって、内蔵モーターの反動を使って地表を跳ねて移動するのだそう。

そうやって移動しながら画像を撮影したり、地表の温度を測ったりするのだそうです。

〈MINERVA〉という名称は、〈MIcro/Nano Experimental Robot Vehicle Asteroid〉の略。でも同じ〈MINERVA〉の名を持つ女神がいます。ローマ神話の女神で、詩・医学・知恵・商業・工芸・魔術を司る女神です。探査ロボットの略称は、この女神に因んでいます。

天気が良い場所では、今夜月面にウサギが観られるのでしょうけど、地球から約3億キロ離れた龍宮の上では女神が今もウサギのように跳ね回っているのかもしれません。

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さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科Kyonemichthys属Kyonemichthys rumengani (通称ピグミーシードラゴン) 18年8月20日 沖縄島安和〉

まあ、龍繋がりということで…。それだけです。

もう一枚…

〈ウミテング科ウミテング属ウミテング Eurypegasus draconis 18年8月24日 沖縄島新里〉

画像はまだ幼い個体。

学名種小名は『龍の』の意。

 

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名前を織り込む(ヒポカンパス・ポントヒィ)

2018-09-21 19:59:58 | ヨウジウオ科

相変わらず暑~い日々が続いてますやんばるです。

風もゆる~く、海も凪続き。

本日の熱中症指数が厳重注意。そして明日は危険レベルの予報。

まだ暑~い日は続きそうです。

海上の熱帯低気圧が、明日には台風に発達しそうです。

進路はまだ解りませんが、来週の後半沖縄島に近づくかもしれません。

風は南~南西。晴天。

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魚の学名種小名には、語尾が ‐ae や ‐i で終わるものが結構ありますが、これは献名と呼ばれる慣習です。

つまりその種小名から語尾の -ae や -i を取り除くと人名になるわけです。

例えば…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科イシヨウジ属クチナガイシヨウジ Corythoichthys schultzi 18年8月20日 沖縄島安和〉

クチナガイシヨウジの学名種小名は schultzi ですので、i を取り除くと schultz となり、これは Leonard P.Schultz (レオナルド・P・シュルツ)さんというアメリカの魚類学者の名前です。彼に献名された学名だということですね。

献名とは、魚類だけに限らず、生物の種を記載し学名を命名するのに際して、命名者が特定の人物に敬意を表して名前を織り込む慣行のこと。

この特定の人物とは、記載された種を採集して命名者に提供した人物というケースが多いのだとか。

しかしそれだけではなく、命名者が個人的に恩義を感じている人物や、個人的に尊敬している人物である場合もあるのだそう。

分類学者が、自分の発見した新種の生物に自分の名前をつけるケースもあるにはありますが非常に稀で、やはり多くは前述のようなパターンで直接的あるいは間接的に敬意を表するのだとか。

個人的に尊敬しているというパターンは結構バラエティーに富んでいて、イギリスのヴィクトリア女王やアメリカのバラク・オバマ前大統領、ドナルド・トランプ現大統領等の王族や政治家に献名されていたり。

あるいはジョン・レノンやオジー・オズボーンなどのミュージシャンに献名されていたりもします。

日本ではインドネシアに分布するハゼの一種の学名は、長年ハゼの分類学的研究を行っている今上天皇に、またコトクラゲの学名は標本を相模湾より採集した昭和天皇に献名されていたりもします。

ではそもそもどうして献名という慣行が始まったのかというと、これは分類学的研究に多大な経済援助が必要だった19世紀に、研究者が援助者への謝意を示すために行ったものであったそうです。

研究ってお金かかりますもんねぇ…。

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さて…

〈ヨウジウオ科タツノオトシゴ亜科タツノオトシゴ属ヒポカンパス・ポントヒィ Hippocampus pontohi 18年8月20日 沖縄島安和〉

学名種小名の語尾が -i ですから、本種の学名も献名です。

インドネシアのスラウェシ島のダイビングガイド、Hence Pontoh(ヘンス・ポントヒ)さんに因んでいます。

ところで…

本種は最初、Hippocampus severnsi として新種記載されました。

しかしその後遺伝的データによって、H.pontohiH.severnsi は同種内の体色変異であることがわかりました。

国際動物命名規約に基づき、優先権がある H.pontohi が正式名、H.severnsi は異名とされたそうです。

 

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黄金の噂話(コモンウミウシ)

2018-09-17 20:02:24 | ウミウシ

戻り夏の日が続いてますやんばるです。

風はひたすらにゆる~く、陽光はひたすらにギラギラ。

灼熱~な感じがピークになったら大粒のにわか雨…。

そしてすぐにまた眩しすぎる青空。

今日もそんな一日でした。

風は東。晴天、一時雨。

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『世界の記述』、『脅威の書』、あるいは『イル・ミリオーネ(100万)』、これらはすべて一つの旅行記の呼び名です。

何故複数の呼ばれ方をしているのかというと、それは原題が不明だからだそう。

この旅行記、日本では『東方見聞録』と呼ばれています。そう、マルコ・ポーロの書いた旅行記のことです。

てっきり『東方見聞録』が正式なタイトルだと思ってましたが、この題が一般的なのは日本と韓国だけのようです。

この旅行記のなかで日本は『黄金の国ジパング』として紹介されています。それは奥州平泉の『中尊寺金色堂』がモデルになっているのだとか。

確かに金色堂は黄金色に輝く建物ですが、たった一つの建造物からどうして国全体が黄金で溢れている的な紹介になったのでしょう。

実はマルコ・ポーロは日本には来ていません。日本に関する記述は中国で聞いた噂話なのだそう。ということは当時の中国人がイメージしていた日本は金色の国だったのでしょうか。

金色は、金属光沢を持つオレンジがかった黄色。もちろん貴金属の金の色。

単体では金色ですが、非常に細かい粒子状にすると黒やルビー色、時には紫色にもみえるのだとか。これは金属中の自由電子がなんだかんだで、あーだこーだで、うんぬんかんぬんしてそうなるのだそうですが……、まあ不思議ですね。

黄金は古くから富の象徴みたいですから、王侯貴族や特権階級の人々が好んだ金属ですよね。紫という色もまたそうで、それはこの染料が貴重なもので、日本でも西洋でも高貴な身分の者が身につける色であったよう。

だから、金色が時に紫色に見えたりするというのは、ちょっと面白いな…とか思えたり。

高官や貴族を意味する『金紫』という言葉もあるのだそうですよ。

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さて…

〈イロウミウシ科アデヤカイロウミウシ属コモンウミウシ Goniobranchus aureopurpureus 18年8月6日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼体。

学名種小名は『金+紫』の意。

背面全体に金色の斑紋が散在し、背面周辺部には紫の斑紋が並ぶ模様そのままの名前ですね。

学名後半のpurpureusはpurpuraの変化形で、これが英語のpurple(パープル)の語源になったラテン語です。

そしてこの言葉は巻き貝の一種に由来しています。前述の貴重な染料とは、この巻き貝の出す分泌液のことです。

 

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プーに関する個人的誤解(オビイシヨウジ)

2018-09-14 19:53:59 | ヨウジウオ科

太陽ギラギラ、海は凪~な本日のやんばるです。

吹く風がどこか爽やかで、灼熱~な感じも軽減されているように思えたり。

台風22号の影響は今のところ感じません。

沖縄島には今夜からうねりが入るそうですが…。

そんなに影響なさそうな気もするんですけど。

風は南~南東。晴天。

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何でも、本日から『くまのプーさん』の実写版映画が劇場公開されているのだとか。

『クマのプーさん』はA・A・ミルンの児童文学で、クリストファー・ロビン少年とプーと仲間達の物語。

それがディズニーのアニメ『くまのプーさん』になって、たぶん僕らがイメージするプーさんはこのアニメ版のほうではないでしょうか。

今回の映画は、大人になったクリストファー・ロビンに再会したプーと仲間達のストーリーなのだそうです。

で、昨日の夜今週末公開の映画を紹介するネット番組を見てまして、そこでこの映画も紹介されていたわけです。

そしてその番組を見ていて、今まで自分がプーさんについて大きな誤解をしていたことを知ることになりまして…。

それはですね、プーさんはクマではないのだということです。

いやだって『クマのプーさん』ですから、プーさんはクマだと思うでしょう。

どういうことかと言いますと、プーさんは動物のクマがベースのキャラクターだと思ってたわけですよ。

しかし昨夜、初めてプーさんがテディベアだということを知ったのですよ。ずっと誤解してました。

まあ原作読んだことなかったし、アニメもちゃんと見たことなかったもんですから…。

で、何でテディベアがハチミツ食べるんだろ…。それは番組では教えてくれませんでした…。

それはともかく、今回の映画で大人になったクリストファー・ロビンを演じているのがユアン・マクレガー。

ユアン・マクレガーといえば、スターウォーズシリーズ。ここで彼が演じたのは、ジェダイ騎士のオビ=ワン・ケノービでしたよね。

このジェダイ騎士の名前の『オビ』の由来は、実は日本語の『帯』なのだとか。そして『ケノービ』は、『黒帯(クロオビ)』を英語的発音にしたものなのだそうですよ。

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さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科イシヨウジ属オビイシヨウジ Corythoichthys amplexus 18年8月6日 沖縄島安和グスク〉

学名種小名は『巻きついた、包囲した』の意。

褐色の帯が何本も巻きついている模様です。

 

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最初の死者(エンマカクレエビ)

2018-09-10 20:02:49 | エビ・カニ類

雨の予報でしたが結局降られることはなかった本日のやんばるです。

まあ、いつ降ってもおかしくないような空模様ではありましたが。

台風22号は今のところ沖縄島には接近しない進路のようですが、要注意といったところでしょうか。

また猛烈な勢力になりそうですので。

そしてもう一つ、近海の熱帯低気圧が台風になりそうな予報も。

といっても、こちらはもう遠ざかっていくだけですけど。

風は弱い南。曇。

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インドの聖典『リグ・ヴェーダ』には、ヤマという神様が登場します。

この神様は妹のヤミーと結婚して最初の人類を生み出したとされているのだとか。

日本神話でいうところのイザナギノミコトとイザナミノミコトみたいな感じですね。

ヤマは人間の祖でもあり、最初の死者でもあるのだそう。

そして死者が進む道を見いだし、死者の国の王になったのだとか。

最初、ヤマの国は死者の楽園であり、生前に良い行いをした者がその国に行くとされていたそうですが、後代になってヤマの国は地下で、死者を裁き生前に悪行をなした者を罰する恐るべき神と考えられるようになったそう。

何だか閻魔大王みたいだなぁ…と思った方は大正解。

このヤマが中国を経て日本に伝わり、閻魔大王になったのだとか。

「嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれるよ」

と、幼少の頃によく言われたりしたのですが、今の子供たちはどうなのでしょう。

言われてないですかねぇ…。

僕が持っていたような閻魔様に対してのものすごく怖いイメージも、持っていないのでしょうか。

というか、閻魔大王という存在を知ってるかなぁ…。

僕の幼少の頃は、閻魔大王の甥が妖怪と戦うアニメがありました。

なんでも今は閻魔大王の第一補佐官の鬼神が主人公のマンガがあるそうですが。

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さて…

〈テナガエビ科エンマカクレエビ属エンマカクレエビ Periclimenella spinifera 18年7月30日 沖縄島安和〉

学名種小名は『トゲをふくむ・トゲを持つ』の意、かな。

因みに閻魔大王の大好物はコンニャクなのだそうです。

 

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ひともじ(ナンヨウミドリハゼ)

2018-09-07 18:48:22 | ハゼ科

強い日差しか強い雨…、メリハリがはっきりした空模様だった本日のやんばるです。

近海にまた熱帯低気圧が…。

今年はホントに多いなぁ…。まあ、海への影響はそんなになさそうですが。

当分の間、不安定な空模様が続きそうです。

風は南東。晴れ、一時雨。

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京都の哲学の道沿いには、法然院というお寺があるのだそう。そしてその門には『不許葷酒入山門』と書かれているのだとか。これは「葷酒山門に入るを許さず」ということわざで、「葷菜と酒は修行の妨げになるので、寺に持ち込んではならない」という意味。

お酒は分かるでしょうけど、葷菜ってどんなものか分かります?

葷菜とはニンニクやニラ、タマネギやラッキョウ、あるいはネギのこと。つまりくさい匂い、強い匂いのする野菜のことなのだとか。

そういう野菜は精力がつき心を乱すため、出家したものに対して食することを禁じていたのだそうです。

お坊さんには肉・魚やお酒以外に、食べてはいけない野菜というものもあったのですね。

ネギなんて昔から様々な効能があることが知られていたり、風邪や風邪の予防にも効果的な食材なのにだめなのですね。

昔のお坊さんは風邪をひいたらどうしてたのでしょうね。僕が幼少の頃は、普通に首にネギを巻かれましたけど…。

ネギにはアリシンという物質が含まれていて、揮発性の高いアリシンを吸引することで風邪の治療に効果があるのだとか。

もちろんそんなことは全く知らずに首に巻いていたのですが…。

ネギは別名『ひともじ』ともいうのだそう。

これは、女房言葉なのだとか。といっても現代の女房ではなく、平安から江戸時代の貴族に使えた女性達のこと。

女房言葉には、後に一般に使われるようになった言葉がいろいろとあって、『おかか(かつお節)』や『おなか(腹)』なんかも元々は女房言葉だったのだとか。

あるいは『しゃもじ(杓子)』や『きなこ(ダイズの粉)』もそうなのだそうです。

ネギは人によっては毎日でも口にする野菜ですが、それが葷菜というカテゴリーに属していたりとか、ひともじなんていう別名があったりとか、実は今まで知りませんでした。

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さて…

〈ハゼ科ハゼ亜科イソハゼ属ナンヨウミドリハゼ Eviota prasina 18年7月24日 沖縄島新里〉

学名種小名は『ネギ色の、緑色の』の意。

ネギの緑ということは、萌葱色ということでしょうか。

画像の個体は分かりにくいですが、鮮やかな黄緑系の体色をしています。

 

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ケチの原理(カミソリウオ)

2018-09-03 19:18:55 | カミソリウオ科

台風21号の影響だと思いますが、浅場が少々うねりありだった本日のやんばるです。

まあうねりのピークは今日みたいですから、これ以上うねりが強まることはないようですけど。

あとこれも台風21号の影響だと思いますが、風向がこの時期には珍しく北風に。

強い日差しの下で、ヒンヤリとした風に吹かれるという心地よさを味わえた一日でした。

風は北のち北西。晴れ。

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「同様のデータを説明する仮説が二つある場合、より単純な方の仮説を選択せよ」

と言ったのはカール・セーガン博士。

セーガン博士はアメリカの天文学者で作家でもある人物ですが、日本では『コスモス』という宇宙に関するドキュメンタリー番組の案内役として、僕の世代には記憶されているのではないでしょう。

今から約40年前の番組で、まだ十代だった僕は、『想像の宇宙船に乗って』っていうお決まりのセリフに、すごく興奮しながら見てた記憶があったり…。

それはともかく、前述の言葉はセーガン博士が〈オッカムの剃刀〉を別の言い方で表現したもの。

オッカムというのは14世紀の哲学者で、〈オッカムの剃刀〉とは思考節約の原理なのだとか。

原文は「必要がないなら多くのものを定立してはならない。少数の論理でよい場合は多数の論理を定立してはならない」というもの。

いやまあ、セーガン博士の表現の方が解りやすいですよね…。

日本の哲学者、伊勢田哲治は次のような例えで説明しています。

「外から力がかからない物体は、神が等速でまっすぐに動かし続けている」

「外から力がかからない物体は、等速で直進する」

これらは等速直進運動の説明ですが、二つ目の説明の方がより単純ですよね。

このように説明に不要な存在を切り落とすことを比喩して『剃刀』という言葉が使われています。

剃刀は髪を除去するための刃物ですが、上記の場合は神を除去したわけですね…。

また思考を節約すると言う意味で、オッカムの剃刀は別名〈ケチの原理〉とも呼ばれています。

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さて…

〈カミソリウオ科カミソリウオ属カミソリウオ Solenostomus cyanopterus 18年7月24日 沖縄島新里〉

剃刀は飛鳥時代に日本に伝来し、当初は出家の祭に髪を剃るための仏教の法具だったのだそうです。

学名種小名は『暗青色の翼』の意。

暗青色は濃い青のイメージを浮かべてましたが、カラーコードで調べると緑がかった青でした。

画像の個体は違いますが、本種は色彩の変異が著しく、緑がかった色彩の個体もいます。

 

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