Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

Juvenile color

2020-06-30 20:32:45 | 水中生物

相変わらず南からの風が強い日が続いているやんばるです。

そして相変わらず真夏日続き…。

明日明後日は雨で、30℃を下回る最高気温になりそうですが、週末にかけてはまた厳しい暑さになりそうです。

しかし風の強い日が続きすぎているような…。

もうそろそろ夏の季節風であるゆるやかな南東風になってくれないかなぁ…。

風は強い南西。概ね晴れ。

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春から初夏にかけて、水中では急激に幼魚が目立つようになります。まあ、魚だけではありませんが。

成魚への成長過程で劇的に模様を変化させるものもいますが、そうでなくても幼魚だけが纏う色彩が目を引いたりします。

それが毎年の出会いであっても、そうではない思わぬ出会いであっても、等しくハッとさせられたりします。

幼魚の色って、魅力的ですよね…。

〈スズメダイ科スズメダイ亜科スズメダイ属アマミスズメダイ Chromis chrysura 20年4月21日 沖縄島安和〉

毎年出会うけど、毎年撮らずにはいられない。幼魚のときだけ纏うブルーが綺麗です。

〈フサカサゴ科オニカサゴ属未同定種 Scorpaenopsis cf. neglecta 20年5月8日 沖縄島安和〉

多分サツマカサゴと思われる幼魚。この白色から純真無垢な印象を受けたり…。

〈モエビ科ヒメサンゴモエビ属イソギンチャクモエビ Thor amboinensis 20年5月22日 沖縄島安和〉

幼体のときだけ白斑を縁取る赤が目立ちます。

〈カワハギ科ノコギリハギ属ノコギリハギ Paraluteres prionurus 20年5月22日 沖縄島新里〉

この子の萌黄色も幼魚のときだけの色彩。

そして幼魚を探すモードの眼になっていると、こんな子にも出会ったり…↓

〈サカサクラゲ科サカサクラゲ属サカサクラゲ Cassiopea ornata 20年5月22日 沖縄島新里〉

エフィラ? メテフィラ? ってくらいの幼体です。

まだまだ夏の間はこういう子たちとの出会いを楽しめます。

 

 

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2000mの壁(セナキルリススメダイ)

2020-06-23 19:39:10 | スズメダイ科

日曜日の午後遅くから今日の早朝まで、「戻り梅雨にもほどがあるだろう…」という感じの激しい雨が続いたやんばるです。

大雨洪水警報とかもでてましたし…。

今日の日中になってようやく気持ち良く晴れました。

週末に向けても晴れ空になりそうで、真夏日続きになりそうです。

風は西南西~西北西。雨のち晴れ、時々曇。

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『ミサゴ』という鳥をご存じでしょうか。

タカ目ミサゴ科ミサゴ属に分類される鳥ですが、タカ科に含め、ミサゴ亜科と分類することもあるのだとか。まあ、タカに近い鳥ということでしょうか。

極地を除くほぼ全世界に分布する鳥なのだそうで、日本でも全国に分布する留鳥なのだとか。もっとも厳密には北日本では冬季に少なく、南西諸島では夏に少ないのだそうですが。

日本ではこの鳥は魚を捕るタカとして古来より知られ、捕らえた魚を貯蔵し、漁が出来ない際にそれを食するという習性が様々な文献に記述されていて、貯蔵された魚が自然発酵することによりミサゴ鮨となると伝えられているのだとか。

そして実は、ミサゴが食べ残した魚に尿をかけて岩のくぼみに貯蔵したことにより発酵し、尿の塩分と酸味によってうまみが増した魚を人間が食したのが、寿司の起源であると伝承されていたりするのだそうです。

うーん、尿の塩分と…ってところがちょっと微妙な気持ちになってしまいますが…。

このミサゴ、英名はオスプレイ(osprey)といいます。当地でオスプレイと言うと、少なからず剣呑な響きに感じてしまったりもしますけど…。

それはともかく、オーストラリアのクイーンズランド州の北東に、オスプレイリーフ(Osprey Reef)という環礁があるのだとか。

このリーフは深い海山の頂上にあり、約2000mの深さから立ち上がるほぼ垂直なリーフ壁にはオウムガイが生息し、世界最小・最軽量の脊椎動物であるスタウト・インファントフィッシュ(Schindleria brevipinguis)が発見されたりしているのだそう。

もちろんダイビング・スポットで、このリーフでのダイビングは『究極のリーフダイビングアドベンチャー』と評されているのだそうです。

2000mのドロップオフかぁ…。絶景ですね…。

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さて…

〈スズメダイ科ソラスズメダイ亜科ルリスズメダイ属セナキルリススメダイ Chrysiptera starcki 20年4月15日 沖縄島安和〉

画像はまだ幼魚。

学名種小名は『Starck氏の』の意。

この種を最初に指摘したWalter A. Starck Ⅱ に因んでいます。

そして彼が本種を指摘したのが、オスプレイリーフでダイビングをしているときなのだそうです。

 

 

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揺れる百合(ユリタツノコ)

2020-06-16 18:35:02 | ヨウジウオ科

毎日毎日真夏日が続くやんばるです。

今日は比較的雲量が多めな空模様でしたが、灼熱~な感じを和らげてくれることはなく…。

この先も灼熱~な日々が続きそう。日曜辺りから戻り梅雨な雨交じりの天気になりそうですが、それでも真夏日は続きそうです。

風は南西。晴れ。

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現在、日本で記録されているピグミーシーホースは5種なのだそう(僕は4種じゃないかと思っていたりもするのですが、それはまあ置いといて…)。

そのうちの1種に、去年の8月に『ハチジョウタツ』という和名がつきました(因みに学名は Hppocampus japapigu に)

そして今年の3月に、さらに2種のピグミーシーホースに和名がつきました。

一つは Hppocampus denise で、和名は『カクレタツノコ』。生息場所の八放サンゴにうまく擬態していることから『隠れ竜の子』という意味なのだそう。

もう一つは Hippocampus pontohi で、和名は『ユリタツノコ』。水の流れに合わせて体をユラユラと揺らしていることから『揺り竜の子』という意味なのだそう。

また姿・色合いが標本採集地である沖永良部島の『えらぶ百合』を連想させることから、それにも因んでいるのだとか。

ピグミーシーホース(ヨウジウオ科タツノオトシゴ亜科極小種グループ)は、体が小さいことが他のタツノオトシゴとの大きな違いですが、それ以外にもこのグループだけが持つ特徴があります。

それは他の大型のタツノオトシゴたちが持つ、発達した育児嚢(雌が生んだ卵を雄が保護するための構造)を持っていないことです。ピグミーシーホースが卵保護をするための構造は完全にお腹の中(腹腔)です。この構造は独立した起源を持つと考えられていて、タツノオトシゴの主要な系統とは進化のかなり初期で分岐したことが示唆されています。

いずれにしても、本グループに関する分類法・体系・分布に関する情報がまだ少なく、解剖学的にもさらなる研究が必要なようです。

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さて…

〈ヨウジウオ科タツノオトシゴ亜科タツノオトシゴ属ユリタツノコ Hippocampus pontohi 20年4月7日 沖縄島安和〉

学名種小名は『ポントヒ氏の』の意。

インドネシアのスラウェシ島のダイビングガイド、ヘンス・ポントヒ氏(Hence Pontoh)に因んでいます。

ピグミーシーホースの中では比較的浅い水深(当地では20m弱から5mくらい)で出会えるので、じっくりと撮影できます。

ですが、その名の通り本当にユラユラと揺れ続けるので、構図やピントが難しかったり…。

 

 

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打つ翳(ウチワミドリガイ)

2020-06-09 20:10:51 | ウミウシ

前半に強く雨が降った本日のやんばるです。

風も前半はバーバー吹いてました。

後半には雨も上がり、鋭い日差しも…。

沖縄的な梅雨空の一日でした。

今週末は晴天の予報ですが、梅雨明けが近づいてるのかな…。

風は南西。雨のち曇、一時晴れ間も。

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『軍配』

大相撲で行事が手にして勝敗の判定を指し示したりする道具。あるいは、戦国の武将が戦の指揮に用いた道具。武田信玄が手にしてるイメージですよね。

この『軍配』ですが、略称だって知ってました? 略さない名称は『軍配団扇』なのだとか。僕は知りませんでした。『軍配』って団扇なんですね。

でも軍配を顔の前でパタパタしている人なんて見たことありませんよね。それは僕たちが持っている『団扇』のイメージが、近世(江戸時代)以降の『団扇』であるからなのだそう。

つまり『団扇』は長い歴史の中で、いろいろな使われ方をしてきたそうなのです。

そもそも『団扇』の原型である『翳(さしば・さしは)』は、古墳時代に中国から伝わったのだとか。古墳時代の壁画から、それは祭礼などの儀式に使用されていたようです。

奈良~飛鳥時代になると、公家・役人・僧侶などの地位が高い人たちが威儀を正すための道具として使われたのだそう。また虫を払う道具としても使われたそうで、『団扇』の語源はハエや蚊などの虫を打ち払うことから『打つ翳(うつは)』が『うちわ』になったという説が一般的なのだとか。同時に災いを打ち払うという意味もあったのだそう。

戦国時代には前述の通り武将が戦の指揮をとる道具に。一軍の象徴でもあり、矢石を防ぐ武具としても機能したのだとか。

そして江戸時代。『団扇』は広く庶民にも普及し、日常生活道具として利用されていきます。形も使い方も今僕らがイメージする『団扇』そのものになりました。

明治以降は『団扇』は広告媒体としても利用されるようになりました。僕が日常的に使っている『団扇』も、オリンパスのカメラの宣材写真がプリントされたものだったりします。

『団扇』という漢字ですが、これも中国由来の熟語で、『団』は『まるい』を意味し、『扇』は観音開きの戸が羽のように開閉する様を表しているのだとか。観音開きの戸を開閉することによって風が起こることに由来しているという説なのだそうです。

『団扇』って、今はどのくらいの方が日常的に使われているのでしょうか。今もどの家庭にでも一つくらいはあるのでしょうか。

現在の『団扇』は、アイドルコンサートのグッズとして利用されてるイメージが強いですが…。

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さて…

〈チドリミドリガイ科ゴクラクミドリガイ属ウチワミドリガイ Elysia pusilla 20年4月3日 沖縄島安和〉

学名種小名は『非常に小さい』の意。

サボテン草をホストとし、サボテン草上では団扇のように扁平になるのだとか。

 

 

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長い房(オオコノハミノウミウシ)

2020-06-02 20:10:45 | ウミウシ

一日を通して雨交じり…みたいな予報だったはずなのですが、午後の一時雨の後に鋭い日差しになった本日のやんばるです。

風は湿った南よりで、少し蒸し暑い午後になりました。

明日は一日中陽光が降り注ぎそうで、今日以上に蒸し暑い一日になりそうです。

週間予報に雨アイコンが見当たらないのですが…。

今日みたいな陽光サンサン、合間にスコール的な雨、みたいな日が続くのかもしれません。

風は静穏のち南西。曇一時雨、のち晴れ。

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『ついに彼らはエシコルの谷に行って、そこで一房のブドウの枝を切り取り、これを棒を持って、二人で担ぎ、またザクロとイチジクも採った』

これは、旧約聖書の民数記13章23節の一文です。

一房のブドウを運ぶのに棒を使って二人がかりで担いで運んだとなっていますけど、どんだけでかいブドウなの? とか思ってしまいます。

そんな巨大なブドウが実際に存在するのかな、と疑ってしまいますが、本当に存在するのだとか。

シリアが原産のネヘレスコールというブドウで、これが前述の聖書のブドウだと言われているのだそう。

世界各地には6000品種ほどのブドウがあるのだそうですが、そのなかで最大級の果房を誇るブドウなのだとか。

房の長さは1m近くになり、重さは10kg以上になるものも、最大で30kgになったものもあったのだそうです。

それは二人で運ぶことになりますね…。

観賞用のブドウなのだそうですが、実は熟すと甘いのだそうです。

数千年前からあるブドウ。食べてみたい気もしたり…。

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さて…

〈ヨツスジミノウミウシ科クセニアウミウシ属オオコノハミノウミウシ Phyllodesmium longicirrum 20年3月23日 沖縄島崎本部ゴリラチョップ〉

学名種小名は『長い房』の意。

長大で扁平な背側突起からでしょうね。

150mmの観察記録がある大型のウミウシです。

画像の個体もかなり大きくて、マクロレンズだとこんな写真になってしまいます。

まあ、二人がかりで担ぐほどではありませんが…。

和名は体全体に纏う茶褐色の斑紋からでしょうか。

落ち葉色・枯れ葉色って感じかな。

しかし『木の葉』には、『落ち葉・枯れ葉』の他にも、『軽いもの・小さいもの』という意味もあったりして…。

大きい木の葉という繋がりには、僕的には矛盾を感じてしまったりも…。

『ナガフサウミウシ』とかでは駄目だったんでしょうか。戦国武将ぽっくてかっこよく感じたりするんですけど。

あとちょっと八犬伝ぽくもあるし…。

 

 

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