Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

辺境の勇者(ミナミアカエソ)

2018-01-29 18:41:42 | エソ科

一日中雨交じりだった本日のやんばるです。

そして冷たい風がやや強め…。

週の中頃は少し暖かくなりそうですが、晴れマークは見当たらない週間予報になってます。

風は北西。雨。

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古代日本には、蝦夷(エミシ)と呼ばれる集団がいたのだそう。

本州東部とそれ以北に居住し、大和朝廷やその支配下に入った地域への帰属や同化を拒否していた集団だったのだとか。

エミシは朝廷側からの他称で、『見るに堪えない、見ると嫌悪感のするもの』という意味なのだそう。

ものすごく不細工な容姿をしていたとは思えませんので、そうとう朝廷側から感情的に嫌われていたのでしょうか。

一方、〈日本書紀〉ではエミシについて、『一人で百人に当たる強い兵だといわれている』というような記述があるのだそう。

そしてそもそもエミシという言葉には、「強くて勇敢」という語感があったようで、本来の意味は『辺境の勇者』といったものだったのではないかという推測もあるのだとか。

『嫌悪感のするもの』と『勇者』では大きく違いますね。

もっとも、百人力の手強い集団だったからこそ、朝廷側に忌み嫌われ、結果としてその集団を指す言葉の意味が大きく変わってしまったのかもしれませんね。

朝廷に和しない種族のことは、エミシ以外にもエミジ、エゾ、あるいはエソとも呼ばれていたそうです。

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さて…

〈エソ科アカエソ属ミナミアカエソ Synodus dermatogenys 17年12月12日 沖縄島安和〉

学名種小名は『皮膚+顎』の意。

皮膚と顎に特徴があるということでしょうか。

それとも皮膚みたいな顎をしている。あるいは顎みたいな皮膚をしているとか。

そんなわけないか…。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

蝦夷は、次第に影響力を増大させていく大和朝廷により、征服・吸収されていったそうです。

 

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chopper(ドクウツボ)

2018-01-26 18:09:34 | アイゴ科

ドンヨリ曇空からときおりパラパラ雨が…、という感じだった本日のやんばるです。

そして寒い…。

北風ピューピューで、最高気温が15℃。

沖縄的には真冬日な一日でした。

風は北。曇一時弱雨。

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チョッパー(chopper)という言葉から何をイメージしますか?

やっぱり、〈ヒトヒトの実〉の能力者であるトナカイのことでしょうか。

彼の名前の『チョッパー』の由来は、木をも切り倒す立派な角を持っているからなのだとか。

チョップ(chop)が『叩き切る・切り刻む』の意味ですからチョッパーは『叩き切るもの・切り刻むもの』といった意味になるわけです。

チョッパーは、肉や野菜をみじん切りにする機械やハンドルが特徴的な改造バイクを表す言葉でもありますね。

そしてさらに、礫の片面の一部分を打欠いて刃部とした礫器を表す言葉でもあります。

つまり石器の一種で物を切るための道具。東アジアや東南アジアでは、旧石器時代石器の主体をなしているのだそう。

そんなチョッパー・チョッピングトゥール文化(旧石器文化)の一つに『パチタン文化』があります。

インドネシア、ジャワ島のバクソカ川沿いのパチタンという場所で、石器が発見されたことによって命名されたのだとか。

1935年のことで、多量の大型石器(大部分がチョッパー)がオランダの考古学者によって発見されたのだそうです。

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さて…

〈ウツボ科ウツボ亜科ウツボ属ドクウツボ Gymnothorax javanicus 17年12月7日 沖縄島安和〉

学名種小名は『ジャワの』の意。

本種のタイプ産地が、ジャワ島のパチタン(patjitan)であることに因んでいます。

 

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大砲といえば…(ドドンシュリンプ)

2018-01-22 19:03:48 | エビ・カニ類

前線通過で前半は雨交じり、後半は晴れ間も…、という感じだった本日のやんばるです。

ただし風は前半の方が圧倒的に弱く、当然海況も凪でした。

後半少々風は強まりましたが、思っていたほどでもなく…。

強い冷え込みもなかった一日でした。

風は南東のち南西、のち北西。雨のち曇、のち晴れ間。

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門という言葉からは、どのくらいの大きさをイメージします?

門と言っても分類の界・門・綱・科・属・種の門ではなくて、お家の門のほう。

僕のイメージだと、結構立派なお家にしかない、大きな出入り口という感じだったのですが…。

何故門のイメージが気になったのかというと…

大砲は1門、2門という数え方をしますよね。あれ、門には、かろうじて通ることの出来る狭い口という意味があり、狭い筒の中から弾丸が飛び出すことから、門と数えるのだとか。

狭い感じと門、あるいは狭い感じと大砲という言葉、僕のなかではちょっとしっくりこなかったりするのですが、どうでしょう。

ところで大砲のことを調べているときに、明治時代に大砲万右エ門という横綱がいたということを知りました。大砲は『たいほう』ではなく『おおづつ』と読むのですが。

この横綱、身長が197cmもあったのだとか。明治時代の男性の平均身長は155cmだったそうですから、相当でかい人物ですよね。文字通りの大横綱…。

やっぱり大きな方が、大砲というイメージにあっているように思えたり。

で、何故大砲のことを調べたりしてのかというと…

大砲の音と言えば、どどん。『どどん 意味』で検索すると「砲、銃、太鼓の鳴る音を表す語」と出てきますから。

チャイムといえば『ピンポン』、電子レンジといえば『チン』というのと同じような感じでしょうか。

つまり大砲といえば『どどん』、最終的にこれがいいたかっただけです。

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さて…

〈テナガエビ科カクレエビ亜科Harpilius属 Harpilius sp. 17年12月7日 沖縄島安和〉

学名種小名、標準和名共にまだついていません。

通称は「ドドンシュリンプ」

ただし大砲の音とは何の関係もありません。

本種を見つけた人の名前が通称になっているのだそうです。

〈同種同個体 17年11月7日 沖縄島安和〉

〈同種同個体 17年11月7日 沖縄島安和〉

 

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アフリカ生まれの侍(セボシウミタケハゼ)

2018-01-19 19:53:14 | ハゼ科

一日中雨交じりの空模様だった本日のやんばるです。

厳しい寒さ…というほどの気温ではありませんでしたけど、陽光がないと体感が…。

明日も雨のようですが、海は気持ちよく凪いでます。

風は北東。雨。

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愛知県にある歴史博物館には、信長のデスマスクだと伝わるものが展示されているのだとか。

僕のイメージの中では、信長の最後は燃えさかる本能寺で炎に飲み込まれていく…、みたいな感じなのですが…。

今まで見た映画やドラマが、大抵そんな感じでしたから。もちろんこのデスマスクが、本当に信長のものかどうかははっきりしていません。

それはともかく、このデスマスクは弥助という家臣が持ち出した信長の首から作られたとされているのだそう。

この弥助は〈本能寺の変〉の際に本能寺に宿泊していて、明智軍と戦い生き残ったようなのですが、その後の消息は不明なのだとか。彼は信長に取り立てられた士分、すなわち正式な武士の身分だったのですが、アフリカ出身の黒人だったのだそう。

戦国時代に、海外出身力士ならぬ海外出身侍がいたとは知りませんでした。

しかもこの時代、日本に渡来した黒人は実は大勢いたと考えられているのだとかで、さらにびっくり。

そうそう、弥助の出身地はアフリカのモザンビーク島なのだそうです。

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さて…

〈ハゼ科ハゼ亜科ウミショウブハゼ属セボシウミタケハゼ Pleuroicya mossambica 17年12月7日 沖縄島安和〉

学名種小名は『モザンビークの』の意。

弥助は、最終的に故郷に戻って日本の文化を伝えたのではないかと推測されたりもしていますが、それを証明する証拠は見つかっていません。

 

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千日の鍛、万日の錬(ミナミフトスジイシモチ)

2018-01-15 19:08:19 | テンジクダイ科

陽光タップリでポッカポカ、海はベタ凪な本日のやんばるです。

今週は日照は少なそうですが、気温は高めで推移するようです。

風は北東~東。概ね晴れ。

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『千日の稽古をもって鍛とし、万日の稽古をもって錬とす』

五輪の書に宮本武蔵はこう書いているのだとか。

千日というと約三年、万日は約三十年。それくらい稽古しないと武道のスキルは完成しない、ということでしょうか。

武道の有段者が締める帯といえば黒帯。

胴着の帯は頻繁に洗濯することがないので、年季を経るごとに色合いが変わり最終的に黒ずんでいった、というのが黒帯のルーツなのだそう。どれくらいで黒くなるのでしょうね。千日でしょうか。万日でしょうか。まあ相当な稽古期間が必要でしょうから、本来の黒帯の意味はすごいですね。

因みに柔道の最高位は赤帯なのだとか。これって、血が滲むくらい稽古したってことなのでしょうか…。

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さて…

〈テンジクダイ科スジイシモチ属ミナミフトスジイシモチ Ostorhinchus nigrofasciatus 17年12月7日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『黒い帯の』の意。

黒色縦帯模様のことでしょうね。

画像の個体は黒と黄色の虎縞模様になってますけど、黄色と黒の組み合わせと言えば警告色。

でも黄色味のないタイプもありますから、関係ないのでしょうか。

そういえば、虎の縞模様は黄色と黒という組み合わせには意味がないのだとか。色ではなく縦縞であるというそのことがカモフラージュ効果として意味を持っているのだそう。

本種もそうなのかなぁ…。

 

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乗り越える、乗り越えられる(クロテナマコ+…)

2018-01-12 18:26:50 | 水中生物

間違いなくこの冬一番の寒さになった本日のやんばるです。

久しぶりに自分の吐く息が白いのを目にしてびっくり…。

本日記録されたやんばるの最高気温が13℃…って寒すぎる。

明日は、ビーチに魚が打ちあげられてる光景が見られるかも…。

風は北西。曇時々晴れ、のち雨。

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陸上で最大の生物はアフリカゾウで、その体長は6~7.5m、肩高は3~3.9m。

もし生まれて初めてアフリカゾウを見たという人がいて、ゾウがじっとして動かなければ、その人はアフリカゾウを動物だと思うでしょうか。それとも、奇妙な形の岩だとか思ったりするでしょうか。

たぶん、大きな生物だと思うような気がします。

陸上に限定しなければ、最も大きい動物はシロナガスクジラで、体長は20~34m。

もし生まれて初めてシロナガスクジラを見た人がいて、クジラがじっとして動かなければ、その人はシロナガスクジラを動物だと思うでしょうか。それとも、大きな岩か丘のような地形の一部だと思うでしょうか。

たぶん生物だとわかると思うのですが、こちらは微妙なような気もします。

体格差が非常に大きくて、そして動かなければ、目の前にいる動物に気づかないことはありうるのでしょうか。

人間と比べてそこまで巨大な動物がいないので、僕たちにはそういう体験は出来ませんけど。

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でも、水中では…

〈クロナマコ科クロエリナマコ属クロテナマコ Personohunia graeffei & ヤドカリ科未同定種 17年12月4日 沖縄島安和〉

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

ご覧の通り、ヤドカリがクロテナマコの幼体を何のためらいもなく乗り越え、普通に去っていった、という4コマです。

こういうシーンに出会うと、乗り越えた方と乗り越えられた方は、いったいどのくらい相手のことを認識しているのだろうと、考えずにはいられません。

 

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勲章を持つ海運業者(クロスジギンポ)

2018-01-08 17:50:06 | イソギンポ科

朝と午後遅くに雨が降りましたけど、日中は陽光もタップリあり、な本日のやんばるです。

何より、一日を通して南寄りの風。

雨さえも生暖かくて、心地よい日でした。

風は南東のち南西。雨のち薄曇り、のち再び雨。

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フランスには、レジオン・ドヌール勲章というものがあります。

ナポレオン・ボナパルトによって制定され、フランスの最高勲章として現在も存在するものです。

フランスへの卓越した功績のあった人物に与えられる勲章ですが、フランス人のみならず外国人にも授与されています。

日本人でも、多くの政財界の方々や芸能関係の方々に授与されています。その中でも、僕が最も納得できた授与者は池田理代子さん。

あの『ベルサイユのばら』の作者です。

小学生の頃、姉から借りて全巻読破。『マリーアントワネット』も『フランス革命』も、あの漫画で知りました。そんな子供は当時たくさんいたはず。勲章に相応しい功績だと思えたわけです。

それはともかく…

ナマコには、キュビエ器官という外敵から身を守るための器官があります。この〈キュビエ〉は人物名です。

それは、ジョルジュ・キュビエというフランスの博物学者。

比較解剖学や古生物学でも大きな功績を残し、1826年にレジオン・ドヌール勲章を得ています。

そのキュビエに、インド洋~中国の動物標本を送った海運業者がいます。

フランス・ボルドーの海運業者で、彼の名はジャン・ジャック・デュスミエ。

この彼が送った動物標本が、パリ自然史博物館のコレクションを大いに充実させたのだそうですから、かなりの数の標本を送ったということなのでしょうか。

この貢献により、1831年に彼もレジオン・ドヌール勲章を受けています。

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さて…

〈イソギンポ科クロスジギンポ属クロスジギンポ Aspidontus dussumieri 17年12月4日 沖縄島安和〉

学名種小名は『Dussumier氏の』の意。

上述のジャン・ジャック・デュスミエに因んでいます。

画像のように顔だけちょこんと出しているとなかなかに愛らしいですが、魚の鰭や皮膚の一部を食べる肉食性なのだそうです。

 

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涙は裂けません(キンセンイシモチ)

2018-01-05 17:59:52 | テンジクダイ科

前線通過で、前後半でガラリと風向が変化した本日のやんばるです。

早朝は南風だったので、久しぶりに寒さを感じることのない朝だったのですが…。

週末に再び前線が通過しそうで、今日のような天候が続きそうな感じです。

風は南西のち北西。一日中雨交じり。

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we can't tear our tears.

「涙を裂くことなんてできない」

それはそうです、涙は液体ですから。じゃなかった。〈tear〉が二つ出てきてることだった。最初の〈tear〉は裂くという英単語で、二番目の〈tear〉は涙のこと。この二つの言葉は発音は違うのですがスペルは同じ。何故そうなったのでしょうね。因みに二つの語源は違うのだそう。

裂くという英単語には〈split〉というのもありますけど、〈tear〉のほうは紙を手でビリビリと裂いたときのように、裂け目がギザギザな感じで、〈split〉の方はもっときれいに裂かれたというか分裂・分割されたようなイメージなのだとか。

裂くといえば、『鮭』

鮭の語源には諸説ありますが、その一つに『裂ける』が『鮭』になったというものが。というのも鮭の肉には筋があり、身が裂けやすいのだとか。

裂けるといえば、『口が裂けても言えない』なんて慣用句がありますが…。

もちろん、それぐらいの目にあっても口外しないという決意を表しているのでしょうけど、本当に口を裂かれたら痛くてしゃべれないですよね。それこそ涙は出ても言葉は出ないのでは…。

そうそう口が裂けると言えば…

その昔『口裂け女』の都市伝説みたいなものがものすごく流行りましたけど、今どきの子供たちは知ってるのかなぁ。ポマードとか…。

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さて…

〈テンジクダイ科スジイシモチ属キンセンイシモチ Ostorhinchus properuptus 17年12月4日 沖縄島安和〉

画像はまだ幼魚。

学名種小名は『近くに+裂けた』の意。

近くに裂けた…? どういう状況かうまくイメージできませんが…。

黄色(金色)縦帯のことを表現しているのでしょうか。分断されて縦帯状になったみたいな。

ということはこの『裂けた』感は、〈tear〉ではなくて〈split〉の方でしょうか。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

すごくどうでもいいことなんですけど…

学名種小名のラテン語読みの『プロペルプトゥス』って、P音が三つ並ぶと何だか可愛い響きだなぁ…とか思えたり。

まあ、僕だけでしょうか。

 

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2018

2018-01-01 18:48:04 | ヨウジウオ科

HAPPY NEW YEAR 2018

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

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