Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

黄金色の豆(ヨコフエダイ)

2018-12-28 19:00:46 | フエダイ科

寒波の影響で、日中の最高気温が15℃という寒~い日になった本日のやんばるです。

まあ、北日本では大雪になっているようで、それに比べたら十分に暖かいのかも知れませんけど…。

北寄りの風も強く、空はドンヨリ。くっきりと冬色を感じられた一日でした。

風は北~北東。曇ときどき弱雨。

■■

インドでは「モンスーンというと小学生でも知っているが、気象台ではこれについて何も知らない」と言われているのだとか。

これはインドではモンスーンが身近でありながら、厳密な定義が成されていない俗語であることを意味しているのだそう。

モンスーンとは、ある地方で一定の方角への風が特によく吹く傾向があるとき、季節によって風の吹く方角が変化するものを呼ぶのだとか。

ようは季節風のことですよね。

アラビア語で『季節』を表す"mawsim"がポルトガル語の"monçao"になり、オランダ語の"monssoen"を経て、英語の"monsoon"になったのだそう。

出発がアラビア語なのは、この言葉がそもそもアラビア海に吹く季節風のことだったから。それが季節風を表す気象用語として広まり、インドや東南アジアでは雨期を意味する語としても使用されているのだとか。

インドから紅海沿岸の地域にかけて、古代からこのモンスーンを利用して海上貿易が行われていました。

いわゆる季節風貿易ですね。

この貿易で、18世紀の南インドからは上質なアラビカ豆(コーヒー豆)がヨーロッパへと帆船で運ばれました。長い航海のなかで熱帯の海風にさらされ、豆は膨張・熟成され、独特のアロマとまろやかな口当たりに変化したのだそうです。

蒸気船の時代になり航海の時間は大幅に短縮されたため、ただ運ぶだけではこの変化は得られなくなります。そこで『モンスーニング』という特殊な工程を豆に施すことになりました。

それは、インド南部のマラバール海岸にある風通しのよい倉庫で、2~3ヶ月モンスーンにさらすという方法でした。この工程を経た豆は黄金色に変貌するのだそうです。

この豆は工程と場所に因み、『モンスーンマラバール』と呼ばれています。

『モンスーンマラバール』は、雑味も酸味もなくて飲みやすく、ミルクとの相性も良いのだそうですよ。

■■

さて…

〈フエダイ科フエダイ属ヨコフエダイ Lutjanus malabaricus 18年11月22日 沖縄島湾奥〉

画像は幼魚。

学名種小名は『マラバール海岸の』の意。

タイプ産地なのでしょうか。

当地では上質な白身魚として人気が高いのだそうです。

 

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ニュートンの7(ロクセンフエダイ)

2016-12-13 06:16:26 | フエダイ科

本日は午前中に一時雨、でも後半は心地よい日差し…なやんばる、になる予定です。

というのも、これ書いてる今は早朝ですから。

まだ外が暗いです…。

風は南のち北西。雨のち晴れ間。

〈フエダイ科フエダイ属ロクセンフエダイ Lutjanus quinquelineatus 16年11月7日 沖縄島湾奥〉

画像は幼魚。

虹は7色だと決めたのは、ニュートンなのだそうです。

『万有引力の法則』のあのアイザック・ニュートンのことですよ。

1706年に出版された『オプティクス』という彼の研究をまとめた書物に、「虹は7色である」という考え方や実験方法が記載されているのだとか。

ただ実際には、実験をしてもくっきりと7色には区切れなかったり…。

ニュートン自身もはっきりと7色と見たわけではないのだとか。

ニュートンが虹の色数を7としたのは、「各色の帯の幅が、音楽の音階間の高さに対応している」と結論するため。というのも、当時は音楽は学問の一つで、音楽と自然現象を結びつけることが大事なことと考えられていたからなのだそう。

多くの日本人にとって虹が7色という常識は、このニュートンの研究に由来する学校教育によるものだとか。

以前にも書きましたが、虹の色数は地域によってかなり違います。どうしてこのニュートンの研究が世界中に定着しなかったのでしょうか。

まあなんにしても、虹の色数は文化が作り出した数字であり、絶対的な事実ではないということなのでしょうね。

さて……

本種の学名種小名は『五つの線のある』の意。

体側のラインの数を表しているのでしょうね。

でも和名の方は〈ロクセン〉

和名の方は一本多い…。

山と渓谷社の『日本の海水魚』の形態解説文によると、「黄色地に6本の鮮やかな青色の縦帯がある」と書かれています。

一方東海大学出版会の『日本産魚類検索』の解説文によると、「体側の青白色縦帯は5本」とあります。

この数字も、絶対的なものではないということでしょうか。

 

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moonset…(マダラタルミ)

2015-10-27 18:29:24 | フエダイ科

気持ちのいい秋晴れの空だった本日のやんばるです。

水温はゆるやか~に下降気味ですが、今はまだ26℃~27℃。

晴れていればエキジット後すぐに心地いい感じになるこの頃です。

だんだんと日が短くなって、早起きするとまだ暗い…。

けれど今朝はちょうど水平線のすぐ上に月を見られたり。

赤橙色のいわゆるタンジェリン・ムーンってやつ。

あまりにも綺麗で、水面下に還っていく様子に見とれてしまったり…。

風は西。晴天。

〈フエダイ科フエダイ亜科マダラタルミ属マダラタルミ Macolor niger 15年9月7日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼魚。

学名種小名は『黒』の意。

確かに成魚は黒い、というか黒っぽい。

マダラタルミ属は本種とホホスジタルミの2種のみですが、この属名が『斑』の意。

合わせると黒斑。幼魚のことを表してるのかな、とも思えたり。

和名の方の斑は、幼魚の体色に由来するようですし。

タルミの方はフエダイ類の別名なのだそうで、つまりはマダラのフエダイってことですね。

まあなんにしてもこのパンダ的配色が、間違いなく可愛さを増強してる被写体です。

 

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立冬…(ロクセンフエダイ)

2014-11-07 18:34:34 | フエダイ科

陽光サンサン、ポッカポカな一日になった本日のやんばるです。

今日は二十四節気の立冬。

冬の始まりだそうで…。

こちらはまだ冬感まったくないですが。

って去年の立冬の日にも、同じようなことを書いてたような…。

ただ週末は雨交じりのよう。

一雨ごとに寒くなっていってるようなので、季節の歩みは着実に進みそうです。

風は北~北東。晴天。

〈フエダイ科フエダイ亜科フエダイ属ロクセンフエダイ Lutjanus quinquelineatus 14年9月15日 沖縄島安和湾奥〉

画像は幼魚。

学名種小名は『五つの線紋のある、五つの線条のある』の意。

ロクセン…なのに……。

 

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目が覚める…(キュウセンフエダイ)

2013-12-26 18:34:40 | フエダイ科

雨交じりの日が続いてます沖縄島です。

本日も冷たい風に冷たい雨が降ったり止んだり…。

何日か夜のイベントが続いて、やや寝不足気味の体には、目が覚めるこの冷たさが丁度いい……と思うことにします…。

風は北東~北。雨が降ったり止んだり。

131226

〈フエダイ科フエダイ属キュウセンフエダイ(Lutjanus rufolineatus) 13年11月9日 沖縄島安和湾奥〉

画像はまだ幼魚。

 

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ササノハサラサラ♪(ヒメフエダイ)

2012-07-07 19:37:03 | フエダイ科

絶好のダイビング日和が続いたまま、週末に入ってますやんばるです。

夜もタップリ星空が見られそうな感じです。

水中で、ヒンヤリ感じる水深の水温が28℃……って状態の毎日です。

風は南西~西。快晴。

120707

〈フエダイ科フエダイ属ヒメフエダイ(Lutjanus gibbus) 12年5月25日 沖縄島山川〉

画像は幼魚。

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竜巻注意情報で…(イトヒキフエダイ)

2011-02-11 18:57:31 | フエダイ科

立春からあったかい日が続いてたんですが、本日は冬へと後退した感じになってます沖縄島です。

昨日の夜のんびりとテレビを見てたら、沖縄本島地方に『竜巻注意情報』のテロップが…。

しかし竜巻に備えろっていわれても、一体何をすればいいの??

とりあえず干したままになってた器材をかたづけてみたりしましたが…。

何か違うような…。

まあ、竜巻に巻き込まれることはなかったんですが、どうするのが正解だったんでしょうか?

風は強めの北~北西。雨交じりの一日。

110211

〈フエダイ科イトヒキフエダイ属イトヒキフエダイ(Symphorus nematophorus) 10年12月8日 沖縄島レッドビーチ〉

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