Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

coral(サンゴトラギス)

2022-08-30 19:30:45 | トラギス科

風は北寄りで極微風。もちろんベタ凪の海況で灼熱~な感じが続いているやんばるです。

そして台風11号。順調に沖縄島に向かっていますが、今日のところは海も陸も台風感は全くなし。

ただ明日の予想波高はのち7メートル……。

そしていったん南に抜けてから週末に再び沖縄島に接近しそうです。

さらにはフィリピンの東の熱帯低気圧が24時間以内に台風へと発達しそう。この台風も沖縄島に接近しそうです。

海が落ち着くまでには、少し時間がかかりそうな感じです。

風は北東から東。晴れ。

■■

『coral』

コーラル……、珊瑚のことですね。

生物としての珊瑚は地球の生態系で重要な役割を担っていますし、それは人間社会にも大きな影響を及ぼしていますよね。

他方、珊瑚は宝石としても古くから知られていて、世界各地で愛されてきたのだとか。

珊瑚は古くからお守りとして伝えられてきた宝石で、ギリシャ神話にもペルセウスとメデューサのエピソードに登場しているのだそう。

コーラルという言葉のルーツも、古代ギリシャ語で珊瑚を意味する『korallion』からだとと言われているのだとか。

古代ローマでも戦いのお守りとして戦士が身につけていたりしたのだそう。また女性や子供が健康のお守りとしてアクセサリーにすることも多かったのだそうです。

日本では珊瑚は仏教の七宝の一つに数えられていたりします。

だから日本でも古くから知られていた宝石でした。それだけではなく日本では汗で変色する珊瑚の性質を利用して、健康状態を調べるという使い方もされていたのだそうです。

珊瑚の『珊』という字は、『海に棲む虫の骨格が集まってできた玉』という意味なのだとか。

そして『瑚』は、『祭祀のときに神様への捧げ物を盛る器』という意味を持っているのだそう。

この辺りもお守りに繋がるように感じたり……。

■■

で、サンゴといえば……

〈トラギス科トラギス属サンゴトラギス Parapercis multiplicata 22年7月14日 沖縄島安和〉

画像はまだ幼い個体。

学名種小名は『多数の襞のある』の意。

襞と言えば衣服の折り目。例えばスカートのプリーツみたいな……。

あるいは衣服の襞のように見えるもの。山の襞や皮膚の襞、心の襞みたいな……。

うーん、心情の機微を感じ取れる子なのでしょうか……。

 

 

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管(ヒカリイシモチ)

2022-08-23 18:36:49 | テンジクダイ科

昨日、立て続けに2つの台風が発生しましたが、どちらも沖縄島には、というか全国的に見ても直接的な影響はなさそうですね。

というわけで、本日も灼熱~なやんばるです。

水温は上がる一方で、そのせいもあるのか、いや~な感じの濁りが少々……。

台風が直撃して欲しくはないですが、少しは掻き混ぜてくれた方がいいような気もしたり……。

風は南西~西。晴天。

■■

『管(くだ・かん)』

中空の細長い構造のこと。

とりあえずは人工的なチューブやパイプをイメージしてしまいますが、自然界では生物に様々な管構造が見られます。

動物なら、血管や消化管、気管や尿管等々。植物だって道管や師管と呼ばれる組織を持っているのだそう。

棘皮動物も水管系と呼ばれる呼吸や循環などの役割を持つ構造を持っています。

カビやキノコやバクテリアだって管構造を持っているのだとか。

ありふれているように感じられるのは、それだけ役に立つ構造なのでしょうね。

また人間は生活の中でこの管構造を、容器や流体の移動、支柱や建材、細長いものの保護、そして楽器に利用しているのだとか。

そしてその全てに係わる素材が『竹』なのだそう。

確かに水筒にしたり、キセルにしたり、雨樋にしてみたり、尺八や笙にしてみたり。竹筋コンクリートという鉄が不足していた時期に鉄筋の代用とした工法もあったのだとか。

ししおどしなんかも、竹の管構造を利用していますよね。

変わったところでは、節をそのままにして、つまり密閉容器状態で火中に投入して、派手な音をさせて破裂させたりもしていたのだとか。

これが爆竹の由来なのだそうです。

■■

さて、管といえば……

〈テンジクダイ科ヒカリイシモチ属ヒカリイシモチ Siphamia tubifer 22年7月7日 沖縄島安和〉

学名種小名は『管をもつ(もの)』の意。

前述の通り、そりゃあいろいろな管を持っているはずでしょう、とか思ってしまいますけど、まあそういうことではないのでしょうね……。

 

 

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お稚児さん(チゴベ二ハゼ)

2022-08-16 19:56:58 | ハゼ科

日の出から日没まで、いやそれ以前からそれ以降も、灼熱~感が拭えない本日のやんばるです。

スコールにも出会わなかったから暑く、そして暑い一日でした。

この先一週間も真夏日続き、ほとんど猛暑日な感じの予報になってます……。

風は概ね南。晴天。

■■

『お稚児さん』

稚児とは本来は乳児・幼児のことで、『ちのみご』という言葉が縮んだものと考えられるのだとか。

稚児にはいくつかの意味があるみたいですが(インモラルなものも含めて)、そのなかの祭りにおける稚児が『お稚児さん』というのが僕のイメージ。

お稚児さんには3つのタイプがあるのだそう。それは『よりまし型』、『舞踏・芸能型』、そして『行列型』の3つ。

よりましとは神霊が依り憑く対象物のことで、祭りにおいてそういう役割を持った稚児のことなのだとか。

例えば京都の祇園祭のお稚児さん。山鉾巡行の数日前に神の使いの位を授かったら、その後は地面に足をつけてはいけなかったり(つまり移動は全て大人が抱いてだったり)、女性とは一切関わりを持ってはいけなかったり(だから女性の作った料理も食べてはいけなかったり)、等々様々なNGがあるのだそう。つまり神様として扱われるということですね。

舞踏・芸能型は神楽や舞楽などを奉納・上演する少年少女のこと。

行列型は寺院の祭りや神社の祭り、あるいはそれぞれの行事ごとで、行列で練り歩くタイプ。このタイプが一番多く見られるのだそう。

白粉やいわゆる麻呂眉みたいな化粧をして、煌びやかな冠り物や華やかな衣装を着て少年少女が練り歩くって感じです。

稚児行列に3回出ると幸福になれるという言い伝えもあるのだそうです。

実は僕、幼い頃に1回だけこの行列に参加したことがあります。もちろん化粧されて冠り物を頭に載せられて、衣装着せられて……。

なんかもう、面倒くさかった印象しか残ってません……。

■■

さて、稚児といえば……

〈ハゼ科ハゼ亜科ベニハゼ属チゴベニハゼ Trimma naudei 22年6月30日 沖縄島安和〉

学名種小名は献名です。

 

 

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夏と秘密基地(イソギンチャクモドキカクレエビ)

2022-08-09 17:39:36 | エビ・カニ類

朝から灼熱……、でも何度もスコールに出会ってその度に少しだけ涼しさを感じられたり……。

まあすぐにムシムシとした暑さが戻ってきて、灼熱……になりますけど。

立秋を過ぎ、暦の上では秋なはずなんですけど、実際の秋はどこにも見当たらないやんばるです。

台風7号が発生しましたね。沖縄島には影響ないですけど……。

数日間は晴れときどきスコールの空模様が続きそうです。

風は東~南東。晴れときどき強雨。

■■

前述の通り暦の上では秋が始まっていますけど、実際には夏。いや真夏。

夏と言えば秘密基地ですね。

あれ? これは僕だけのイメージですか?

『嬉しくって 楽しくって 冒険もいろいろしたね 二人の秘密の基地の中~♪』

secret baseっていう歌の一節ですが、もちろん夏の歌で、夏になるとふと思い出してしまう歌なんですよね。

この歌詞の秘密基地は子供たちの秘密の遊び場のことですが、世界には実際に沢山の秘密基地なるものが存在するのだとか。

地形を利用したりカモフラージュを施したりして建設する大がかりなものから、普通のアパートの一室まで、秘密基地には様々な規模があるのだそう。

軍事組織や諜報機関、過激派組織などの秘密の活動拠点で、『アジト』なんて表現されたりもします。

現実世界だけでなくフィクションの世界にも様々な秘密基地が登場しますよね。アニメや特撮で悪の組織なんかがよく秘密基地で世界征服の計画を練っていたり。

もちろんヒーロー側も秘密基地を持っているパターンもあり、昔見た映画のスーパーマンは確か南極に秘密基地を持っていたように記憶しています。

でもヒーローの秘密基地としてもっとも有名なのは、やっぱり『トレーシー島』ですよね。

ご存じないですか? 国際救助隊、通称『サンダーバード』の秘密基地です。

サンダーバード1号から4号の発進シークエンスでの島のギミックがとてもカッコ良くて、幼い頃の僕はテレビを見てシビれてました。

たぶんヒーローの秘密基地の元祖ではないでしょうか……。

■■

さて、秘密といえば……

〈テナガエビ科イソギンチャクモドキカクレエビ属イソギンチャクモドキカクレエビ Pliopontonia furtiva 22年6月13日 沖縄島新里〉

学名種小名は『秘密の・秘された・密やかな』の意。

オオイソギンチャクモドキを秘密基地にしています。

 

 

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背筋(セスジミノモドキ)

2022-08-02 19:56:37 | ウミウシ

先週末は唐突に沖縄島の傍らで台風が発生したりも…。

でもあっという間に過ぎ去って再び灼熱~な感じになってるやんばるです。

この先一週間も安定した晴れ空の日が続きそう。

つまり灼熱~な日も続きそうな感じです…。

風は南~南東。晴天。

■■

『背筋』

『せすじ』と読みました? それとも『はいきん』と読みました?

どちらの読み方も正しいのですが、読み方によって意味が違ってきますよね。

『背筋(はいきん)』の方は、『背中にある筋肉の総称』という意味なのだとか。

『背筋(せすじ)』なら、『背中を縦に走る中心線。衣類の背骨にあたる部分の縫い目』という意味なのだそう。

幼少の頃に生活の中で背を丸めていると、「背筋(せすじ)を伸ばしなさい」なんて先生や親に注意されたりしましたけど、背筋(せすじ)を伸ばすことは科学的に正しいのだとか。

背筋(せすじ)を伸ばすと脳が覚醒し、情報処理に必要な短期的な記憶力などが高まるのだそう。これは背筋を伸ばすことで、覚醒に作用するノルアドレナリンが脳内分泌されるからなのだそうです。

つまり勉強やデスクワークは背筋を伸ばして行った方が効率がアップするということですね。

さらにはからだの体幹にある筋肉のうち、お腹側よりも背中側、すなわち背筋(はいきん)のほうが約3倍厚みがあるのだとか。

背筋(せすじ)を伸ばして背筋(はいきん)の力を使えるようになると、血流や新陳代謝も良くなるのだそう。その結果肩こりなのどのトラブルが改善されるのだそうです。

今も背筋を伸ばしてキー操作をしています。

いつもより効率よく打ててるかも…?

■■

さて、こちらは背筋(せすじ)の方…

〈Flabellinidae科セスジミノウミウシ属セスジミノモドキ Coryphellina sp. 22年6月8日 沖縄島安和〉

背に筋がないのにセスジ…。

背に筋がないからモドキ…。

って感じですか…。

 

 

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