Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

隠蔽とアンテナ…(ハダカコケギンポ)

2012-02-29 19:11:42 | コケギンポ科

4年に一度しかない本日、雪に悩まされてる都市もあるようで…。

その原因となった低気圧は昨日のうちに沖縄島を通過し、今日はいい陽気に。

インターバル中に、タップリと気持ちいい日差しを浴びれる一日でした。

風は北西~北東。晴天。

120229

〈コケギンポ科コケギンポ属ハダカコケギンポ(Neoclinus nudus) 12年1月12日 沖縄島安和〉

コケギンポ科にはつきものの頭の上の皮弁。

これには、穴から顔を出しているときに周りの藻類にまぎれてしまう隠蔽効果と、感覚器官として穴の外の様子をさぐるアンテナ的働きがあるのだとか。

画像の個体のように思いっきり顔を出してしまうと、隠蔽擬態的効果は薄れてしまうのでは?

でもアンテナの働きは高まっているかも?

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ちゃっかり中…?(ムチカラマツエビ)

2012-02-27 18:28:25 | エビ・カニ類

やや冷たい雨……な一日になった本日の沖縄島です。

まあ、海水が温く感じるほどの寒さはなかったですが…。

明後日あたりから暖かい日が続きそうで、いい感じ。

すぐそこまで春が近づいてるような…。

風は北東。雨が降ったり止んだり。

120227

〈テナガエビ科カクレエビ亜科キサンゴカクレエビ属ムチカラマツエビ(Pontonides sp.) 12年1月12日 沖縄島安和〉

ムチカラマツ類の幹に隠れ住む本種。

密集しているところよりも、比較的まばらに生えるところに多く見られるそうですが、画像を見る限りこの子の好みはそうではなかったようで。

でもまあ、フサフサの中にいる方がフォトジェニックに思えたり…。

宿主が捕らえたプランクトンなどを横取りして食べてしまうこともある『ちゃっかり』者なんだとか。

あるいはこのときも『ちゃっかり』中だったとか…?

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爆雷で…(コモンウミウシ)

2012-02-23 18:39:50 | ウミウシ

本日も比較的暖かな一日だったやんばるです。

昨夜は、というか今日の未明頃は、ものすごい雷雨でした。

一発我が家の近辺に落ちたようで、爆音で目が覚めたり…。

軽く地響き的なものも感じたので、近くに米軍機が墜落したのかと思ったくらい。

沖縄でなければ浮かばない発想でしょうが…。

まあ雷と分かったら、またすぐに眠りに吸い込まれてしまいましたが…。

風は北東のち南西さらにのち北。強雨のち晴れ間、時々弱雨。

120223

〈イロウミウシ科コモンウミウシ属コモンウミウシ(Chromodoris aureopurpurea) 12年1月12日 沖縄島安和〉

『ベロ~~~ン』

和名のコモンって小紋ですか?

淡黄色の細点のことか、周辺部の紺色楕円形斑のことか…。

どちらにしても小さな紋をたくさん持つウミウシ。

学名種小名は、黄色に紫。

こちらは色彩のほうに注目したのでしょうか

模様か色彩か…。

この子に関しては、色彩のほうに軍配が上がりそう。

だって属名『Chromodoris』の『chromo』が、そもそも色のことですから…。

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移動する細胞(ガラスハゼ)

2012-02-21 18:54:04 | ハゼ科

陸上も海況も穏やか~な一日だった本日のやんばるです。

水温はコンスタントに20℃を記録するようになり、ボトムになったかなぁ…、って感じたりしてるこの頃です。

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大阪大大学院の研究グループの発表によると…

縞や斑点などの模様の形成には、2色の色素細胞が互いの位置を関知して移動することが重要な役割を果たしているのだそう。

黒と黄色の縞模様を持つ熱帯魚から2種類の色素細胞を取り出し、培養器具で観察。その結果、縞模様がはっきりした個体の黄色の色素細胞が黒色の色素細胞に接触すると、黒い方は細胞膜の電気的な性質を関知して、反対側に逃げるように移動したんだとか。

う~~ん、イメージしてみる……

黄色と黒のモンスターチックなキャラクターが、魚の体表でウニョウニョ動き回ってて……ぶつかるとビリッってスパークがはしって慌てて離れていく……

みたいな……。

まあ、たぶん全然間違ってるな…。

なんにしても、今後模様形成の一般的な原理が見えてくるのではないか、とのこと。

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風は北東のち南東。曇時々晴れ間。

120221

〈ハゼ科ハゼ亜科ガラスハゼ属ガラスハゼ(Bryaninops yongei) 12年1月12日 沖縄島安和〉

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favorite "song"(クロモドーリス・ヒントゥアネンシス)

2012-02-15 18:21:06 | ウミウシ

本日も、暖かい日が続いてます沖縄島です。

南風に誘われて万座のポイントへ。

水中ではザトウクジラの『ソング』がボリューム大で響いてました。

今年の『ソング』はとても気持ちいい。

じっと目を閉じて聞き入ってしまうくらいに…。

すごく壮大な感じがするんです。

いやもう、名曲です。

まあ、音楽的才能の欠片もない僕がいうのもなんですが…。

風は南。晴れ、のち曇ったり微かに雨が降ったり。

120215

〈イロウミウシ科コモンウミウシ属クロモドーリス・ヒィントゥアネンシス(Chromodoris hintuanensis) 12年1月6日 沖縄島安和〉

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120%義理…(キャラメルウミウシ)

2012-02-14 18:17:07 | ウミウシ

本日も気持ちいい空模様の沖縄島です。

仕事帰りにいつもよるコンビニに、今日も海からの帰りに立ち寄ってジュースを買ったら、レジでチョコレートがついてきました。

「バレンタインデーですから」と店員さん。

ああ、今日はそんな日でしたか…。

「常連さんにはもれなくサービスしてます」

ああ、そうですか……。

しかしこんなに分かりやすい100%の…いや120%の義理チョコもらったのは初めてだったり…。

もちろん美味しくいただきましたが…。

風は南東~南。晴天。

120214

〈イロウミウシ科イロウミウシ属キャラメルウミウシ(Glossodoris rufomarginata) 12年1月6日 沖縄島安和〉

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ぽっかぽかぽか(ヒメイソギンチャクエビ)

2012-02-13 18:54:51 | エビ・カニ類

いやもう、気持ちのいい陽気だった本日の沖縄島です。

気温も高めで湿度も高め。それが心地良い~感じでした。

綺麗な朱に染まる夕刻の空を眺めながら、日中の時間が長くなったなぁ…なんて思ったりしてるこの頃です。

風は南東。晴れ。

120213

〈テナガエビ科カクレエビ亜科ヒメイソギンチャクエビ属ヒメイソギンチャクエビ(Hamopontonia corallicola) 12年1月6日 沖縄島安和〉

白色の斑紋が目立つ本種。

でもよく見ると、無数にちりばめられた褐色斑点を纏っていたり…。

それがなんともキレイだったり…。

学名種小名の『corallicola』は『サンゴ礁に住んでいる』という意味。

『ザ・サンゴ礁のエビ』ってところでしょうか…。

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もっと光…(キンギョハナダイ)

2012-02-08 18:56:07 | ハタ科

寒いー。ハッキリ冬な本日の沖縄島です。

空模様もドンヨリ系。なんでも沖縄県は日照不足状態なんだとか。

昨年の11月27日~1月24日までの約二ヶ月間の日照時間は、平年の43%だったそう。

もっと光を…って感じのこの頃です。

風は北。曇。

120208

〈ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属キンギョハナダイ(pseudanthias squamipinnis) 12年1月3日 沖縄島安和グスク〉

当地ではほとんどどこでも普通に出会える本種。

にもかかわらず、被写体に選ばれやすい印象が…。

鮮やかな体色のおかげかな。

和名にはタイの文字があるけれどもちろんタイ科ではなく、キンギョがついててもコイ科フナ属でもなく、ハタ科の魚。

といってもハタ感はまったくないハナダイ亜科所属。

ユカタハタの幼魚なんかと比べると、類似性があるような気もしないでもないですが……。まあ、その程度。

ちなみにそのユカタハタ属のバーミリオンシーバスが、本種の天敵なんだとか。

キンギョに似ているからキンギョハナダイの和名を持つ本種ですが、英名は複数持っていまして、その中には『lyretail anthias』なんて名も…。

竪琴のような尾のハナダイという意味ですが、どうでしょう?

竪琴に見えますか?

次に出会ったときには、耳を澄ましてみましょうか。

綺麗な音色が聞こえる気がするかも…。

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パイカジ(ヒトデヤドリエビ)

2012-02-06 18:48:09 | エビ・カニ類

立春を過ぎてから、南風が続いてます沖縄島です。

さすがに『暑い』っとまではいきませんが、風は温く気温も高めなこの頃。

このまま春にならないかなぁ…。

風は強い南。曇り空。

120206

〈テナガエビ科ホンカクレエビ属ヒトデヤドリエビ(Periclimenes soror) 12年1月3日 沖縄島RP〉

『宿る』にはいくつかの意味があって……

『一時的にそこに住む』だったり…

『その場所にとどまる』だったり…

『寄生する』だったり…

この子の場合はどうでしょう?

『その場所にとどまる』かな。

宿主であるマンジュウヒトデは、この子にとっては『場所』ではなく『世界』かもしれないけれど…。

宿主によって様々な体色を纏う本種。

この子はなんだか気品のある色だなぁ…なんて思えたり。

宿主に色を合わせるのは、隠蔽的擬態なんだとか。

学名種小名のsororは、ラテン語で姉妹。

おしとやかな姉って感じにも見えたり…。

 

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如月(ホシゾラウミウシ)

2012-02-02 18:41:21 | ウミウシ

今日は寒かった。明確に寒さを感じました。

なんでもそうとう強烈な寒波がやってきているそうで。

沖縄島に住み始めてから、日中の最高気温が13℃っていうのはちょっと記憶にない。

エントリーすると21℃の海水が温い感じ…。

水中ではクジラの鳴音が聞こえ…。

そんなこの頃の沖縄島です。

風はやや強めの北。曇、時々パラパラ雨。

120202

〈イロウミウシ科アオウミウシ属ホシゾラウミウシ(Hypselodoris infucata) 11年12月28日 沖縄島安和〉

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