Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

供物のための器(ヒメイソギンチャクエビ)

2018-07-13 19:32:37 | エビ・カニ類

風は非常にゆる~く、強烈な日差しだった本日のやんばるです。

半島北側のポイントに行くと、インリーフはもうベタベタの凪。

青空と水面と砂浜の取り合わせが、旅行会社の南国ツアーのポスターそのままな感じで、楽園感が半端なかったり…。

暑さが気持ちいい毎日が続いてます。

風は東。晴れ一時雨。

■■

明日からは海の日の連休ですね。

『海の日』とは、『海の恩恵に感謝すると共に、海洋国日本の繁栄を願う日』なのだとか。

当地で海といえば、それはサンゴ礁。

サンゴ礁は海底の0.1パーセントを覆っているにすぎませんが、海洋生物種の約25パーセントの住処になっているのだそう。

また、波のエネルギーを最大97パーセント、波の高さを最大84パーセント減少させるのだとか。

つまり天然の防波堤となって、海沿いの社会を守る役割も果たしているのです。

もちろん、食料を提供してくれる漁場でもありますし。

一方これからの真夏の季節に話題になるのがサンゴの白化現象。これまでに3度世界的な大規模白化現象が起こっています。

直近のものは2014年から2017年の白化現象。期間が長く規模も最大で、世界全体のサンゴ礁の70パーセント以上に被害がでているのだそう。

沖縄でも石西礁湖のサンゴの97パーセントが白化し、5割超が死滅したという調査結果が出ています。

過去30年で世界全体のサンゴの約50パーセントが失われたのだとか。そして2050年を越せるサンゴは10パーセントしかないと推定する研究者もいるのだとか。

サンゴは漢字で『珊瑚』と書きます。

『珊』という字には『海に棲む虫の骨格がたくさん集まってできた玉』という意味があるのだそう。

つまり『珊』という一文字で、サンゴの形態を表しているのだとか。

『瑚』という字には『祭祀のとき、つまり神様や祖先を祀るときに、穀物を盛る器』という意味があるのだそう。

実際に神様やご先祖様に供物を捧げるときに、珊瑚を器として使っていたのでしょうか。その真偽はよく分かりませんが、儀式に使用されていたというのであれば、珊瑚は昔から神聖なもの、あるいは宝物として扱われていたのかもしれません。

失いたくはないですね…。

■■

さて…

〈テナガエビ科ヒメイソギンチャクエビ属ヒメイソギンチャクエビ Hamopontonia corallicola 18年6月1日 沖縄島安和グスク〉

学名種小名は『サンゴ礁に住んでいる』の意。

画像の個体もサンゴに住んでいました。

 


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