Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

泥より出でて…(ハスイロウミウシ)

2021-07-20 19:37:58 | ウミウシ

台風6号は危惧していたとおりスピードを落とし、沖縄島の南の海上を西進中です。

今後も勢力を強めながら、ゆっくりと西進を続けるようです。

暴風雨の時間が長~く続きそうな予報になってます…。

風は強い北東。雨。

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『水芙蓉』、『不語仙』、『池見草』、『水の花』。

これらは全て一つの植物の異名。その植物とは『蓮』です。

日本での古名は『はちす』、つまりは蜂の巣。これは花托(花のベース部分)の形状を蜂の巣に見立てたとするのが通説なのだとか。『はす』はその転訛なのだそう。

7月の誕生花であり、夏の季語でもあります。

『蓮は泥より出でて泥に染まらず』という慣用句がありますが、ハスの花は清らかさや聖性の象徴として称えられることが多いのだとか。

仏教では花を咲かせる姿が智慧や慈悲の象徴とされ、如来像の台座は蓮華をかたどった蓮華座だったり。あるいは厨子の扉の内側に蓮華の彫刻を施したり。さらには寺院では、仏前に『常花』と呼ばれる金色の木製の蓮華が置かれていたりするのだそう。

ハスの葉はその微細構造と表面の化学的特性によって、決して濡れることがないのだとか。つまり葉の表面についた水分は、表面張力によって水銀のように丸まって水滴となり、泥や小さい昆虫やその他の異物を絡め取りながら転がり落ちるのだそう。

この現象は『ロータス効果』として知られているのだとか。

前述の『蓮は泥より出でて…』は、科学的にも裏付けられているのですね。

ちなみに森永乳業のヨーグルト製品に採用されている蓋は、この『ロータス効果』を再現して裏側にヨーグルトがくっつかないようになっているのだそうですよ。

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さて…

〈イロウミウシ科アデヤカイロウミウシ属ハスイロウミウシ Goniobranchus preciosus 21年5月11日 沖縄島安和〉

学名種小名は『貴重な、上品な』の意。

清らかさや聖性に繋がりそうな名前にも思えたり…。

ハスの花は白またはピンク色。

ハスの花の地色を纏うウミウシです。

 

 

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平安の古色(クチバイロウミウシ)

2021-07-13 19:36:04 | ウミウシ

梅雨が明け、カーチバイが止み、今週はベタ凪のコンディションになってるやんばるです。

風が緩すぎて灼熱~で、スコール系の一時雨が心地良い感じです。

雨が上がるとまたすぐに灼熱~になりますけど…。

この先もこんな感じの日が続きそうです。

風は弱い南東。晴れ、一時雨。

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『水底の朽葉にありぬ鯉の影』

昭和初期の俳人、西東三鬼の句です。

この句の季語は『朽葉』。冬の季語です。

字面から察しがつくかもしれませんが、『朽葉』とは枯れ落ちた葉、落ちて腐った葉、落ち葉のこと。

または朽葉色の略。

朽葉色は日本の古い色の名前の一つ。この色は、平安時代と江戸時代以降では違う系統の色をさすのだとか。

平安時代には、朽葉は多様な樹木の紅葉に由来し、黄朽葉、赤朽葉、青朽葉(なんか早口言葉みたいですが)等々、『朽葉四十八色』と言われるほど派生が存在したのだそう。

平安時代の貴族は明るい黄赤を非常に好み、朽葉はイチョウやカエデなどのもみじと同義で、朽葉色は鮮やかな黄赤系統の色だったよう。

それが江戸時代になると、朽葉色は黄枯茶色の別名になったのだそう。

この色は当時の女性の着物の地色としてよく使われていたのだとか。

この緑褐色や現在の朽葉色は、いわゆる枯葉色の茶褐色系統なのだそうです。

一つの色が、時代と共に大きく変化してしまったというわけですね。

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さて…

〈イロウミウシ科シノビイロウミウシ属クチバイロウミウシ Thorunna purpuropedis 21年5月7日 沖縄島新里〉

学名種小名は『紫の足の』の意。

腹足の地色は薄紫色です。

〈同種別個体 同日 同ポイント〉

外套膜周辺部が、橙色から赤色の色帯で縁取られる本種。

黄赤系統の色ですよね。

平安時代の古色を纏ったウミウシです。

 

 

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天鵞絨(ゴマフビロードウミウシ属の1種)

2021-07-06 19:22:33 | ウミウシ

梅雨が明けてから暑~い日が続いてるやんばるです。

ざっと降る雨が心地よかったり。でもそれさえも物足りなく思える日も…。

日陰で風に吹かれていないと、なかなかに灼熱です。

この先も鋭い日差しの暑~い日が続く予報です。まあ、鋭い日差しは大好物ですけど…。

風は南東。晴れ、一瞬だけ雨。

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『天鵞絨』

『てんがじゅう』と読むのだとか。

日本では、ポルトガル語のベルード(velude)から転訛した『ビロード』という名の方が一般的ですね。

ビロードは添毛織物の一つ。その発祥地はよくわからないのだそうですが、中世においてすでに地中海沿岸で生産されていたのだとか。

やわらかな肌触りと深みのある色調が特徴で、軽くて温かく、着心地が良いのだそう。

日本には天文年間(1532~1555)にポルトガル商船によってもたらされたのだとか。

それでポルトガル由来の呼び名になったのでようね。ちなみに英語だと『ベルベット』になるのだそう。

冒頭の天鵞絨は、『白鳥の羽毛のような手触り』という意味なのだとか。

伝来した当初は絹製の生地を指していたため、このような和名になったのだそうです。

天文年間と言えば、室町時代から戦国時代へと移っていく頃。

ビロードは戦国武将たちの陣羽織やマントととして愛用されたのだとか。

上杉謙信所用と伝えられる、緋地花唐文様のビロードのマントが有名です。

ビロード(ベルベット)は滑らかなものの象徴で、チェコスロバキアでスムーズに成功した革命が『ビロード革命』と呼ばれていたり。

のど越しが滑らかな『ブラック・ベルベット』なるカクテルもあったり。

またサッカーの小野伸二選手の滑らかなパスは『ベルベット・パス』と名付けられていたりするのだそうです。

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さて…

〈ツヅレウミウシ科ゴマフビロードウミウシ属ゴマフビロードウミウシ属の1種 Jorunna sp. 21年4月27日 沖縄島安和〉

この子も、触り心地は滑らかなのでしょうか。

試してみることはないでしょうけど…。

 

 

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純米酒の響き(キイッポンウミウシ)

2021-06-22 19:32:38 | ウミウシ

きっぱり梅雨って感じの空模様が続いてるやんばるです。

梅雨明けの平年値は過ぎたんですけどねぇ…。

ただ明日の後半には晴れアイコンが現れる予報。

そして週末にかけて晴れ時々曇、あるいは曇時々晴れの予報になっています。

このどこかで梅雨明けしますかねぇ…。

ところで今日の午前マリアナ諸島で熱帯低気圧が発生しました。

明日には台風まで発達しそうです。そしてそのまま北上しそうな気配です。

風は東のち北東。雨、時々曇。

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『生一本』

『きいっぽん』と読みます。酒税法で定められた日本酒の製法品質表示基準の一つなのだとか。

一つの製造所だけで醸造した純米酒であることを意味するのだそう。

ということは一つの製造所だけで醸造していない純米酒もあると言うことになりますね。

実は1970年代までは、大手の蔵元が小さな蔵元の日本酒を買い取ってブレンドし、自社銘柄として販売することが珍しくなかったのだとか。

現代では蔵元ごとにそれぞれの銘柄で日本酒を造るのが一般的で、ほとんどの純米酒が『生一本』のような時代になっているのだそう。

この『生一本』の歴史を遡っていくと、『灘の生一本』に辿り着くのだとか。

つまりもともと『生一本』と言えば、それは『灘の生一本』のことだったと言うこと。

『灘の生一本』とは日本酒のうちで最も優秀な日本酒を表す語として、古くから灘酒に用いられてきたのだそう。

それが何故『生一本』という表現なのかは諸説ありますが、『灘で造られた混じりっけのない生粋の日本酒』という説がよく知られているのだそうですよ。

『生一本』

日本酒好きにはたまらない響きですね。

まあ、僕は下戸なんですけど…。

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さて…

〈イロウミウシ科レンゲウミウシ属キイッポンウミウシ Mexichromis trilineata 21年4月9日 沖縄島安和〉

和名は日本酒と響きが同じですが、『生一本』からではなく…。

背面に白色で縁取られた黄色の縦線が入るので、『黄一本』でしょうか…。

でも…

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

学名種小名は『3本の線のある』の意で、背面の黄色縦線は3本が主流のようです。

 

 

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直前に『開けゴマ』で…(クロゴマフジタウミウシ)

2021-06-15 19:02:36 | ウミウシ

激しく雨が降ったかと思うと、カラッと晴れ上がり陽光サンサン…。

と思っていたらまた激しく降り出して、そしてまた青空に…。

って感じの沖縄的な梅雨空になった本日のやんばるです。

大雨や洪水の警報が発表されたエリアもあったようですが、こういう降り方は梅雨の終盤の印象。

梅雨明けが近づいているのかも知れません。

まあ週間予報では、今週いっぱいは雨交じりの空模様が続きそうですが…。

風は西~南西。雨のち晴れ、のち雨、そしてのち晴れ。

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『開け、ゴマ』

『千夜一夜物語』の1篇とされる『アリババと40人の盗賊』に登場する呪文で、物語そのものは知らなくてもこの呪文は知っているという方もいるのではないでしょうか。

唱えると洞穴の岩の扉が開き、中には盗賊の隠した財宝がある…って感じの展開でしたよね。

この呪文、何故ゴマなのかは諸説あり、食材としてのゴマの形態に関するものから、見立てや霊的な意味とするもの、あるいは神秘性や性的な隠喩とする説など、いろいろとあるのだそう。

そもそもこの『ゴマ』が植物としてのゴマに対してなのか、それともゴマ粒に対して命じているのかもはっきりとしていないのだそうです。

食材としてのゴマには『白ごま』、『黒ごま』、『金ごま』と大きく三つに分けられて流通しているのだとか。

この三つ、何が違うのかというと、その見た目なのだそう。

つまり『白ごま』や『黒ごま』といった特定の品種があるわけではなく、種子の外皮の色が白いものは白ごま、黒いものは黒ごま、黄褐色のものは金ごまと呼ばれているのだとか。

栄養成分はほぼ同じなのだそう。細かな成分の違いはあるようですが…。

抗酸化作用を持つ成分が豊富に含まれているゴマですが、そのまま食べても栄養成分がほとんど吸収できないのだとか。

ゴマの健康効果を最大限に高めるためには、外皮を壊した状態、つまりすりゴマの状態で食べるのが良いのだそう。ただしゴマは酸化しやすいので、直前にするのがベストなのだそうですよ。

外皮を開くと中に栄養成分が…。直前に『開けゴマ』して食べるのが良いと言うことですね。

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さて…

〈フジタウミウシ科フジタウミウシ亜科フジタウミウシ属クロゴマフジタウミウシ Polycera sp. 21年4月9日 沖縄島安和〉

体表に黒ごまを振りかけたような本種。黒ごま模様といったところでしょうか。

ただし胡麻模様というのは和柄にあって、それは胡麻を振りかけたような模様ではありません。

胡麻の実の断面図をモチーフにした模様なのだそう。

『健康長寿』を願う縁起物の和柄なのだそうですよ。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

 

 

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コーヒーカップはドーナツではない(キホシウロコウミウシ)

2021-06-08 19:57:00 | ウミウシ

午後遅くから強雨になったやんばるです。

まあやんばるだけでなく沖縄島中で激しく降ったようで、冠水した道路のニュースが流れてたりしてました。

大雨や洪水の警報が出ているところもあったよう…。

明日以降はそんなに激しく降らないようですが、週の半ばは一時雨の予報。

その後、週末にかけては晴れアイコンが見られる予報になっています。

風は南東。晴れ時々曇、のち強雨。

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とある大学の数学科の給湯室では、コーヒーカップに『注意!これはドーナツではない』と書かれているのだとか。

誰かがドーナツと間違えてコーヒーカップを食べてしまわないようにということです。トポロジーのジョークですね。この大学にはトポロジストが多くいるのかも知れません。

トポロジーとは位相幾何学のことで、何らかの形を連続変形しても保たれる性質に焦点を当てた学問なのだそう。

そしてトポロジー的には、ドーナツの形とコーヒーカップの形は同じ(同相)なのだとか。

形って不可思議ですね…。

生物の形、すなわち生物体の構造の基本的、一般的形式はボディプランと呼ばれ、分類学に置いて第一に着目されるのがこのボディプランなのだそう。

およそ5億4200万年前から5億3000万年前の間のいわゆる『カンブリア大爆発』という現象で、突如として今日見られる動物のボディプランがでそろったのだとか。

そこでありとあらゆる可能性が探られ、現代の生物体へと繋がっていったよう。

まあしかし今だって、なかなかに奇天烈な形の生命体はいますよね。

例えばスクリューのような推進構造を持つバクテリアとか。あるいは、歯車を使ってジャンプする昆虫の幼虫とか。

さらには、車輪を回転させて移動する細胞とかもいるのだとか。ちなみにこれ、魚類の表皮細胞です。

スクリューに歯車に車輪…、生物の形は何でもありなように思えたり…。

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さて…

〈カンランウミウシ科キマダラウロコウミウシ属キホシウロコウミウシ Cyerce sp. 21年4月9日 沖縄島安和〉

この子もかなりユニークな形をしています。

ファインダーを覗きながら、どの角度からどこにフォーカスすればいいのか、最初すごく迷いました。

そもそも出会ったときにはどっちが頭かもよく解らなかったし…。

〈同種同個体 同日同ポイント〉

背面突起の形も触覚の形も、見れば見るほど個性的に思えたり…。

 

 

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女性形(シラヒメウミウシ)

2021-05-25 19:00:12 | ウミウシ

先週末から梅雨空が戻ってきたやんばるです。

週が明けてもそんな空模様が続いていますが、前線の活動は活発ではないような感じの降り方です。

青空が見える時間帯もありました。

週間天気予報を見ても、曇メインの日が続くような感じの予報になってます。

風は北~北東。曇時々雨。

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英語でチャイナ(china)、フランス語ではシーヌ(chine)という言葉、もちろん中国を表す言葉ですね。

その語源は中原初の統一王朝である『秦』に由来しているのだとか。

大航海時代にインドを経由してヨーロッパにこの言葉が伝わったとき、シンからシーナに変化したのだそう。

ギリシャ・ラテン圏では、国名・地域名は女性形になることが多く、シン(chin)もシーナ(china)になってしまったのだとか。

もちろんその後秦王朝は滅亡してしまいましたが、シーナという言葉は定着したのだそうです。

日本にはこの言葉は仏典を通じて平安時代に伝わったよう。江戸時代前期には地域を表す呼称として定着していたようです。

そして今も地理的な言葉として馴染み深いですね。

『東シナ海』や『南シナ海』、『インドシナ半島』とか。

あとラーメンに欠かせない『シナチク』なんて言葉もまだ残っているのでは…。

それとももう今は『メンマ』でないと通じないのでしょうか?

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さて…

〈イロウミウシ科アデヤカイロウミウシ属シラヒメウミウシ Goniobranchus sinensis 21年3月30日 沖縄島安和〉

学名種小名は『中国の』の意。

秦のギリシャ語・ラテン語表記が Sinae ですから、そこからなのでしょう。

つまり厳密には『秦の』の意になるのでしょうか…。

 

 

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西遊記のラストシーンは…(トウリンミノウミウシ)

2021-05-16 18:38:53 | ウミウシ

灼熱~な日々が続いてますやんばるです。

いつまで休むのか…って感じの梅雨の中休み中です。

当然気温はぐんぐん上昇し、本日も真夏日寸前の29℃を記録しました。

水温もぐんぐん上昇中で、場所によっては27℃を上回るところも…。

週末には雨交じりの空模様になりそうですが、日曜日からの5日間ほどは平年よりかなり高くなるとして、気象庁は『高温に関する早期天候情報』を発表しています。

雨交じりでも、まだまだ暑い日々は続きそうです。

風は南西。晴れ。

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孫悟空(ドラゴン×××じゃなくて西遊記の方)をイメージするとき、どんな姿を思い浮かべます?

例えば雲に乗って空を飛ぶ姿。あるいは、長い棒状の武具を振り回す姿でしょうか。それとも、頭に輪っかがある猿の姿でしょうか。

これらは全て孫悟空の定番アイテムですよね。空飛ぶ雲は『觔斗雲(きんとうん)』、伸縮自在の武具は『如意棒または如意金箍棒(にょいきんこぼう)』。

そして頭にはまっている輪は…、あれ、何という名前なのでしょう。觔斗雲や如意棒という名前を知っていても、あの頭の輪っかの名前を知っている方はなかなかいないのではないでしょうか。

あの頭の輪っかは、『緊箍児(きんこじ)』というのだとか。

『緊箍児』は頭にはめると肉に食い込んで根が生えるのだそう。そして『緊箍児呪(きんこじじゅ)』という呪文を唱えると、『目がはれあがり、頭が痛くなり…』という効果があるのだとか。

孫悟空の乱暴も諫められるくらいですから、相当な痛みなのでしょう。

ところで西遊記のラストシーンをご存じでしょうか?

天竺に辿り着いた三蔵法師一行は、それぞれが仏になります。当然孫悟空も『闘戦勝仏』という仏になり、三蔵に「仏になったのだから、もう頭に輪っかをはめておくこともないでしょう?」と訴えます。そして三蔵に促されて頭を触ると、もうそこに『緊箍児』がないことを知って安堵するというシーンで終わっているのだそうです。

やっぱり『緊箍児』は相当に痛かったのでしょうね。

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さて…

〈ヨツスジミノウミウシ科Favorininae亜科トウリンミノウミウシ属トウリンミノウミウシ Godiva sp. 21年3月15日 沖縄島安和〉

和名の『トウリン』が『頭輪』由来なのか、実はよく知りません。あしからず…。

学名を見ると、口の中に甘い味が広がるウミウシです…。

 

 

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猿が食べた桃(ヒラタイミドリガイ)

2021-04-27 20:26:34 | ウミウシ

南寄りの風にしては少しヒンヤリ…と最初は思っていたのですが、時間と共に陽光が鋭くなるとその風が心地よく感じた本日のやんばるです。

ゴールデンなのかゴールデンじゃないのか微妙な感じのウィークが目前ですね。

期間の最初は雨交じりで始まりそうですが、その後は晴れ主体の日が続きそうな予報です。

ところで今夜はピンクムーンなのだそう。恋愛成就の満月なのだそうですよ。

風は南東。晴れ。

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中国神話に登場する最高位の女仙人の伝統的な聖誕祭を『蟠桃会』というのだとか。

聖誕祭、つまりはお誕生日会ですね。

この女仙人が主催する長寿と富貴を象徴する宴会で、招かれた神仙が集まって『蟠桃』を食する会なのだそう。

神話の中の蟠桃は、蟠桃園の3600本の桃の木に実っていて、手前の1200本は3000年に一度熟し、これを食べた者は仙人になれ、中ほどの1200本は6000年に一度熟し、これを食べた者は長生不老が得られ、奥の1200本は9000年に一度熟し、これを食べた者は天地のあらん限り生き永らえるとされているのだとか。

中国の古い物語にはこの蟠桃園の管理人に任じられた猿が、蟠桃会に招待されなかったことに腹を立て、蟠桃園の桃を盗み食いした上に蟠桃会で大暴れしたというエピソードがあったりします。

ピンときた方もおられるかも知れませんが、古い物語とは『西遊記』のことで、管理人の猿とは『孫悟空』のことです。悟空は蟠桃園の桃を食べ尽くしたそうですから、不老不死になったということでしょうか。

神話や物語の中だけではなく、実際に蟠桃という桃は売られています。

中国原産のこの桃は、その形がとても特徴的。普通の桃を押し潰したような平たい形をしているのです。

英語では『Donut peach』とも言うそうですが、確かにドーナツの形に似ているようにも見えます。

またドイツ語では『Plattpfirsich』と言うのだそう。これはそのものズバリ、『平たい桃』という意味なのだそうです。

ジューシーで甘~いお味なのだそうですよ。

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さて…

〈チドリミドリガイ科ササノハミドリガイ属ヒラタイミドリガイ Bosellia sp. 21年2月16日 沖縄島崎本部〉

その名の通り、扁平な本種には側足もないのだとか。

体のほぼ中央にある白色またはピンクの小斑紋が、なんともチャーミングなウミウシです。

 

 

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金運パワースポット(ゼニガタフシエラガイ)

2021-04-20 18:18:04 | ウミウシ

強い陽光と冷風のコラボレーションが絶妙で心地よかった本日のやんばるです。

南の海上の台風2号は北上を続けていて、現在は非常に強い勢力。

22日辺りから東寄りに進路を変えて、23~24日辺りが沖縄島に最も近づきそうな感じ…。

まあ当初の予想より離れたコースを進みそうで、23日には強い勢力になる模様。

海よりも空模様の方が影響が強そうで、22日は大雨の予報になってます。

風は北東のち東。晴れ。

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香川県には見るだけでお金に困らなくなるという金運パワースポットがあるのだとか。

それは香川県観音寺市の琴弾公園にある『銭形砂絵』というスポット。

砂で形作られた縦横約100メートルの『寛永通宝』、つまり江戸時代のお金です。

北大路欣也版『銭形平次』のタイトルバックとして僕は記憶していますけど、これはたぶん世代が違うと分からないですね…。

この『銭形砂絵』のいわれですが…

寛永10年(1633年)に藩主が領内を巡視したときに、村人たちが歓迎のために一夜にして作り上げたのだとか。

しかし寛永通宝が鋳造されたのは寛永13年(1636年)からであり、藩主が巡視したという事実もないのだそう。

つまり上記は一説であり、他にも諸説があって、もともとは違う銭貨であったものが作り替えられたとか、宇宙人によって作られた(信じるか信じないかはあなた次第です)とか…。

まあ、御利益があるならいわれはどんなものでもいいですけど…。

ところで銭形といえば、銭形平次より銭形警部を思い浮かべる方のほうが多いのでは。言わずと知れたルパン三世の宿敵です。

この銭形警部、設定では銭形平次の子孫となっていますけど、『銭形』という名前は、原作者のモンキーパンチ氏の故郷に生息する『ゼニガタアザラシ』が由来なのだそう。

つまり名前が先で、そこから設定が生まれたということのようです。

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さて…

〈フシエラガイ科ゼニガタフシエラガイ属ゼニガタフシエラガイ Pleurobranchus forskalii 21年2月16日 沖縄島崎本部〉

背面に白色や暗色の亀甲模様を纏う本種。

和名のゼニガタはその模様を穴あき銭に見立てたということなのでしょうか。

ちなみにこの画像、ウミウシカクレエビが見切れてたりします…。

 

 

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角鹿(ツルガチゴミノウミウシ)

2021-04-13 19:50:08 | ウミウシ

昨日から吹いている南風が湿った空気を運んできて、気持ちのいいムシムシ感になっているやんばるです。

今日は早朝の雨の後、ギンギラギンの陽光がさりげなさの欠片もないほど盛大に降り注ぎ、気温も夏日まで上昇しました。

6月並の陽気だったのだそうです。

明日は、というか今夜からまた北寄りの風になり、少し肌寒くなるかも…。

暖気と寒気が鬩ぎ合っているようで、今週はそれに合わせて気温も上下しそうな予報です。

風は南東のち南西。雨のち晴れ。

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『角鹿』

『つぬが』と読むのだそうです。

日本書紀には『都怒我阿羅斯等(つぬがあらひと)』なる古代朝鮮の人物が登場するのだとか。

この人物の額には角があったのだそう。角ってことは、この人物は鬼ですかね。しかし古代朝鮮の国の王子とも記されてるのだそうで、角は渡来人をシンボライズしたものでしょうか…?。

まあそれはともかくこの王子、天皇に仕えるために日本にやって来たとされているのだとか。で、その到着した日本の場所が『角額(つのぬか)』と名付けられたのだそう。

これはもちろん、都怒我阿羅斯等の『額に角』があったからです。その『角額』という地名は、やがて縮まって前述の『角鹿』になったのだとか。一音しか縮まってませんけど…。

さらにその後奈良時代になると、この『角鹿』が『敦賀(つるが)』に改められたのだそうです。

そうこれ、福井県敦賀市の地名の由来です。

敦賀駅前には都怒我阿羅斯等像が建てられているのですが、画像を見る限り角は見当たりません。

V字型の立物の両端が鋭く尖った兜を被ってはいますけど…。

角はどこに行ったのでしょう?

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さて…

〈ヨツスジミノウミウシ科トモエミノウミウシ属ツルガチゴミノウミウシ Favorinus tsuruganus 21年2月16日 沖縄島崎本部〉

学名種小名は『敦賀』の意。

1956年に敦賀湾水島で採集されたことに因んでいます。

大きなヒダが3枚ある黒色の触角が特徴的なウミウシです。

 

 

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イライラのいら(バラトゲミノウミウシ)

2021-04-06 20:15:58 | ウミウシ

北寄りの風が心地よく感じるくらいパワフルな陽光をたっぷり浴びられた本日のやんばるです。

今週はこの先も晴れ空が続きそうな予報です。

週末にかけては気温も上がっていきそうです…。

風は北。概ね晴れ。

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些細なことで、イライラしてしまうことってありますよね…。

ところでこの『イライラ』の『いら』って何ですか?

イライラする感じって、何か気持ちが掻き乱される感じですから、そういうことに関係するものなのでしょうか。

『イライラ』は漢字にすると『苛苛』ですが、『刺刺』とも書きます。

そう、『イライラ』の『いら』って『刺(トゲ)』のことなんだとか。

『いら』という言葉は古くからある言葉なのだそう。平安時代に書かれた、現存する最古の百科事典『倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』にも草のトゲのことを『苛(いら)』と記載しているのだそう。

『苛苛』の意味には焦って心に余裕のないさま、思うようにならなくて感情が高ぶってくるさま、という意味もありますが、本来的には、トゲなどがたくさんでているさま、皮膚や粘膜にちくちくと繰り返し突かれるような小さい刺激やひりひりとしみるような刺激を感じるさま、という意味なのだとか。

うーん、これから苛苛するたびに、トゲトゲの植物を握っているイメージが浮かびそう…。

トゲのある植物といってすぐに思い浮かぶのは、バラではないでしょうか。

『綺麗なバラにはトゲがある』なんて西洋由来のことわざもありますし。

このトゲ、草食動物から身を守るためと考えられているのだとか。

そしてよく見るとバラのトゲは下向きに生えています。バラの原種の多くはつる性植物で、一人で立ち上がることが出来ないのだそう。それでこの下向きのトゲを周囲に引っかけて絡み、伸びていくのだそうです。

苛苛したときには、トゲの方ではなくバラのような花の方を思い浮かべれば、少しは落ち着くかも…。

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さて…

〈ヨツスジミノウミウシ科クセニアウミウシ属バラトゲミノウミウシ Phyllodesmium acanthorhinum 21年2月9日 沖縄島安和〉

学名種小名は『棘+サイ』って感じの意、かな…。

背側突起とその内部の中腸腺が綺麗なウミウシです。

 

 

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あらゆる可能性を試した結果(ユリヤガイ)

2021-03-23 20:19:10 | ウミウシ

昨日今日と、冬に逆戻りしたようなやんばるです。

仕舞った冬服を慌てて引っ張り出すことに…。

明日明後日は雨になるようですが、代わりに南から暖気が上がってきて気温は上がりそう。

そのままうりずんに戻ってくれそうです。

週末にかけては夏日になりそうな予報にもなってます。

風は北東。概ね晴れ。

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貝をイメージするとき、大抵の人は巻き貝か二枚貝の姿を浮かべるのではないでしょうか。

でも貝は巻き貝類と二枚貝類だけではありませんよね。その他にもヒザラガイ類、一枚殻類、ツノガイ類、そしてイカ・タコ類(オウムガイ類も含む)と6グループあるのだとか。

これらの6グループの祖先は一つであったと考えられていて、イモムシのような形であったのだとか。

そして殻はなく、たくさんの石灰質の小さな針を纏い、身を守っていたのだそう。その針がくっついて現在のような殻になったと考えられているのだそうです。

貝殻の特徴は固いこと。防御のためのものですから、当たり前ですね。しかしそのために困ったことも。それは成長に関すること。

貝殻は変形もせず膨らみもしないので、成長するときには継ぎ足していくしかありません。

継ぎ足しても全体の形が変わらないためには、円錐形でなければならなかったのだそう。つまり貝殻の基本形は円錐形のみなのだそうです。

そこから『頂点角度』・『曲げ角』・『ひねり角』という三つのパラメーターを変動させることにより、様々な貝殻の形が生まれたのだとか。

これは巻貝と二枚貝という一見かけ離れた形にも当てはまるのだそう。つまりどちらも円錐形を基本に三つのパラメーターによって出来上がっているのだとか。

多様な貝の形は、固い殻を成長させるという制約の中で、進化があらゆる可能性を試した結果なのだそうです。

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さて…

〈ユリヤガイ科ユリヤガイ亜科ユリヤガイ属ユリヤガイ Julia exquisita 21年2月3日 沖縄島安和〉

学名種小名は『洗練された』の意。

ウミウシはもちろん巻き貝の仲間ですが、本種は二枚貝状の貝殻を有しています。

これも可能性を試した結果なのでしょうか…。

 

 

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Silky(キヌハダウミウシ属の1種)

2021-03-16 19:10:22 | ウミウシ

風は南からで、ほぼ夏日な感じまで気温が上昇した本日のやんばるです。

日差しもたっぷりで、ポカポカ陽気な一日でした。

週の後半に向けて夏日が続きそうな予報になってます。

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『シルクロード』

広義にはユーラシア大陸を通る東西の交通路の総称であり、具体的には北方の草原地帯のルートである『草原の道』、中央の乾燥地帯のルートである『オアシスの道』、そしてインド南端を通る『海の道』の3つのルートをいうのだとか。

狭義には最も古くから利用されていた『オアシスの道』をさしてシルクロードというのだそう。

この道は中国からローマへと、重要な交易品として絹が運ばれたことから、『絹の道』すなわち『シルクロード』と呼ばれたわけです。

絹の生産は紀元前3000年頃の中国で始まったのだそう。他の地域では養蚕や絹の製法は伝わらず、シルクロードを通って中国から輸出されたのだとか。古代ローマでは上流階級の衣服として絹は好まれたのだそう。

日本には弥生時代に既に養蚕と絹の製法は伝わっていたそうですが、品質が中国絹に及ばず、日本の貴族階級も中国絹を珍重したのだとか。

明治以降日本が近代化を進める上で、養蚕は重要な基幹産業になりました。1900年代の初め頃には、清を上回り世界最高の生産量になったのだとか。富岡製糸場などは有名ですよね。

近年は世界第5位の生産高なのだそうですが、1位から3位の国で全体の9割を占め、4位の国も日本を大きく引き離しているそうですから、衰退してしまった感は否めませんね。

まあ現在国内の製紙会社は2社のみなのだそうですから…。

絹の長所は軽く丈夫なこと。そして滑らかな肌触りも。

美しい肌は『絹のような肌』と言いますね。お肌のキメが細かく整った肌は質感が滑らかなので、こう呼ばれるのだそうです。

中国から高品質の絹が輸入されなければ、このような表現も生まれなかったのでしょうね。

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さて…

〈キヌハダウミウシ科キヌハダウミウシ属の1種 Gymnodoris sp. 21年1月26日 沖縄島安和〉

見た目は確かにシルキーな感じがしますけど、さわり心地はどうなのでしょう…。

滑らかなのでしょうか?

 

 

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驚愕の再生能力(ツノクロミドリガイ)

2021-03-09 19:45:49 | ウミウシ

予想よりも晴れ間が多かった本日のやんばるです。

風も弱く日差しありで、エキジット後も過ごしやすい一日でした。

今後も暖かい日が続き、晴れアイコンが目立つ予報になってます。

風は東のち南西のち北西。概ね晴れ。

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実は今日は全然違う話題で書こうと思っていたのですが、インターバルにスマホでニュースサイトを見ていたらびっくりするニュースを目にしたので急遽変更しました。

そのニュースのタイトルは…

『ウミウシが頭部から体全体を再生 大部分切断でも』

というもの。

ね、びっくりでしょう? 僕これを目にしたとき、「マジで!」って声出してしまいましたよ…。

なんでもウミウシの一種が、心臓など体の大部分を自ら切断した後、残った頭部から体全体を再生できることを奈良女子大の研究グループが発見したのだとか。

心臓を再生って、じゃあ再生が完了するまで心臓なしなの? というか頭部を自切出来るなんて…、って感じでしょう?

『嚢舌類』の『コノハミドリガイ』と『クロミドリガイ』で確認されたのだそう。

自切してから1週間以内に体の再生が始まり、3週間後にほぼ完全な状態となったのだとか。

自切の原因は不明なのだそうですが、寄生生物からの『自己防衛』を図った可能性があるのだそう。

『嚢舌類』のウミウシには『盗葉緑体』の能力があるのだそう。つまり捕食した藻類の葉緑体を細胞内に取り込み、細胞内共生して光合成に利用しているのだそうです。

頭部だけでも生存し再生できた大きな要因は、この光合成ではないかと考えられるのだそうですよ。

ちなみに、切り離された体部分から頭部は再生されなかったそうです…。

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今後再生医療などに活用できる可能性があるのだそうですが…

〈チドリミドリガイ科ゴクラクミドリガイ属ツノクロミドリガイ Elysia asbecki 21年1月15日 沖縄島安和〉

本種も同じ『嚢舌類』のウミウシ。

『コノハミドリガイ』や『クロミドリガイ』と同属のウミウシです。

『嚢舌類』の中でも『盗葉緑体』の能力が高いものもいれば低いものもいるようですが、それと再生能力には相関があるかも知れませんね。

この子にはどのくらいの再生能力があるのかな…。

 

 

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